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アンセル アダムスの写真集を買った

今日は、雪混じりの雨でとても寒い日でした。こういう寒い日は、ロサンゼルスがとても懐かしくなります。

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その懐かしい思いを抱き本屋へ行って、ミッドセンチュリーで活躍したアンセル アダムスというアメリカ人写真家の写真集を買いました。行くまでは本屋に置いてあるか不安でしたが、行ってみるとちゃんとありました。

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買ったのは、グランドキャニオンはじめ、デスバレー、ジョシュアツリー など、ロサンゼルスに住んでいた時に旅行に行った場所の風景写真がたくさん掲載されていいる「THE GRAND CANYON AND THE SOUTHWEST」という写真集です。80年前のモノクロームの写真ですが、大変素晴らしい感動的な描写です。白と黒の間の階調で、これだけ丁寧で豊かな表現ができる写真はそうそう無いと思います。

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彼は、ゾーンシステムという撮影者の意図を写真の隅々まで反映させるための原理を考案しました。被写体をゾーニングして測光し、どのような光の分布か全体を把握して絞りやシャッタースピードを決定します。また、それだけではなく現像やプリントまで細かく数値化していきました。ゾーンシステムのコンセプトは「明るいものは明るく、暗いものは暗く描写する」という大変シンプルなものです。
彼は元々ピアニストを目指しており、音楽には譜面があり意図通りに演奏できるのに、なぜ写真には譜面が無いのかという疑問からゾーンシステムを考案したと言われています。
また、日本人とも縁がありました。彼は、第二次世界大戦時下、内務省で働き記録写真を担当していました。その時にドイツ系やイタリア系と異なり日系人が強制収容所へ送られた事を知りショックを受け、わざわざカリフォルニア州マンザナール強制収容所へ訪れ写真を撮りました。後に、『カリフォルニア州インヨー郡マンザナール強制収容所の忠誠心ある日系アメリカ人』というドキュメンタリー写真をニューヨーク近代美術館で発表しています。

ちなみに、アンセル アダムスは、スティーブ・ジョブスがアップルコンピューターに復帰してはじめた「Think different」キャンペーンにも登場しました。スティーブ・ジョブスの終の住処となった自宅のリビングに飾ってあった唯一のアートがアンセル・アダムスの写真だったようです。

最近モノクローム銀塩写真にハマっているので、折角なのでゾーンシステムも少し学んでトライしたいと思っています。

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