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感光したフィルム <週末自家現像>

コストダウンのために、400フィートの長尺フィルムをパトローネに充填したフィルムを使っています。パトレーネは使い終わったフィルムを再利用して、長尺フィルムをセロハンテープでつなげています。

しかし今回、そのテープでつなげたところが接続不十分で、36枚目を撮影した後、巻き上げた時に切れてしまいました。しかも、それに気付かずに空シャッターで撮影を続けました。38枚くらいで異変に気付き、最初はフィルムの装填の失敗だと勘違いしました。とりあえずフィルムを巻き上げ裏蓋を開けると、なんとパトローネから分断された全てのフィルムが巻取りスプール側に巻き付いていました。慌てて裏蓋を閉めて、どうしたものかを考えました。裏蓋を開けたからにはもう感光しています。諦めてフィルムを捨てようかと思ったのですが、巻き付いている内側はもしかしたら画像が残っているかもしれないと思い、現像してみることにしました。

現像するために、ダークバックにLEICA MP 0.72ごと入れて、手探りで巻取りスプールからフィルムを取り外しリールに巻き付けました。幸い上手くリールに巻き付けることが出来たので良かったです。

フィルムの右側が、裏蓋を開けたことによって感光しているのが分かる。2枚目のショットは大きな
楕円形のマーキングが付いている。これは、リールに巻きつけた時の不具合だと思われる。
最初のショットは、まだ感光の影響が少ない。
2枚目のショット。感光の影響は少ないが、おそらくベロの部分が接触してしまったのだろう、時空の穴のようなモノが顔に被さっている。普通、リールに巻き付ける前にベロを切るが、今回はダークバックの中でカメラから直接フィルムを引き出してリールに巻き付けたため、ベロの処理をしなかった。
3枚目は、ほとんど影響無し。Noktonの描写が素晴らしい。
27枚目のショットは、上下のパーフォレーション(抜き穴)からかなり感光されている。
28枚目以降はほぼ真っ白になった。(ロサンゼルス ピーターセン自動車博物館)

現像してみたら、案の定、フィルムの下側(裏蓋側)は感光していました。ただ、ロールの内側となる部分は画像が残っていました。そして残念ながら28枚目以降の9枚は感光して映像が残っていませんでした。画像が残っている部分だけでも救出できて良かったです。感光もエフェクト(味付け)と思っています。

フィルムの異変を感じたら、ダークバックの中で開けて触診で確認したいと思います。そうすれば、今回のケースでは救出できました。

カメラ:LEICA MP 0.72
レンズ:Voigtlander Nokton Vintage Line 50mm F1.5 Aspherical II SC
フィルム:KODAK Tri-X
現像液:Kodak HC-110 希釈率H
停止液:水
定着液:TF-4 ARCHIVAL RAPID FIXER
水洗:水
水滴防止剤:Kodak Photo Flo 200
スキャナー:Plustek OpticFilm 8200i SE
スキャンソフト:SilverFast SE Plus 9 (RAW)
出力:Adobe Lightroom Classic

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