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今週の日記|踊る阿呆はいそがしい

10月1日 コーヒーの日

きょうは「国際コーヒーの日」。いや、たんなる業界団体の販促イベントでしょと言ってしまえばそれまでだが、それはまあそれとして、一年に一度くらいのっかって楽しんでみるというのも悪くない。

若い時分は、そんな企みにのせられてたまるものかと意固地になっていたような部分もあったけれど、歳を重ねるごとにそういう力みがますます全身から抜けてゆくのを感じる。いい感じに“ 薄汚れて ”きたんだな。こうしてどんどん身軽になって、やがては背中から羽が生えて死ぬのだろう。それも悪くない。

つけっぱなしのラジオから、口笛をフィーチャーした軽快なポップナンバーがきこえる。屈託がないとは、まさにこういうことを指していうのだろうななどと思いながら聞き流していたのだが、曲が終わりパーソナリティのアナウンスを聞いて驚いてしまった。

なんと、声の主はあのスティング。近々リリースされるスティングのニューアルバムからのナンバーだという。齢(よわい)70になるスティングが、こんな軽いラブソングを楽しげに歌っている。もう、それだけでこっちも幸せな気分。

そうそう、「コーヒーの日」だった。というわけで、こんなツイートをしてみたのだが案外知らないひとも多かった様子。

ぼくは実際にソーサーからコーヒーを啜っているひとを見たことはないけれど、シルックさんのはおじいちゃんがこうして飲んでいたので懐かしいとのこと。また、HONKAの安達さんが留学していた当時、ホストファミリーのお父さんは角砂糖をのせたソーサーにコーヒーを移して飲んでいたという。すくなくとも20世紀の後半まで、フィンランドではソーサーでコーヒーを楽しむ文化が生き残っていたことになる。ためしにやってみたが、こぼしてしまいそうで決して飲みやすくはなかった。

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