分類別古単no.43:陳述の副詞
43■陳述の副詞
受験生のための単語リストです。
ここでは「陳述の副詞」の主だったものを集めてみました。
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■次の語の意味をA→Bで確認!
A 単語リスト
1・え―打消
2・な―そ
3・いかで―願望・意志
4・さらに―打消
5・おほかた―打消
6・つゆ―打消
7・たえて―打消
8・ゆめ―な
9・かまへて―禁止・命令
10・をさをさ―打消
11・よも―打消(じ)
12・いさ―知らず
13・よし(や)-とも
B 語義と語感
陳述(呼応)の副詞のグループ。例えば、「もし~なら」のように、その副詞に呼応して一定の言葉がセットで用いられる。覚えるしかないだろう。
1・え―ず:不可能
2・な―そ:禁止
3・いかで―願望・意志
=どうにかして・なんとかして■→「いか」を冠する疑問詞の中で、「いかで」には願望の終助詞や意志の助動詞と結びついて、どうにかして・何とかして~したいという意味があることは重要。
4・さらに―打消
5・おほかた―打消
6・つゆ―打消
7・たえて―打消
8・ゆめ―な
5-8について■→これらは、少しも・決して・全くなど強い否定(禁止)を表す。特に、■さらに・おほかた‐打消はそれ自身の本来の語義と全く異なる意味になるので入試で出題されやすいので注意。
9・かまへて―禁止:決して~するな
・かまへて―命令:必ず~せよ
10・をさをさ―打消:ほとんど・めったに~ない
11・よも―打消(じ):まさか~まい
12・いさ―知らず:さあ、知りません
13・よし(や)-とも:たとえ~だとしても
■例文で演習!
C 例文
「あなや」と言ひけれど、神鳴るさわぎに、え聞かざりけり。
「なにか射る。な射そ、な射そ」
いかでかぐや姫を得てしがな
さらにまだ見ぬ骨のさまなり。
しばしかなでて後、抜かんとするに、おほかた抜かれず。
木の葉に埋もるる懸樋のしづくならでは、つゆおとなふものなし。
世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
冬枯れの気色こそ秋にはをさをさおとるまじけれ。
これにて死ぬるほどのことは、よも侍らじ。
人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける
よしや異土の乞食となるとても、
D 例文の解釈
女はああと言ったが男は雷の鳴る騒がしさに聞くことができなかった。
どうして射るのか。射るな、射るな
どうにかしてかぐや姫と結婚したい
まったくまだ見たことのない骨の様子である。
しばらく舞った後で抜こうとするが、まったく抜けない。
木の葉にうずまっている懸樋のしずく以外には、少しも音をたてるものがない。
世の中にまったく桜がなかったならば、春の心はのどかなものだったろうに。→文法:せば~まし=反実仮想
冬枯れの様子は秋にほとんど劣らないであろう。→文法:まじ=打消推量
この病気で死ぬようなことは、まさかないでしょう。
人の心はさあどうだかわかりません。しかし慣れ親しんだこの土地では、梅の花が昔とかわらずにすばらしい香になって匂っていることだ。
かりに異郷で乞食となるとしても、
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