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正しくおそれよう 〜病気の本棚〜

※WHOがCOVID-19の致死率を2%と発表しました。これに沿い記事を訂正いたします。

もう新型コロナウイルス=COVID-19の名前を聞かない日はないし、日本に来て本当に空気がみんなの緊張でぴりぴりしていることに驚いたのは本当です。で、今日は少し真面目に書きますね。(いや、いつもそこそこ真面目なんだけれど・・・)

「病気の本棚」として基本的な心構えを書いたのは、心配するなとか大丈夫とか言うためではありません。病院含めて、できること、できないことがあるっていう基本的なことを知って欲しかったのです。パニックになるのではなく、正しく怖れて初めて、予防が出来てくるからです。

まず、厚生労働省が出しているCOVID-19 の情報ページはこちらです。分かり易いと思いますし、頻回に更新されますので、是非みていただきたいです。

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さて、感染症を考えるとき、大事な要素があります。

1.感染力(伝播性)
2.毒性

今回のCOVID-19がこれまで知られていたウイルス感染症と大きく違うのは、上記の1も2もかなり高いということです。

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これまで感染ルートは飛沫感染(咳やくしゃみで飛んだ体液=唾液などについているウイルスが何らかの経緯で他の人の体内にはいる)・接触感染と言われていましたが、これだけ感染力が強くなると本当にそれだけだろうか、という話も出てきます。空気感染とは言わずとも、乾燥してからウイルスが生き延びている時間はもしかしたらもの凄く長いのかもしれません。
詳細はまだ不明だけれど、国としても慎重にあらゆる可能性を考え始めているといえるのが 今回出された「相談・受診の目安」で「風邪症状みられる場合、学校・会社を休み、外出を控えること」という勧告です。学校はまだしも、会社などをそうそう休めない日本の風習もあるからでしょう。会社から「休め」と言わないと気がついたらとんでもないことに、という可能性もあるわけです。

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2の毒性ですが、今回12月31日に初めて「原因不明な肺炎」の十数人の患者がいると中国が発表してから現在までで、中国国内での致死率2%だとWHOは発表しました。(中国以外の世界各国合計では0.6%)

ちなみに毒性の強い現在流行っているインフルエンザ(すっかりCOVID-19で影が薄いですが、アメリカではかなりの人数が亡くなっています)は〜4%と言われています。

決して「楽観視していい」とは言えません。ただ、前述したように無駄に怖がってパニックになってはいけないことを忘れないで欲しいのです。

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ウイルスにしても菌にしても、人間は自らの自浄力でやっつける能力をもっています(免疫反応ですね)。

それでも悪条件が重なればひどい病状になることは十分あり得るわけです。

これまで「規則正しい生活」「手洗い」「体調のわるいときは出歩かない、会社や学校は休む」「基礎体力をつける」「きちんと食べ、きちんと休む」・・・等々当たり前のことを書いてきましたが、この当たり前こそ自分の防御を高める手段だからです。


基礎体力があれば乗り切れる。それはCOVID-19でも一緒です。ウイルス陽性となっても寛解したというケースは沢山あります。厚生労働省の「新型コロナウイルスをふせぐには」というpdfにも書いてありますが

  ウイルス性の風邪の一種です


ということは、一般のひとができることは

原則的な予防法を履行する ←厚生労働省のHPをみてくださいね
自分の体力を落とさない・免疫が十分働ける体調にする

殆どこれだけで、逆にこれで上手くするとちょっとツライ風邪、で終わる可能性もあるということです。(沢山の報告例の中でごく軽い風邪のような症状でおわった、というひとたちは決して少なくありません)


別のところでまた書きますが、私達の社会には「病気に罹りやすいひと」「罹ると重症化しやすいひと」というグループがあります。専門用語で易(い)感染者・ハイリスクグループと呼ばれる方達で、今回の厚労省の「受診の目安」で別枠で書かれています。(下のpdfはこちらのリンクから入手できますよ)

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高齢者・糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)の基礎疾患がある方・透析を受けている方・免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方

そしてこのグループに該当する方は、他の感染症でも同じなんです、リスクが高い。(次回コレに絡んだトピックを書こうと思っています)


新型コロナウイルスはそんなわけで、確かに怖い感染症です。まだ分からないことも沢山あるし、治療も手探りです。でもだからこそ、みんなで賢い一般市民でいたいですよね。パニック起こしてもどうしようもないのでね。

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今日のおもちかえり「病気の本棚」

厚生労働省のHPでできるだけの理解と情報アップデートを
原則的な予防法を履行する ←厚生労働省のHPをみてくださいね
自分の体力を落とさない・免疫が十分働ける体調にする

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ヘッダー写真は みんなのフォトギャラリーより、Kohey Yamauchiさんの作品をお借りしました。とてもステキな笑顔を切り取って作品にされています。


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