見出し画像

モラハラやDVをする人間の見分け方

こんにちは、鳥です。

モラハラやDVをする人間は、冷酷なサディストであり、無慈悲なくらいに相手に対して暴力的な行動の限りを尽くします(本人の自覚の有無に関係なく)。

ならば見抜けるでしょ?と言う人も少なくないですが、現実には難しいです交際経験豊富な人だったり、相手を見る目がある人でも見抜けないケースが多々あります。

それはなぜか。「そういう人間は擬態が上手い」からです。
シンプルに言うと、「理想のパートナーを演じることが極めて精巧にできる」のです。
実際、ツイッターでも「すごく優しくて尽くしてくれて、結婚する前は世界で一番の彼氏だと思っていたのに、結婚したら豹変した」という例を聞きます。

モラハラやDVをする人間は、良心が欠如しており、加害の信念体系を持ち、サイコパス的な特徴を持つ場合が多いです。

サイコパスの特徴は、サイコパス研究の第一人者であるロバート・D・ヘアによると

・良心が異常に欠如している
・他者に冷淡で共感しない
・慢性的に平然と嘘をつく
・行動に対する責任が全く取れない
・罪悪感が皆無
・自尊心が過大で自己中心的
・口が達者で表面は魅力的

これらが挙げられます。中でも厄介なのが、「慢性的に平然と嘘をつく」「口が達者で表面は魅力的」という点です。

ちなみに、より攻撃性の低い「マイルド・サイコパス」の特徴については、原田隆之氏が著書の「サイコパスの真実」において以下のように述べています。

・服装や言葉遣いが洗練されていて、魅力的
・ルールや時間に無頓着
・スリルや興奮を追い求める
・心拍数や呼吸数が少ない
・刹那的で衝動的なライフスタイル
・息を吐くように嘘をつき、バレても動揺しない
・いつも追い越し車線を走る
・他人の気持ちに無頓着
・人前でもあまり緊張しない
・いつもポジティブで、不安が少ない

モラハラやDVをする人間の見分け方として、「車の運転が荒い」とか「店員に対する態度が悪い」などがよく挙げられます。これで見抜くことができれば良いのですが、近年はこの判断基準が浸透しつつあり、相手が対策済みである場合もあります。
この場合は厄介です。見抜くことが困難になります。

...でも、なんとかして見抜かねば。身も心もボロボロにされる被害者をこれ以上増やしたくない。

そんな思いから、このnoteを執筆しました。
ここでは、既に認知度の高い見分け方については敢えて述べず、交際前の段階で見抜く術について述べていきます。(随時更新予定です)

モラハラやDVをする人間に共通するマインド

・加害の信念体系
以下の図表をご覧ください。

画像1

※出典:https://www.gadha.jp/

端的に述べるならば、「自分より上(従うべき相手)か、下(従わせるべき相手か)」で相手を判断し、「人を従わせられることが良いこと、幸福」と考え、相手が自分の思うようにならないと無力感や憤りを感じる信念体系です。

モラハラやDVをする人間は、ほとんどがこの「加害の信念体系」を持っています。相手を「自分のもの」にできるまでは、相手を「従うべき相手」として尽くします。ところが、結婚や相手の出産、退職等によって「相手がもう逃げられない」とわかると、「自分のものにできた」と感じ、一転して「従わせるべき相手」として態度を豹変させるのです。

こうなると、余程のことがない限り揺らぐことはありません。往々にして無自覚だったり、「自分が常に正しく、論理的で、口喧嘩が上手く、格下たる相手の間違いを指摘して正して"あげられる"人間だ」という歪んだ自己意識を持っていたりするためです。

・ミソジニーと序列意識
モラハラやDVをする人間は、ミソジニー(女性嫌悪)に基づいた序列意識を持っています。それは、上記の図表のように「下」は「上」に忖度すべきという意識で、かつ「女」は「男」に忖度すべきという意識です。

・稼いで養っている男の方が偉い、そうでない女は楽している
・女は強引な男が好き
・金と地位に弱い
・自意識過剰で自分を悲劇のヒロインかのように演出するのが上手い

といった、ミソジニーに基づく思い込みがあります。

Twitterにおいて「モテ」と自称する人物のツイートを見ると、こうした要素が顕著に見られます。逆説的ですが、「モテるインセル」とでも言えましょうか。「高慢な女を懲らしめる」という歪んだ意識があるように思います。

また、恋愛や結婚をお互いのマッチングではなく、一種の「競争」であると捉えている点も特徴的です。
男社会の「男らしさ」の特徴でもあるのですが、「いかに優しくて献身的な女の子を自分のものにするか」という競争です。性格や容姿などでランキングが付けられ、「モテる」男性ほど、ランキングで「上位」とされる女性と付き合える、というものです。

より噛み砕いて言うと、ハイスペで、口が上手くて、交友関係が広くて陽気な人ほど、優しくて、可愛くて、献身的な女性と結ばれる...という信念です。
そこには「マッチング」という要素はありません。獲得競争です。

本質的には「相手と共に歩みたい」のではなく「周囲の男に"俺はこんなに素敵な女をものにしたんだぞ!"と自慢したい」というものです。

いわば、他の男性に自慢するためのツールとして女性を「消費」しているわけです。当然、相手を一人の人間として尊重する意識は軽薄で、相手が自分の思うように振る舞わない限りモラハラやDVという形で加害が加えられることでしょう。

・サイコパス的特徴
前述の通りではありますが、サイコパス研究の第一人者であるロバート・D・ヘアによると

・良心が異常に欠如している
・他者に冷淡で共感しない
・慢性的に平然と嘘をつく
・行動に対する責任が全く取れない
・罪悪感が皆無
・自尊心が過大で自己中心的
・口が達者で表面は魅力的

といった特徴が挙げられます。交際前において顕著に現れるのが、「口は達者で表面は魅力的」という面です。シンプルに言えばすごく魅力的な男性に見えるのです。それはまるで、相手を「この人こそ運命の人だ」と魅了するくらいに。
仕事が出来て、スマートで、会話も楽しくて...等完璧であれば、モラハラのリスクが高いかもしれません。なぜならばサイコパス的特徴を持っている可能性が高いから。
このタイプは一見共感性が高いように見えても、実は共感しているフリが巧いだけなのです。サイコパス的特徴を持つ者に多い営業職などでも共感しているように見せかける能力が求められるため、営業の実力主義の世界で生き残るには必然的にそうなる(ならざるを得ない)ようです。

ところが、このタイプは何かのタイミングで「相手はもう逃げられないな」と感じると豹変します。なぜならば良心が異常に欠如しており、他者に冷淡で共感せず、罪悪感が皆無であるから。

手のひらを返したように相手を蹂躙し、身も心もボロボロにします。相手が何を訴えてもたいていは無意味です。なぜなら自尊心が過大で自己中心的であり、自分が全て正しいと信じて疑わないから。

・男らしさ
モラハラやDVをする人間は、大抵は「自分は男らしくありたい」と思っています。それは、男らしさこそが男の価値であると刷り込まれたり、そう信じて生きてきたからです。

そのため、行動や態度の所々に「男らしさ」を感じるようなものが出ます。積極的にリードしたり、押しが強かったり、エスコートしたり(奢るかどうかは意外と関係性が低いようです)。
頼りがいがあって堂々としているように見えるかもしれませんが、それだけ「男らしさ」を重視している証拠です。

では、「男らしい男性」の何がいけないかというと、女性にも「女らしさ」を求めたり、女性を格下扱いして家事育児を完璧にするように強要したりすることが往々にしてあるからです。

そもそも「男らしさ」というのは、先述した「加害の信念体系」と親和性が高いものです。

画像1

実際問題、男らしさにおいては「競争で勝つこと」「その対価として相手を従わせること」「上下や優劣を重んじる」という信念体系を持っています。そして、ケアの信念体系にあるような「対話の関係」を軽視する傾向があります。

筆者も「男なら泣くな(自分らしく感情を出すな)」「泣くな、怒れ(相手を従わせろ)」「嘆くのではなく相手を打ち負かせ」といったことを度々言われてきました。もしこれを受け入れ、自分の感情を押し殺して内面化させていたら、筆者も加害の信念体系を持っていたことでしょう。

語弊を恐れずに端的に言えば、「男らしさ」を内面化してきた男性ほど、モラハラやDVをする可能性が高いのです。
マッチョだったり押しが強いなど、明らかに「男らしさ」を感じるような人であればわかりやすいですが、実際には必ずしもそういう人だけが内面化しているわけではありません

かつては筆者も「男らしくない自分」にコンプレックスを感じていたのですが、今思えば「有害な男らしさを身に着けようとしていた」と言っても過言ではありません。
筆者以外でも、そう感じている人は少なくありません。

外形的な特徴だけではわからないので、厄介なのです。
そこで、見分け方について述べていきます。

見分け方

・完璧すぎて人間味がない
上記のように、モラハラやDVをする人間は「完璧な人」に擬態するスキルが高いです。それはなぜかというと、以下に分類されます。
・良心が欠如している分、自分に嘘をつくことに何のためらいもない
・口が達者である
・相手を「自分の物」にするために全力を尽くすから
・そのために「いかに100点の所作をするか」に全力を注ぐから

彼らは「モテる男」の特徴をフルに抑えてきます。所作がスマートで、レディーファーストも徹底していて、会話も楽しくて、相手のことを第一に思ってくれる...など。

もちろん例外もあります。たとえば、自分の暗い過去の話をして、相手の情に訴えて「私がなんとかしなきゃ」と思わせたりとか。とにかく、相手の気持ちを魅了するのが上手いのです。

ただ、どちらにも共通しているのは「完璧すぎて人間味がない」点です。
人間である以上、不器用だったり、空回りしたりする点がない、もしくは少ないというのは不自然です。そういった面が見られない場合、擬態をしている可能性が高く、モラハラやDVをする人間に豹変するリスクが高くなります。

もっとも、これは言動に限りません。あまりにもハイスペックだったり、マッチングアプリの場合はいいね!の数が過大だったりする場合、序列意識が強かったり、自尊心が過大で自己中心的である可能性が高まります。

・お姫様扱いしてくる
これも顕著な特徴です。「女の子だから守ってあげる」というイメージで慈悲的に接するのですが、それはまるで小学生の女子に対するような接し方です。相手を対等な大人として尊重する接し方ではありません。

まるで執事のように優しく接して気遣ってくれたりと、一見すると尊重しているように見えるのですが、その実は「可愛い女の子を守るような」接し方なのです。

もし相手があなたのことを対等な大人として尊重しているならば、まるでビジネスパートナーのような接し方で、過剰な扱いはせず、かといってぞんざいにもせず、早々にタメ口をきくこともなく、対等感があって程よい居心地の良さを感じられるのではないでしょうか。「この人やたらお姫様扱いしてくるな...」という違和感を感じたら、その人はモラハラやDVをする人間に豹変するリスクが高いかもしれません。

・内面がマッチョで男らしい
男らしく豪快で包容力があってマッチョで精神的にタフそうで、「大丈夫、気にするな」と言ってくれる...それ、実は危険信号かもしれません。

特に、押しが強い場合は要注意です。「男らしい」「積極的」と良いことのように捉えられることも少なくないですが、実のところを言うと「早く自分のものにしたい」という思惑もあります。「積極的」が良しとされる意識がまだ根強いため、都合が良いのです。

自分はもっとゆっくり仲を深めたいのに、相手が先を急ぐかのように押してくるのであれば、モラハラやDVをする人間であるリスクがあります。
なぜならば、相手の距離感を尊重できないからです。相手が本当に一人の人間として尊重しているならば、ズケズケ押したりはしないし、そうしたとしても「嫌だ」と言えば即座にやめてくれることでしょう。

・成金じみたファッションや言動、趣味を持つ
DVやモラハラをする人間を含め、サイコパス的な要素を持つ者は、内面ではなく外面を強く意識します。
高級車、タワマン、ブランド品...そういったものをLINEのプロフィール等の写真に載せていたり、実際に会った際にも不相応に高級なブランド品を身に着けていたり、金ピカのネックレスや腕時計を装着していたりする場合、「自分を大きく見せたい」という意識が働いている場合が多いです。
こうした意識の下では、女性は高級車やタワマンと同様に「自分を大きく見せるためのトロフィー」として機能します。一人の人間として尊重する意識はなく、自分の思うように(自分を性的に満たし、家事等を献身的にやってくれる)してくれないと、DVやモラハラの限りを尽くすことでしょう。

・営業職かつ成績上位
要注意です。というのは、営業職では上位になればなるほどサイコパス性が求められる一方、良心を持つ人間は付いていけなくなる傾向があるからです。
営業職というのは、時には自分の意に反して無理矢理買わせるようなシチュエーションもあります。これは特に不動産投資や金融関係において顕著です。いちいち情が入っていては売ることができず、言葉巧みに契約に持ち込むことも出来ず、結果として営業成績も伸びないからです。

不動産や金融関係やベンチャーの営業など、男社会色が強く実力主義の風土がある分野で上位の場合は特に注意が必要です。上位になるのはサイコパス性の高い人だけ、と言っても過言ではありません。

営業職ですし、成績上位なので人当たりも良く魅力的でしょう。ただ、それは「よそ行きの顔」なのです。化けの皮が剥がれると、恐ろしく利己的で冷酷で暴力的な一面が襲いかかってきます。決して騙されてはなりません。

画像で例示するなら、こうした雰囲気の者は危険性が高いでしょう。確かに仕事できそうで頼もしい印象ですが、自尊心が過大な雰囲気であり、また「部下を叱った自慢」や「店員にちょっと偉そう」「ぐいぐいくる」など、危険要素が多いのです。

画像3

・サイコパスに多い職業
投資家や経営者、外科医、前述した内容と重複しますが一部営業職などが挙げられます。これらの仕事は、端的に述べると情が入っていては仕事にならないようです。そのために結果としてサイコパス的な人間が残ります。さらに、社会的地位の高い職業が多いため、相手に不自由することが少なく、また金銭やステータスの力でねじ伏せることも容易であり、自尊心が過大になりやすいのです。

「代わりの女性はいくらでもいる」という考えから、不誠実な行動を取ったり、自分の思うようにならないとモラハラやDVをして相手を無理矢理服従させるケースも度々見られます。序列における上位であるという優越意識、万能感から天狗になっているのでしょうか。
勿論全員ではありませんが、所謂「やり捨て」や浮気、既婚での交際など不誠実な行動をする者に多いのもこの属性です。

・高収入男性
高収入であることは、我が国のような資本主義社会で優位であり、また「男が稼ぐ」という男性社会の性役割分業においても優位です。この優越感から、自尊心が過大になります。収入の高さ故に女性からもモテやすくなるため、「代わりはいくらでもいる」と思うようになり、相手を大切にしようという気持ちが薄れていきます。

結果として、女性に対して自分の望むような行動を求めるようになり、思うようにならないとモラハラやDVに走るケースが見られます。サイコパスに多い職業ほどではないし、勿論全員ではなく割合も比較的低くなりますが、所謂「やり捨て」や浮気、既婚での交際など不誠実な行動をする者に多い属性でもあります。

・ジェンダー観
現状ではこれが最も効果的かもしれません。というのも、モラハラやDVをする人間はほとんどがミソジニーを内面化しており、アンチ・フェミニズムであるからです。

引き出す方法はいくつかありますが、時事ニュースに絡めるのが良さそうです。賃金格差や育児休業、女性専用車両などについてでしょうか。

この際、「男女平等なら女性も戦争に行かないとおかしい」「今は既に男女平等だ」「女性が優遇されすぎている」といった言葉が出たら要注意です。女性を格下扱いしている可能性が高いからです。そうした思想を持つ者は、モラハラやDVを起こす素地が十分にあるのです。

逆に、こうした話題になった際に
・女性のリアルの境遇を理解し、自らの男性性に対して自制心を持つ言動をする者
・フェミニズムに理解を示し、または前向きな行動を取っている者

こういった人々は、モラハラやDVのリスクが低いと考えられます。ただ、擬態の可能性もあるため、より踏み込んだ内容の話をして本質を見抜いたり他の要素を考慮するといった必要性があるかもしれません。

・雰囲気や見た目が威圧的
「この人、見た目は怖いけど中身は真面目なんだよ」という話を聞いたことがある方も多いと思います。ですが、これは眉唾ものです。
「筋金入りの不良だけど捨て猫をかわいがっていたから優しい」と言うのと同レベルです。

中身が本当に真面目で加害的でないなら、少なくとも異性と接する際にはわざわざ威圧的な見た目や雰囲気にしないでしょう。
そうでない時点で、威圧することを是とするマインドを持っているのは自明と言えます。そうした人は、相手が自分の思い通りにならない時、モラハラやDVに走るのも自明と言わざるを得ません。

モラハラやDVのリスクが低い人の特徴

・不器用で要領が悪く、ばか正直
狡猾さがなく嘘をついたり取り繕うのが苦手であるため、良い人のように見せかける擬態が苦手です。
すなわち、接し方そのものがそのまま素の自分である可能性が高まります。

所々不器用な面があるものの、真っ直ぐで相手を大切に思う気持ちが伝わってくる。そんな人であれば、モラハラやDVのリスクは低いでしょう。

やや意地悪なことかもしれませんが、相手に都合の悪いことをやんわり聞いて、どう対応するかを見るという方法もあります。
ここで巧くかわしたら擬態が得意なタイプ、「それは...えっと....」などと言葉に詰まったら擬態が苦手なタイプだと判断できます。

・繊細で感受性が高い
自分が繊細で感受性が高いと、相手に対する共感力も高まります。筆者もそうなのですが、相手の痛みがまるで自分の痛みとして伝わってきます。

相手の痛みが自分の痛みとして伝わってくるため、相手に強く当たったりモラハラをするなどできないのです。自分も痛いし、相手の苦しみを思うとできないのです。
無自覚な場合はこの限りではありませんが、指摘すれば改善される可能性が比較的高いと思います。

ただ、相手がミソジニーの価値観を内面化させている場合はやや対処が難しいかもしれません。

・HSP
HSPとは、"Highly Sensitive Person"の略で、和訳すると「非常に感受性が強く敏感な気質をもった人」を意味します。

外部の刺激を受けやすく、感受性が強く、人の気持ちを感じ取りやすいために共感性も強いです。他方で疲れやすかったり、相手のことを気にしすぎて自己否定に走ることも多いです。

他方で、その特性ゆえに相手を責めたり否定したりせず、相手に寄り添う優しさを発揮します。

すなわち、特性上モラハラやDVなど出来ないのです。「相手を苦しめてしまう」と感じ、それはとても苦しいことだからです。

「男らしさ」は薄いですし、様々なきっかけで精神的に落ち込むことも多いですが、その分相手の細やかな気持ちにも共感・傾聴し寄り添うことができ、等身大の相手を大切にできるタイプでもあり、理想的なパートナー像に近いといえます。ジェンダー意識も高ければより理想的かつモラハラやDVの可能性はゼロに近いでしょう。

また、HSPはケアの信念体系(図表右側)とも親和性が高く、HSPそのものといっても過言ではありません

画像4

詳細についてはこちらこちらもご覧ください(心療内科による解説)。

・ジェンダー意識が高い(フェミニズムに親和的)
そもそも、モラハラやDVというのは「加害の信念体系」と親和性が高いのです。
その加害の信念体系とは、ミソジニーを前提とする男らしさの価値観(マチズモ)と親和性が高い、いやそのものと言っても過言ではありません。

逆に言えば、そうした価値観に「NO」と言い、女性やマイノリティのために声を上げ、男性として何が出来るかを考えて行動しているようなタイプであれば、モラハラやDVをする可能性は低いといえます。

夫婦別姓に前向きで、家事育児にも積極的かつ大変さを理解していて、「女だから」と見下さずに相手の発言や行動を尊重し、フェミニズムについても前向きといった特徴がみられます。

男性に直接的に利するものではないため、ジェンダー意識の高い男性は利他的な精神を持ち、加害の信念体系が薄く、共感性が高く、また論理的思考力も高いと考えられます。それに加えてHSPであればモラハラやDVの可能性はゼロに近いでしょう。

・男らしくない(性別規範にとらわれない)
前述した内容と一部重複しますが、「男らしくない(性別規範にとらわれない)」というのは「男だからこうあるべき」という価値観を内面化していないことを意味し、それはモラハラやDVに繋がる加害の信念体系を持っていないことをも意味します。

性別規範にとらわれないため、ミソジニー思想も持ち合わせておらず、女性に対して「女だから家事育児を完璧にしろ」などと言うことはなく、相手を一人の人間として尊重し、相手にも満足いくように合理的に分担したり、積極的に取り組む傾向があるように思います。

すなわち、例えるならばパートナーを「支配の対象」ではなく「等身大の共同経営者」という対等なイメージで捉えている人が多いと考えられます。

つまりはどういうこと?端的に言うと?

端的に述べると、

・ジェンダー意識が低く、女性関係の時事ネタに対して無理解な意見を述べる
・やたら完璧で不器用な点がない
・お姫様扱いが上手い
・「女性を守る」という言葉が出てくる
・上下の力関係を重んじているような発言

これらのいずれかに当てはまる場合、モラハラやDVのリスクが高いと考えられます。

前者3つは擬態、後者2つは当人の持つ「加害の信念体系」の一部であるからです。

逆に、

・ジェンダー意識が高く、女性の現状を理解して自らの男性性や特権についても理解し、自省する意識がある
・HSPである
・共感性や感受性が豊か
・性別役割規範に囚われていない
・不器用でまっすぐで正直

これらのいずれかに当てはまる場合、モラハラやDVのリスクが低いと考えられます。
正確には最後はやや語弊がありますが、モラハラやDVをする人間のうち不器用なタイプは、最初から擬態せずわかりやすく、避けやすいと考えられるためです。

より端的に述べると、以下のような人物像の人ならばリスクが低いと考えられます。

簡単に見分ける方法はないのか?

現状で最も簡単かつ効果的に見分ける方法は、その人のジェンダー観を見ることでしょう。
なぜなら、モラハラやDVをする者は「加害の信念体系(図表左側)を持つ者が多く、そして加害の信念体系は「男らしさ」に付随するミソジニーなどの女性蔑視思想と親和性が高いためです。上下を重んじたり、競争を是とするあたりがその具体例の一部です。
また、そうした者がいくら擬態が上手といっても、さすがにジェンダー観までは擬態できないか、擬態できても少し突っ込めばボロが出る可能性が高いためです。
なぜならば、女性蔑視と真逆に位置するフェミニズムの思想は、そうした者が持つ信念体系や思想と相反する内容であるからです。

画像5

Twitterでフォロワーさんが述べられていた内容がとても腑に落ちたので、具体的な方法を引用します。

・「映画館はレディースデイとか、ホテルランチもレディースプランがあって嬉しいな」⇒女尊男卑だ!男性差別だ!と言うか。
・「医学部受験で、女性は医師になっても辞める人が多いから、女子総合点を下げたんだってー」⇒「実際に辞める人が多いから仕方ないよね」と言うか。
・「私結婚するなら名字変えたくないな」と軽く言うとか。

そして僕が思うところでは、育休や家事に関する話をしたりするのも良いかもしれません。

この際、「男女平等なら女性も戦争に行かないとおかしい」「今は既に男女平等だ」「女性が優遇されすぎている」とか、「自分が稼ぐから家事は完璧にやってほしい」という言葉が出てきたらリスクが高いと言わざるを得ません。
「分担したい」でも要注意でしょう(なぜなら、男性に有利な分担割合を想定している場合が考えられるため)。「自分が主体的に積極的にやりたい」と言うのであればリスクは低そうです。

逆に、こうした話題になった際に「女性は理不尽に差別されているから、少なくとも僕は差別せずに対等に尊重したい。家事育児もきちんと僕がやっていきたいし、自分が差別していないか常に気をつける」など、女性のリアルの境遇を理解し、自らの男性性に対して自制心を持つ言動をする場合は、モラハラやDVのリスクが低いと考えられます。

おわりに

ここでは、既に認知されている見分け方については敢えて言及せず、交際前の「猫をかぶっている」段階で見抜く術について言及しました。

僕自身、恋愛等におけるモラハラやDVの被害者ではありませんし、誤っていたり語弊がある点も多いかと思います。読者の体験からして、「これは違う!」という点などあれば指摘してくださると幸いです。

一人でもモラハラやDVに苦しむ人が減りますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?