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考える。立ち止まる。いきなり走り出す。

204.スーパーでアボカドを選ぶには

毎度おなじみ「チーム・ソーシャルディスタンス(仮)」(毎週末やっている友人たちとのオンライン飲み会のことです)での話題から。

スーパーで、思う存分アボカドを選べない。

これに似たような悩み、きっとみなさん感じてますよね。

アボカドを買うときは、ほどよく熟したものを選びたい。そのとき参考になるのが「色」、そして「触感」である。

じっさい、【おいしいアボカドの選び方】といった記事にも、たいがい皮の色の説明とともに、

スーパーでそっと手に取って手のひらで押してみて、やわらかい触感であれば熟れすぎです。また、固いと感じれば追熟が必要です

といった触感をもとに選ぶコツが書かれていたりする。ところが、アボカドにせよバナナにせよ、商品を手に取って選ぶというそれまでふつうになされていた行為が、コロナ禍の社会においては憚られるのだ。

友人のひとりなどは、スーパーで手にとってアボカドを選んでいたところ近くにいたおばさんから「ベタベタ触ってないで早く選びなさい」とたしなめられたという。

いまのところそこまでの経験はないものの、ぼくも手にとって選びたいときは、周囲にひとがいないのをみはからって素早くチェックするように心がけている。これではまるで「万引き犯」である。

たしかに、必要以上にベタベタ触るとか凹むくらい力を入れて触るといった行為は、コロナ禍以前からルール違反にあたる。だが、果物や野菜をじっさい手に取ってたしかめることもできないというのはまったく不便この上ない。

なにもべつにアボカドを手に取って、上下左右舐め回すように見たあげく「いい仕事してますねぇ〜」などと言いたいわけではない。ただ、ウラオモテ返して見るくらいはしたいのだ。なんとかならないものか。

ひとつには、個包装するという方法があるだろう。たとえば、ライムなどは以前からひとつ単位で個包装になって売られている。

とはいえ、すべての果物や野菜をひとつひとつ個包装するというのは店側の手間の問題もあって難しそうだ。それに、いくら個包装してあるといっても、誰かがベタベタ触ったアボカドはこのご時世あまり気持ちのよいものでもない。

そこで、である。スーパーにぜひお願いしたいのだ。

生鮮食品売り場のかたわらに、ビニール袋とゴミ箱を完備してもらえないだろうか。

客はビニール袋を手にはめて商品を選び、売り場を離れるときはスッとそのままゴミ箱に使用済みのビニール袋を落としてゆけばよいのである。もちろん、わたしにはそんなものは必要ない、熟したアボカドくらい瞬時に見抜けるというひとは使わなくてけっこう、ていうか、そんあひといたらいますぐ青果市場に転職すべきである。

これは推測だが、いまスーパーには商品をベタベタ触っているひとがいるので注意してほしいといったクレームが毎日のように飛び込んできているのではないか。友人のエピソードのように、みずから文句を言えるひとはまだいい(もちろんトラブルのタネにはちがいない)が、「密告」によってたしなめてもらおうとしているひとは案外多そうだ。

そして、こうしたクレームにいちいち対応せざるをえない店の苦労にも大変なものがあると思う。なので、みんながストレスを最小限におさえる解決策として、ぜひ「ビニール袋&ゴミ箱」を標準化してもらいたいと思うのだ。

レジ袋廃止の流れには逆行するが、いまの非常時を生き抜くには、みなが心に抱く鬱々とした感情をさまざまなかたちで軽減してゆくしかない。みんなの知恵が重要なのだ。

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