見出し画像

分類別古単no.42:たくさん

42■たくさん


受験生のための単語リストです。
ここでは「たくさん」というニュアンスを持つ語を集めてみました。
全体の50音索引はこちらへ

■次の語の意味をA→Bで確認!

A 単語リスト

1・あまた
2・こちたし
3・ここら・そこら

B 語義と語感

1・あまた
=たくさん
■→漢字で書けば「数多」。数が多いこと。

2・こちたし
①うるさい
②煩雑だ・多い
③仰々しい・大袈裟だ
■→漢字で理解しよう。➀「言いたし」であれば、言葉が多くてうるさい。②「事いたし」であれば、事が煩わしいほど多い。そこから、度を超している状態が③大袈裟だとなる。

3・ここら・そこら
=たくさん・たいそう
■→ここだ→ここば→ここらと変遷。上代語のここだ・ここば(幾許)が平安時代ではここらに変化。そこらも同種。たくさん・甚だしいの意。この辺り・その辺りではないので注意。


■例文で演習!

C 例文

  1. この馬、おなじさまなる馬を、あまた具して来にけり。

  2. 人にこちたく言はれしものを

  3. 車かきおろして、こちたくとかくするほどに

  4. 鶴はいとこちたきさまなれど、鳴く声雲居まで聞こゆる、いとめでたし

  5. かの桟敷の前をここら行きかふ人の、

  6. 秋の夜の月かも君は雲隠れしばしも見ねばここら恋しき

D 例文の解釈

  1. この馬は、同じような馬を、たくさん連れてきた。

  2. 人にうるさく言われたので。

  3. 車を止めて、煩雑に作業のあれこれをするうちに

  4. 鶴は、とてもおおげさな姿であるが、鳴く声が天高く宮中まで聞こえるのは、とてもすばらしい

  5. あの桟敷の前をたくさん行ったり来たりする人の、

  6. 秋の夜の月であるのか、あなたは。雲に隠れて少しでも見なければ、たいそう恋しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?