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分類別古単no.22:心をこめる

22■心をこめる

受験生のための単語リストです。
ここでは「心をこめる」というニュアンスを持つ語を集めてみました。
全体の50音索引はこちらへ

■次の語の意味をA→Bで確認!

A 単語リスト

1・ねむごろなり
2・こまやかなり
3・ひたぶるなり
4・せちなり・せちに
5・わざと

B 語義と語感

1・ねむごろなり
①心を込めて熱心に
②丁寧
■→漢字で書けば「懇ろ・寧ろ」であり懇切丁寧をイメージ。心をこめて・丁寧にの意。

2・こまやかなり
=心を込める
■→細かい所にまで心がこもっている様子。色に用いられる場合は色が濃い様子を表す。

3・ひたぶるなり
=一途だ
■→現代語の「ひたむき・ひたすら」をイメージ。

4・せちなり・せちに
=ひたすら・熱心に
■→「切(切実・大切)」という漢字をイメージすれば、一途に、ひたすら、すっかりなどのニュアンスが得られる。

5・わざと
=わざわざ・特別に
■→故意にの意もあるが、特別に心を砕いてというニュアンスを持つ。わざとの+体言の形で本格的なという用いられ方もある。


■例文で演習!

C 例文

  1. 狩りはねんごろにもせで、

  2. 親のことなりければ、いとねむごろにいたはりけり。

  3. 奥に人や添ひ居たらむと、うしろめたくて、えこまやかにも語らひたまは

  4. 親ののたまふことを、ひたぶるにいなび申さむことのいとほしさに、

  5. 世の人はせちに言ひおとしきこゆるこそ、いとほしけれ

  6. わざと御消息聞こえさせ給ふほど

  7. わざとの学問さるものにて、琴、笛の音にも雲居を響かし、

D 例文の解釈

  1. 狩りは熱心にもしないで

  2. 親の言葉であったので、(勅使を)たいそう丁寧にもてなした。

  3. 御簾の奥に他の人がいるのだろうかと気がかりで心をこめて語り続けることができない

  4. 親がおっしゃることをひたすらにお断り申し上げることが大変気の毒なので、

  5. 世間の人はしきりに(一途に)悪く申し上げるのが本当にお気の毒だ

  6. わざわざお手紙を差し上げなさるときに

  7. 本格的な漢学の御学問言うまでもなく、琴や笛の音についても宮中に評判を響かせて

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