今週の日記|実生活に役に立たない知識は人生の「基礎体力」になる
1月22日 寝坊
めずらしく寝坊した。目が覚めたときには、すでに時計の針は8時を指そうかというところ。ふだんより1時間ほど余計に寝た計算になるが、それより寝坊じたいひさしぶりだ。
特別なことでもないかぎり、あまり目覚ましをセットする習慣がないのは、放っておいてもたいがいは起きたい時間に目が覚めるようにできているからである。たとえ目覚ましをかけても、セットした時間よりは前に自然と目が覚める。
でも、ときどき思うのだが、これははたしてよいことなのだろうか? 寝ている間じゅう「起きなきゃ、起きなきゃ」と無意識のうちに緊張しているということなのではないか? だとしたら、睡眠の質としては最悪である。
そうかんがえると、毎日欠かさず夢を見るのも、要はきっと熟睡できていない証拠だろう。だから、最近はもうなかば諦めて、在宅をいいことに仕事の合間に小一時間くらい昼寝をしたりすることで帳尻を合わせている。
そんな事情があるので、世間的にはあまり褒められたものじゃない寝坊も、自分的には「時間も忘れて眠ることができた」という意味でちょっとした充足感があるのだった。
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待っているメールが来ないので、昼過ぎまで税金の本など読んで勉強。さっぱり興味がもてなくて困る。つくづく自分は、生きてゆく上で役に立つ知識の吸収が苦手らしい。
生きてゆく上でまったくなんのタメにもならない知識、たとえば最近だと「阪神間モダニズム」についてとかは、いくら資料を見ていても飽きることがないというのに。
淀川長治の、モダンガールだったお姉さんが昭和初期に神戸に開いた喫茶店「オリオン」の話とか、その後やはり神戸に開いた「エヴァンタイユ」という名の骨董店の話とかなら目の前にありありとその姿が目に浮かぶというのに、税金の話となるといっこうに頭に入ってこない。税金の話にワクワクを感じないのは、やはりお金持ちじゃないからだろうか。
ちょっと前テレビでやっていた『名建築で昼食を』というドラマに、田口トモロヲ演ずる名建築を見ているときだけいきいきとしている、いかにも生活力がなさそうなおじさんが出てくるのだけど、あれを見ていると自分のことを見ているようで毎度イヤな気持ちにさせられる。笑 でも、あっちには池田エライザという「弟子」がいるのでかなりうらやましい。
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それにしても、きょうの午後はずいぶんあたたかかった。いつもと同じくらいの厚着をして、売れた手ぬぐいの発送をしたり、となり町の銀行まで行ったり切れかかった食器用の洗剤を買ったりしていたら、急に血行がよくなったのか頭皮がチクチクかゆくなった。頭皮は春の近いことを察知している、のか。
と思いきや、日曜日は都心でも雪が降るかもなどと天気予報が言っている。明日、あさって、もう一歩も外には出ないぞという覚悟で大量のポトフを仕込んだ。
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夜、Tverで京都が舞台のドラマをぼんやり観ていたら、なんと空也上人が画面に出てきてびっくりした。お正月の「大福茶」にはじまり、今年は空也上人と縁があるなぁ。じつにカッコイイ。
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