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Book review:小説の神様/相沢沙呼(著)

新規作成中の小説『(仮)叔父さんと彼女と僕の奇妙な日常【小説家になろう!】』の設定が、小説を投稿する男子高校生とそれに絡む?女子高校生の物語から始まっているので、設定等が被っていないかを確認することを目的にして購読しました。

『小説の神様』は、相沢沙呼による日本の小説。2016年6月21日に、講談社の講談社タイガより、書き下ろし作品として刊行された。
2018年、シリーズ続刊として上下二分冊で『小説の神様 あなたを読む物語』が講談社(講談社タイガ)より刊行された。
2019年から2020年にかけて手名町紗帆の作画で漫画化。2020年4月22日に『小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー』が講談社(講談社タイガ)より刊行、同年10月2日に実写映画が公開された。

https://ja.wikipedia.org/wiki/

この本を知ったきっかけ

いわゆるメディアミックスの効果です。
一昨年公開された映画の実写版のことは全く知らず、この小説を知ったのは、Kindle無料のコミックスです。

コミックスを読む限り、設定等がダブっていないことは分かりましたが、若くして作家デビューした主人公が、スランプになっている場面から話がスタートするのが気になって、元の小説を読んでみました。
小説家が主人公なので、話の中に主人公が書く小説の内容が出てくるのは自然な流れですよね。
私が新しい小説の中に、主人公が書いている小説(実際はMOHが書いている小説)のことを書いているので「どうなのかな?」と思っていましたが、これを読んで安心しました。

コミックスは1巻しか読んでいませんが、それと比べると原作の表現には癖があります。原作はコミックよりも少しつらい感じ、前半の主人公は暗い世界にいます。

この辺は同じメディアミックスで売り上げている『スーパーカブ』『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』と同じで、ライトノベルで出版された小説で癖のあるところ、重いところを上手く中和させたり、バッサリとそのエピソードを削除して、売れ筋のお話に仕立て上げています。

このお話『小説の神様』は一昨年、実写版が公開されたとか。
果たして興行成績はどうだったのでしょう?
前半約20分がモノクロだとか(おそらく主人公が暗いところ?)
ヒロイン役の彼女はいつまで高校生の制服を着るのでしょうか?
(原作の設定は高校2年生)
と、ここまで書いて気がついたのですが、Amazon Prime Video にありました。


原作のこととか

いちおう、ブックレビューなので、これから読むかも知れない方々への邪魔にならない程度に。

(1)読むと面白いかも と思う人
主人公がプロ作家から脱落しそうで藻掻いている高校生の設定なので、物語を書いている人には面白いかも。
ヒロインが対照的に売れっ子の女子高校生で、文学(ライトノベル)論争を展開するところに、ニヤッとするところもあります。
後半で明暗が逆転するところは、上手く書かれているなと感じました。

物語を書かない方でも、青春モノのボーイミーツガールがお好きな方には、お勧めです。

(2)続編があるそうです
wikiの引用に上げたとおり、続編が出ているそうです。
文芸部の脇役だった女の子の話も出てくるとか。
まさしく青春群像劇ですね。

お話の中にも主人公が書く小説のシリーズ化の話が出てきます。
出版社にも作者にも、シリーズ化は美味しいですよね?
数字が見込めますし。
売れ行きはどうだったのでしょう?

(3)作者のこととか
この本の作者、相沢 沙呼さんは推理小説がメインの作家さんのようです。

2009年『午前零時のサンドリヨン』で東京創元社主催の第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。選考委員の山田正紀は「とにかく達者な印象で、文章もいちばん練れていた。ポップでとてもいい作品」と評した。2011年3月「原始人ランナウェイ」が第64回日本推理作家協会賞(短編部門)候補作となる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/


ご興味があれば、試読などいかがでしょう?
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。
MOH


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