心に留めておける距離
アメリカの大学の通常授業は大体5月頭で終わる。私はつい数日前に期末テストと提出物の全てを片付けた娘と一緒に11時間運転して帰ってきたところだ。そして今日息子が帰宅、久し振りにさほど広くない我が家が「ぱんぱん」になっている感じがする。
私も久し振りに家族が揃って楽しいのだが、思いのほかオットがかなりご機嫌。さっそく息子をからかったりしてニコニコだ。娘とはテトリスを一緒にやって遊んでいるし。やっぱり子供達が家を離れて大分寂しいんだろう。
それにしても猫たちの反応が可笑しい。
しょっちゅう猫の様子が見たいといってビデオ通話してくる娘は帰宅すればすぐに歓待されるのだが、息子は大学に行っている間こちらにほとんど声もきかせてくれないからだろうか、3匹とも息子を見ると凍り付いて逃げ惑っていた(笑)。自分をウチの息子の保護者(保護猫?ん?意味がちがうなぁ?)と自負しているはずの一番年上の女王様猫まで、挙動不審になっている。
一応撫でられたり抱っこされるのを拒否はしないのだが、とにかく全身強ばっているのだ。ガチガチ。そして微妙に前足を突っ張って距離をキープ。
「絶対あんたたち、M(息子)のこと忘れてるでしょ!」
とそこにいる全員に大笑いされている。
離れて暮らして長くなると、飼い猫は結構飼い主を忘れるものらしい。(でも10数年ぶりに会った姉に再会したときは「ん?この人知ってるなぁ」な反応をしていたんだが・・・)息子よ、遠い所に住んでいても、用が無くても猫たちに忘れられない程度に連絡をよこしたらどうだい?
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