激混みスーパー銭湯。

サウナブームが原因だろうか。近所にあるスーパー銭湯が激混みである。しばらく前までは、ちょこちょこと足を運んでいたが、あまりの混み具合に嫌気がさして、行かなくなった。多分に漏れず、自分もサウナが好きな方ではあるから、本当は行きたいのだけれど、サウナや水風呂は順番待ちしなければいけないし、露天風呂はなんとか入れるものの、人が多過ぎて足を伸ばすこともできない。

じゃあ、違うスーパー銭湯に行けばいいのではないかと思うのだが、家から離れたところだと、帰るときが辛い。いまの季節は少しでも外にいるだけで汗をかくからだ。銭湯でどれだけスッキリしたとしても、帰り道に汗をかいてしまえば、意味がない。ベトベトとした状態で、ベッドに入るのは嫌だし、それならば家で寝る前に風呂に入る方がいいか、と結局行くのを諦めてしまう。

これが車を持っていれば、話は変わってくる。駐車場までは外を歩く必要があるが、車に乗ってしまえば、冷房がつけられる。だから汗をかく心配はない。スーパー銭湯で汗を流したその状態のままで、家に帰り、ベッドで眠ることができるのだ。

社会人になりたての頃は、近所で実家暮らしの友だちによく車を出してもらって、スーパー銭湯に行っていた。二人とも会社員で、独身。週末の夜、連絡を取り合って、さまざまなスーパー銭湯へ赴いた。「ここよくない？」「最近新しいスーパー銭湯ができたみたい」。そんなことを言っては、片道1時間をかけて行くこともあった。それがとても楽しかったし、お互い仕事の愚痴を言い合って、辛く、苦しい社会人生活を励まし合っていた気がする。友だちが結婚し、子どもができてからは、全く連絡を取り合っていない。元気でやっているだろうか。

スーパー銭湯が好きであることは間違いないけれど、友だちと行くスーパー銭湯が特に好きだったのだと思う。久々に誘ってみるのもいいのかもしれない。