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【実話】りんちゃん【不思議な話】

犬が亡くなっている話なので犬ラバーは避けた方が吉※

小学校の頃、我が家に犬が来ました。

母親の名前候補から選んで「りん」になった

この写真から分かる通り、野生を失った寝姿がデフォルトの半分人みたいな犬です。

そんな我が家のアイドルが、大学生活も半ばの頃不慮の事故で他界しました。

当時実家から離れて暮らしていた自分は、マジでたちの悪い冗談だと思ってめちゃめちゃ動揺し、その時一緒にいたバイト仲間に肉まんを奢ってもらうはずが何故か自分が奢ることになったのを今でも覚えています。なんなん?

その後りんが突然いなくなった実感もないまま、肉まんの季節もとうに終わった夏休みに帰省をし、りんがいた痕跡がなくなった実家を見てようやく現実味が湧いてきたのでした。
余談ですが、自分はこの目で見なきゃ何も納得しないタイプだったことをこの時初めて知りました。

その日の夕飯の席で、母がこんなことを言いました。

「たまにりんちゃんが来るんだよねー」

知らん間に犬の幻覚が見えてますやん。
どうして家族はこんなになるまで放っておいたんだ。

詳しく聞いてみると、時折階段を上がって部屋のドアを開けるように促す、爪がドアに当たる音が聞こえてくるらしいです。
ドアを開けると足音だけがカチャカチャと部屋に入ってきて、りんちゃんハウスがあった辺りで何も聞こえなくなるそう。

たしかに生前のりんは昼間、二階の居室から勝手に階段を降り、家の中を一周してから再び二階に戻るセルフ散歩のようなことをしていました。

突然亡くなったからまだ自分が死んだことに気づいてないんだなーと家族でしみじみ思った話です。
音が聞こえる頻度は最初は週4と大学生のバイト並みの頻度でしたが徐々に減り、当時の家から引っ越してしまったので、今はどうなっているのかは分かりません。あれからかなりの年月が経っているので、むしろまだ聞こえるようなことがあったらそれはそれで何か考えないといけませんね。

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