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EOS R6を導入

デジタルカメラは、EOS 5D Mark IVをメインに使っており大変満足しています。しかし、最新のミラーレス一眼に搭載されている瞳オートフォーカスは、動き回る娘を撮るには頼りになる機能であることは間違いありません。昨年EOS R5/R6が発表され、これは絶対に購入しようと決めていました。ところが、B&Hからなかなか発送されません。CANONの製造・供給が追いつかず何ヶ月も待つ羽目になりました。その間、LEICA MP 0.72を入手することができたので、一旦お預けにしました。で、今回やっとEOS R6を導入することになりました。R5も迷ったのですが、データサイズが大きすぎて運用面で負担が大きいのと、画素数が必要ならばEOS 5D Mark IVがありますし、今年3月にAdobeからリリースされたPhotoshopのスーパー解像度機能も使えます。動画機能は殆ど使わないので8Kは余計です。そのため、EOS R6がベストバランスという考えに至りました。

外観デザインと感触

EOSの伝統を引き継ぐデザインで、キャノンユーザーには安心感があります。グリップのホールド感も良好。ポリカーボネートボディによる安っぽさが懸念されましたが、実際にはそれほど質感が低い感じはしません。もちろんEOS 5D Mark IV(写真左)と比較すれば質感に差があるのは分かります。握った時、「あれ少し加水分解している?」という微妙にペトっとした感覚があり、そこに安っぽさを感じました。

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5D Mk4(左)R6(中央)、7NE(右)

注目したのは、ビューファインダー部(頭部?)のキャラクターラインです。R6は左右に2本ずつ計4本のラインがあります。これはEOS ELAN 7NE(フィルム一眼レフカメラ:2004年発売)も同じです。一方、5D Mark IVやR5は左右1本ずつの計2本のキャラクターラインです。ラインの本数が少ない方は、ダイナミックな面造形で重厚感を感じさせます。一方、4本のキャラクターラインは、精緻感や軽快感を与えてくれます。先日開発発表されたR3は、キャラクターラインが2本か、もしくはジャミラ的超撫で肩でラインがありませんね。そのため、縦位置グリップと相まって堂々たる佇まいを感じさせます。ほとんど同じデザインのR5とR6ですが、それぞれのカメラの特徴をこのキャラクターラインを使って分けたのかもしれません。

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5D Mk4(奥)、7NE(中央)、R6(手前)

ファインダーからEOSエンブレムまでを繋ぐ流れるような曲線で、造形をセクシーに演出しています。こういうアプローチは、現代的な直線基調のSONYや機能的で無骨なNIKONとの差別化を明確にしています。

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重量

ミラーレスカメラだけに軽いです。ただ、EFレンズで運用する場合、マウントアダプター を装着するので、その分重くなります。ただ、RFレンズもかなり重くなっているので、数字上では一眼レフカメラとあまり変わらないんです。R5+RF24-70mm F2.8 L IS USMならば、ほぼ同じ重量と言っても過言ではありません。

EOS R6 : 681g + 121g(マウントアダプター) = 802g
EOS 5D Mark IV : 896g
EOS ELAN 7N : 630
(全てPeakDesignのアンカーを装着)

EOS R6 : 681g + RF24-70mm F2.8 L IS USM : 900g = 1,581g
EOS R5 : 738g + RF24-70mm F2.8 L IS USM : 900g = 1,638g
EOS 5D Mark IV : 896g + EF24-70mm F2.8L II USM : 805g = 1,701g
(全てPeakDesignのアンカーを装着)

しかし、実際に使ってみると、やはり軽いですね。数字以上の差を感じます。おかげで、明らかに5D Mark IVよりも運用が楽になりました。カメラバックの肩紐に、PeakDesignのCAPTUREでカメラを装着しましたが、重さをあまり感じさせません。これは長時間使う場合、大変助かります。

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インターフェースと操作感

EOS 一眼レフのインターフェースを継承するレイアウトで、EOS 5D Mark IVを使っている私にとって違和感が全くない操作感です。その上で、サブ電子ダイヤル2が素晴らしく、それを生かしたマニュアルモードでの撮影が楽しいです。シャッタースピード、絞り、ISOを自由にコントロールできるのは、EOS 5D Mark IVを超える体験価値と思います。R5や5Dにはある上面の表示パネルがR6にはありませんが、これはあまり気になりません。むしろメカニカルで直感的な操作感と捉えることもできます。背面モニターは3.0型(3:2)で、EOS 5D Mark IVのワイド3.2型より小さくなりますが、実際にはあまりその差を感じません。

ファインダー

私にとって、初めてのEVFです。正直、光学ファインダーの方が自然で好みです。しかし、ファインダー内に映されるイメージは設定が反映されているので、非常に便利であるのは分かります。そのため、撮影後に背面モニターで確認する必要性があまりありません。背面モニターを裏返しにすれば、LEICA M10-Dのようにフィルムカメラ感覚でサクサク撮影できます。

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マウントアダプターとEFレンズ

当面、マウントアダプターを使ってEFレンズだけの運用の予定です。マウントアダプターは、昨年7月末に「ドロップインフィルター マウントアダプター  EF-EOS R」を一式を揃えました。PLフィルターやNDフィルターを、どのレンズでも同じプロセスで簡単に装着できるのは大変便利で、左手親指で可変NDフィルターの濃さを調整したり、PLフィルターの効果を調整できるのは、これまで無かった操作性です。マウントアダプターを経由したEFレンズは、一眼レフと全く変わらずストレスなく使えます。

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瞳オートフォーカス

最高の一言に尽きます。世の中、便利になったものです。5D Mark IVでは、親指AFで運用していましたが、R6では人物撮影においては完全にカメラ任せで使う方が良いです。予想できない動きをする娘を撮るにはとても頼りになる機能です。ただ、複数の人物が混在する場合、意図した人物にフォーカスが合うとは限りません。例えば妻や娘の顔を登録することで、優先的にフォーカスを合わす機能が備わって欲しいです。iPhoneなど、そういう機能がいつ搭載されてもおかしくありません。また、R3で搭載される視線入力では、瞳オートフォーカスと視線入力のタスクで、意図した人の瞳をフォーカスするようになればより便利になりますね。

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一方、人物ではない場合は、これまで通りの親指AFで使うのが良いです。人物以外で自分が意図したところにフォーカスを合わせるには、R3で発表された視線入力に期待したいです。

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まとめ

まだ届いて数日のインプレッションですが、とてもバランスの良いカメラで、子供をカジュアルに撮影するには頼りになると実感しました。瞳オートフォーカスはじめ、様々な部分でEOS 5D Mark IVから進化しています。一方、質実剛健なEOS 5D Mark IVの良さも再確認できました。例えば、風景をじっくり撮りたいという時は、おそらくEOS 5D Mark IVを使うと思います。R6と5D Mark IVの2台体制で、撮影目的に応じて使い分けていきたいと思います。


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