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『安定を重視して〜』の続編をnoteに掲載したくなり、今までの物語を「大あらすじ」で書いてみる

長編SF小説『安定を重視して就職したつもりの会社が・・・ブラックな地球防衛隊?だった件(新入社員研修編)』をnote の投稿記事にした経緯には小説投稿後の記事の通り。 続編を書き始めており、電子原稿に使っている『カクヨム』に2万文字ほど書いて、ふと気がついた。 noteに掲載した『新入社員研修編』は多くのnoter さんに読んで頂き、続編はnote 先行で投稿したいがその物語は『新入社員研修編』の後、200話以上続く物語が終わってからの続編。 途中の筋を知らないと続編を

自分の小説が今まで読まれた頁数を確認してみた 『安定を重視して就職したつもりの会社が・・・ブラックな地球防衛隊?だった件』

今まで書いた小説で、Kindle出版した物語は1つだけ。 とはいうものの、長編なので全10冊。   Amazonから久し振りに、振込み通知のメールが来た。 売上は全て Kindle Unlimited。 今まであまり気にもしなかったが、どれくらい読まれたのかを確認してみた。 (全記録を見る方法を初めて知った)   同じ小説が無料で読める「小説家になろう」のアクセス数(購読数)は、桁違いに多い。   「小説家になろう」へ連載を始めたのは2019年末から。 KDPと期間は異

SF小説 『面倒な時間旅行者のお世話係り』 (プロローグ 第2話)歩くときは目の前に注意

 ツーリスト捜索のエージェント活動を始めてから地球時間で3年経つが、2005年の世界は初めてなので少し緊張する。  東京駅に向かう人は多く、人混みを避けて丸ビル方向へ歩いて行く。  暦は9月だが、街路を歩いていると汗が滲んで肌がシャツに張り付き、喉が渇いてくる。  丸ビルに入り、ビル内にある案内図を確認すると地下1階に飲み物の販売店があるようだ。目の前の移動装置に乗り地下へ降りてみる。いろいろな店があるが、どこへ入って何を頼んだらよいのか分からない。通路を回ると飲料水のボト

SF小説 『面倒な時間旅行者のお世話係り』 (プロローグ 第1話)ミッション開始

『エージェント:パトリック・K・デュランシン  今回のミッションは昨日(脳細胞に)送った通りだ』  昨夜遅く、海馬に送られて来たデータ転送で安眠を妨げられた。  21世紀に早く慣れるため、夜はちゃんと睡眠を取るようにして眠りについたところに、データを頭の中に流し込んでくるのは、この時代で言う労働基準法違反だ。  エージェントになるためのトレーニングで、この時代には『労働』という行為があることを初めて知ったわけだが。  事務局はこの時代が31世紀のように自由が利かないことをそ

SF小説 『面倒な時間旅行者のお世話係り』 の解説

新しい小説の書き置きが幾つかあることは、記事にした。 書き始めれば、筆が進みそう(タイピングが捗りそう)なのは『小さな丘の美術館』。   書いていて面白そうなのは『面倒な時間旅行者のお世話係り』。 このSF小説のざっくりとしたプロットが固まったので『お世話係り(エージェント)』がいる未来の【設定】とプロローグ2話を note に書き残しておきたい。   今までの流れに従えば、本編は「小説家になろう」へ掲載するだが、他からのお誘いもあり、どのサイトに投稿するのかは、まだ決めて

久々に自分の小説… 書き掛けの原稿を確認してみた 『小さな丘の美術館』 ほかwritten by MOH

今年は夏頃からプライベートな時間を音楽制作に費やし、それまで多くの時間を割いてきた物語の作成に時間を使っていない。 「物書きを自称するのなら、書いてナンボ」のはずと思い、原稿用紙にしている『カクヨム』で、書き掛けの原稿を確認してみた。 この中で、(仮)彼女と僕の奇妙な日常 は noteに掲載中。 連載を中断したままだが… 自分が書いておいて、記憶が朧げな物語もあるので、ざっと読んでみた。 一番面白そうなのは、SF小説『面倒な時間旅行者の お世話係り』。 プロットや設定

書いたことも忘れていたショートショート(monogatary) 「忘れていた声」

2〜3ヶ月、小説を書いていない。 小説を書き始めてから、初めてだと思う。   連載小説を投稿したまま,続編を放ったらかしにしているものもある。 この物語の中では9月だが、暦はもう11月。 このエピソード、結末までのあらすじは書いているが「物語」として書き起こしのモチベーション(リソース)が今ひとつ。   最近、「楽曲」と同じく「物語」も短い方が多くの方に読んで頂けるのではと思い、『カクヨム』原稿にいくつかショートショートを書き散らしているが、note に載せるには今ひとつ。

十六夜にかぐや姫 【ユリちゃんの大作戦】

 ユリさんは、彼女からお見合いの予定を聞き出し、作戦を立てていた。  来週、都内のホテルで御堂筋一郎氏と彼女がお見合いをする。 『お見合いだから両家の両親も同席』との話も出たが、それぞれ家の商売が忙しくて東京へ集まるのは難しく、彼女がユリさんのアドバイスで「両家全員集合」を拒んだため、叔父さんが仲を取り持つ形で2人が会うことになっていた。 「所長(ユリさんは叔父さんを『所長』としか呼ばない)が、一郎さんとミワさんを引き合わせて『あとは若い人どうしで』となる流れなので、作戦は

十六夜にかぐや姫 【一目惚れ】

   彼女の部屋に入るのは軽井沢合宿以来だけど、部屋の様子は変わっていないようだ。  開け放たれた掃き出し窓から秋を感じさせる風がそよいで、気持ち良い。  よく見ると机の上のMacBook横に、封を切った大判の封筒が積み重ねられている。  何が届けられているのだろう?  部屋の真ん中にある丸いローテーブルの周りに小さなヨギボーが4つ置いてある。彼女とユリさんがそこに座るので、僕もその一つに腰を下ろした。  彼女が口を開きかけて躊躇い、立ち上がって冷凍庫からガリガリ君ソーダ味を

十六夜にかぐや姫 【相談があるの】

 うだるような都内の暑さから逃れ、文豪作家たちが愛した軽井沢で涼を取りながら小説を書くはずだった夏合宿は、深夜にいなくなった彼女を探したり、大きな捕虫網に掛かったり、まるまる一日寝過ごしたり(これは自分が悪い)、物書きの研修生として何の成果も出さないまま、残暑の厳しい東京へ戻って来た。  軽井沢合宿を3日目の早朝で切り上げた、叔父さんの急用は分からず仕舞い。  帰りのクルマの中で、彼女が急に不機嫌になった理由も分からないまま。  ユリさんからの微妙な告白に、モヤモヤ感を抱

1年前に発刊したKDP(Kindle小説、全10冊)のタイトルをようやく修正😊

MOHの記事では、お馴染み(?)のSF小説『安定を重視して就職したつもりの会社が・・・ブラックな地球防衛隊?だった件』 Amazonからのメール創作大賞はよいとして(お付き合いですから…以前の受賞者選定から結果はおのずと…)、   Amazonから見慣れないメールが届いていた。 メールが来たのも忘れ、しばらくしてから銀行へ記帳に行くと「振込アマゾンインク」で、若干の入金がある。 日頃はiPhoneで主な入出金を確認するだけなので見逃していた。 改めて記帳内容を見てみると、

女子高生通信(ユリちゃんのつぶやき)

 軽井沢合宿2日目の午前中、彼女さんに頼まれて、エムさんを起こしに行くと、開いたままのMacBookをテーブルに見つけたの。  エムさんを(ささやく様に)呼んでも起きないから、画面を見せてもらったわ。  最初のエピソードを読んでビックリ‼️  私のことを『行き倒れの少女』って、書いているの💢  彼女さんは私のいないところで、人の容姿を細かく男の人に説明するし💢  読んでいて、恥ずかしいと言ったら…  エムさんは原稿を『カクヨム』に書いていたから、Webページをエアドロップ

夏の合宿所 【紀行文は…】

 途中から寝てしまいそうな、広い裏庭での朝食を済ませ部屋に戻ると、真夜中にユリさんが飛び込んで来た時のまま。  テーブルの上には、昨晩から開きっぱなしのままのMacBookに『カクヨム』の原稿が表示されている。書き掛けの原稿を保存したところで力尽き、倒れるようにベッドに横になってしまった。  目を覚ますと窓の外が薄暗い。「まさか?」と思いスマートフォンを見ると午後6時。仮眠を取るつもりが、まる一日寝てしまった。  そうそう、昨夜スマートフォンが圏外だったのは叔父さんの仕業だ

夏の合宿所 【叔父さんの目論見】

 叔父さんの言う『意外に頑張った』の意味が分からない。  いや、チョット待てよ?  叔父さんと彼女は、そもそも何処から出て来たんだ?  一晩中、探し回ったのに。 「意味が良く分からないのですが…」  叔父さんが、うんうんと頷きながら口を開く。 「一芝居打ったつもりが、最後に神様のちょっかいが入った感じかな」  叔父さんの言っている意味が、ますます分からない。 「叔父さん、エムくんとユリちゃんは何も知らないのだから、最初から話さないと分からないでしょう?」 「そうか… じゃあ