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LEICA MP 0.72 のファーストインプレッション

LEICA MP 0.72が届いて数日が経過し、まだ2枚しかシャッターを切っていません。

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まず、持ったときの印象ですが、「ずっしり」という一言です。M5を使っていたので、それと比較すれば軽いはずなのに意外な感覚です。こんなに重かったっけ?と戸惑いました。おそらく、サイズがM5と比較してコンパクトなので、その見た目からの印象と重さとのギャップかと思います。実際、M5はMPよりも100gほど重い700gなので、本来ならば軽く感じてもおかしくありません。それだけに意外な感覚でした。持つと、ブラックペイントのしっとりした感触と、真鍮ボディのずっしりとくる重さに凄みを感じさせてくれます。

MPは本当にコンパクトです。LEITZ minolta CLを使っていますが、それと比較して確かに大きいのですが、想像していたよりも差がありませんでした。昔、M5とCLを比較していたので、CLはとてもコンパクトに感じていましたが、MPとの比較ではそれほどでもありません。CLは薄いアルミボディによる軽さも武器です。何と、その重さは375gです。その意味において、CLはコンパクトであることに間違いありません。

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写真を撮ってみて感じたことは、シャッターが本当に静かで洗練されていることです。LEITZ minolta CLとは全く違う世界です。M5も良い感覚でしたが、CLと同様にCdsアームが組み込まれた構造になっているため、他のM型ライカとシャッターの感覚がちょっと異なり、シャッター音は少し大きい印象でした。MPのシャッターの感触は、上品で本当に良いです。機会があれば、M6などとも比べてみたいです。

ファインダーは透き通っていて綺麗です。ただ、逆光を試していないので、近いうちに試してみます。ファインダー内の表示は、LEITZ minolta CLと比べて情報量が少ないで写真を撮ることに集中できます。M5やCLは、シャッタースピードと、追針式の露出計が表示され、便利ですが少し賑やかです。

シャッターを2回切っただけですが、色々と発見がありました。一番大きかったのが、シャッターダイヤルが小さいので、ファインダーを覗きながらシャッタースピードを変えることは難しいということです。これは、LEITZ minolta CLとM5と違います。この二機種は、シャッターダイヤルがボディから少しはみ出ているので、ファインダーを覗きながらシャッタースピードを変えることが容易です。M5は特に操作しやすかったです。MPの場合、絞りを調整して適正露出を導きました。いわゆるシャッタースピード優先露出調整ですね。LEITZ minolta CLとM5は、絞り優先露出調整という感覚でした。

露出計は、LED表示になっています。適正露出になるとドットで知らせてくれます。LEITZ minolta CLとM5は追針式の露出計なので、直感的に露出をコントロールすることができますが、MPはその意味においてあまり使い勝手は良くありません。露出計は、あくまでも予備機能的な存在になっています。体内露出計を研ぎ澄ますか、単体露出計を使ってくれということでしょう。それでも、露出計が備わっていることは、便利であることは間違いありません。

ブラックペイントの艶やかな感じと、ライカの赤いドットがないシンプルな外観が気に入っています。しかし、欲を言うならば、LEICAのロゴの下に、「LEICA CAMRA WETZLAR GERMANY」の印字も欲しかったです。何となく物足りない印象です。背面に印字されているのですが、これはM10-Pと同じ「MAIDE IN GERMANY」だけの印字で良かったと思います。この辺りが、機種によって異なるのは何故でしょうか?

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フィルム感度の設定ダイヤルですが、少し安っぽいですね。もう少し薄くして欲しかったです。露出計が無いLEICA M-Aと比較するのはおかしいですが、金属の薄いダイヤルは格好良いですね。

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LEICA MP 0.72、LEITZ minolta CL、Rollei 35Sとそれぞれ異なるキャラクターのフィルムカメラが揃いました。これ以外にもCANON EOS Elan 7NEもあります。以下、それぞれの印象です。

LEICA MP 0.72:M型ライカの原点に戻り、ほぼ全てを削ぎ落としたストイックなモデル。露出計は備わっていますが、あくまでも予備的機能。ブラックペイントが放つ特別な存在感が所有欲を高めてくれます。新品で買えるので安心ですが、基本的にバックオーダーで入手が困難です。気長に待つか、幸運に在庫品を見つけたら即買いです。

LEITZ minolta CL:軽くてコンパクトサイズによる取り回しが良いです。追針式露出計が備わっており、とても便利。M型ライカというよりも、Rollei 35に近い設計思想も面白いです。10万円以下で手に入りますが、露出計が死んでいるのが多いです。個人的には、大きくて重いですがLEICA M5もお勧めです。本当に使い勝手が良いです。

Rollei 35S:最もコンパクトなフルサイズの35mmフィルムカメラ。まず、見た目が可愛いです。コンパクトなボディにも関わらず、ZEISS HFT Sonnar 1:2.8 2.8 40mmのレンズが優秀で、驚くべき素晴らしい写真が撮れます。露出計も以外にも正確で頼れる存在です。距離計が無く目測式ですが、これも慣れれば苦になりません。

CANON EOS Elan 7NE:私が持っている最も最新機能が備わったフィルムカメラ。しかし、最も安く手に入れられたカメラでもあります。程度が良くても2万円程度だと思います。視線入力AFが、ゾクゾクさせます。最新EFレンズが使えるのが何よりも大きなメリット。プラスチックボディなので一眼レフにも関わらず580gと軽いです。EF 40mm f/2.8 STMとの組み合わせが最高です。

どれも個性的なカメラで、もうこれ以上フィルムカメラを増やすことは無いと思います。たぶん、、、

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ストラップが届いたら、積極的に外に持ち出して撮影を楽しみたいと思います。


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