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レミニセンス(原題:Reminiscence)/SFではなく偏屈なおじさんが怪しい女に執着する映画

ネタバレになるが、ヒュー・ジャックマンが訳ありの女性に惚れて(騙されて)追いかけた挙句、人生を終わらせる物語。

設定がアバウトで非科学的なストーリー。ファンタジーかと言うと現実的な暴力シーンも多く、どちらか言えばバッドエンド。
いろいろな中途半端さが重なっている映画。

ストーリー

海面が上昇した近未来のマイアミに住む、無骨で孤独な退役軍人のニック・バニスターヒュー・ジャックマン)は、顧客が望むあらゆる記憶を追体験させる機会を提供するという、危険な職業の専門家である。ある日、彼の人生は、メイレベッカ・ファーガソン)という謎めいた若い女性との出会いによって一変する。
最初は単なる探し物を端緒とした関係であったが、やがてメイとの関係は情熱的な恋愛へと発展する。しかし、別の依頼人の記憶がメイを凶悪犯罪に巻き込んでしまったため、バニスターは過去の暗い世界を掘り下げて、自分が愛した女性の真実を明らかにしなければならなくなる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/レミニセンス_(2021年の映画)

Running time : 116 minutes
Country : United States
Budget : $54–68 million(製作費は約1千億円)
Box office : $16.4 million(興行収入は200億ちょっと)

上映時間の90分過ぎからエンディングがはじまる。
116分は監督や出演者のインタビューを含む。

https://en.wikipedia.org/wiki/Reminiscence_(2021_film)

トレーラー


感想

見始めてから5〜10分経った頃「これは外れたかな?」と感じたが、思った通りだった。
映画が始まりしばらくしても話が進まないし、映像的に見せ場がある訳でもない。独立系の映画ならそれも有りだが、この作品は一応ハリウッド映画。

監督(Lisa Joy)は華麗なキャリアの持ち主。

Joy graduated from Stanford University and worked as a consultant at McKinsey & Company in Los Angeles before attending Harvard Law School. Joy was admitted to the bar in 2009 and practiced law in California prior to her career in entertainment.

https://en.m.wikipedia.org/wiki/Lisa_Joy

マッキンゼーのコンサルから弁護士資格を取った人がなぜ監督に?と思い、追ってみると、2009年にJonathan Nolanと結婚している。彼の兄は有名な監督 Christopher Nolan(クリストファー・ノーラン)。
結婚を機にエンタメ界へ進出したのか、エンタメ界に入りたくて結婚したのかどうかは分からない。

監督を知り、この映画が(私にとって)面白くない理由が分かった。
・大事なところを映像で表現せず、出演者に語らせる。
(コンサルや弁護士は言葉が大事)
・尻すぼみな終わりを繕うため、詩的な語りと音楽で雰囲気を作ろうとする。
(コンサルはエンディングを綺麗にまとめようとする)

Webサイトによっては絶賛しているが、それは大人の事情だと勘案する。
ハリウッド映画は、数字が全て。
制作費に一千億円近くかけて、売上が200億円程度の作品であることから、その評価は分かる。

言い訳をするかのように、エンドロールのあと監督や出演者が登場しインタビューでこの映画を褒め、制作スタッフは撮影の大変さを語る。
(上映時間の中で監督や裏方スタッフが出てきて、映画を語る作品は初めて観た)

そんなの、観客にはどうでも良い話。
「作品として面白いのか?」「興味を引くのか?」が大事で、裏の話は知りたい人が追えば良いこと。

たくさんお金を使っても、有名な俳優が出演しても、面白くない映画は面白くないことがよく分かる作品だった。


【個人的に気になったところ】
・水没都市になりつつあるマイアミで、主人公の周りだけ水深が足首程度の深さ
・脱線せずに水飛沫を上げながら走る鉄道
・主人公は死ぬまで数十年も水に浸かっていてふやけないのか
・どのシーンを見ても「安く上げました」的な見栄え(それでも1千億円!)

ネットを検索するとツッコミがたくさん出てくる。


MOH


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