見出し画像

言うは易く

息子が帰ってきている。
春休みだから友人とイエローストーン国立公園にいくのだそうだ。まぁそれはいいのだが(旅行計画を一緒に立てられる友達何人かが居ること自体、幸運だと思うし)・・・それにしてもあれこれツッコミどころは満載。オットと2人で「なんでこの時期のイエローストーンなんだよ」とぶつぶつ言っている。

アメリカ最初の国立公園、我が家から車で六時間くらいの距離。

家族でそこそこ「アウトドア」な生活をしてきている。アウトドアなことをしようとすると初心者に大きく立ちはだかるのは気温だけれど、基準は自分達の住むソルトレイクシティ(SLC)の気候。例えばここで【暑い】と感じる気候になったらSLCより北部の山の中に行っても大丈夫。逆に言えば、SLCより南部はその時期に行くのは避けた方がいい。寒いときはその逆。ここさえ間違えず多少の「万が一」の準備をいつもしてあれば、アウトドア休暇は楽しいし安上がりだ。なによりせっかく国立公園が周辺に沢山あるエリアに自宅がある利点を使える。

でもこの3月・4月の天候というのは結構難しい。SLCより暖かいエリアでも雪が降ったりする。出先で耐えがたい寒さ、というのは楽しさが半減するどころか、命の危険を感じる。

・・・ということは知ってるだろうと思ったのだけれど、息子達はなぜかここより寒いイエローストーンを選んだ。ちなみに彼らが訪れるとき一番低く予想されている最低気温は-27℃。いくらホテルに泊まると行っても、いくら車旅行だといっても、かなり心してかからないと何があるか分からない。公園内の道が通行止めクローズになることもある。そして車で移動と行っても国立公園は歩く場所だ。息子は薄手の上着しか持ってない・・・

オットのスキージャケットとトレッキングシューズを持っていけ、と話をした。「あ、うん」と答える息子は分かってるんだか分かってないんだか。
夫婦で息子自身の行動にあまり口出しをせず見守るようにしているが、まぁ昔からこちらが予測し心配する方向に物事が動く子だ。今までもイタイ目に遭ってるんだけど、大丈夫かな・・・


息子の誕生日が過ぎたばかりだったのもあり(そして特にプレゼントを準備はしてなかった)薄手のニット帽(スキー用品でこちらではビーニーと呼ばれる)と薄手の手袋を買った。必要性を感じないとこういうものに息子は手を出さない。
要らないと思うことと、万が一に備えるのとはちがう。前者はある意味根拠ない楽観主義で、後者はあり得ない万が一を少しでも回避できる(最悪なら回避どころじゃないだろうが)ようにと願う楽観主義だ。

でも私もそうやって親を心配させてきたのだろうなと思う。
口を出しすぎないよう遠くから見守るというのは、本当に言うは易く行うのはむずかしい。


サポート戴けるのはすっごくうれしいです。自分の「書くこと」を磨く励みにします。また、私からも他の素敵な作品へのサポートとして還元させてまいります。