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Youtubeとテレビの先祖返り

最近ちらほら見るのが、「Youtuber収入激減を告白」という類のニュース。
収入が半減だとか5分の1だとか、まあ何かにつけネタにしている。「そんなに大変だったのか」とファンに戻ってもらうためなのか、「もう入ってくるなよ」という新規配信者へのけん制なのか、単なるネタ不足の解消なのか。あるいはいずれもか。

「200万人登録者がいるのに10万再生もいかない」みたいな話もよく出るが、まあそれは必然の流れではある。「飽きてくるから見なくなる」「飽きたからといってわざわざチャンネル登録解除しない」という要素からだろうと誰でも想像できる。収入激減のニュースを見ながら、そういやあこのYoutuberのチャンネル登録してたけど最近見てなかったなぁ、みたいな人も多いだろう。

なお、某トップクラスのYoutuberによると年末年始は動画の再生数が伸びないらしい。それはテレビ特番が多いからだそうで、テレビの本気には勝てない、と。テレビはオワコンとかなんとか言われても純粋にたくさんの才能を集めて、そこからいいアイデアを抽出してやるものはやはりそれ相応に価値があるということか。
ただまあ個人的には年末年始はやたらと「5時間特番」「4時間特番」みたいなのがあってウンザリした。長いって。映画二本分やん。
世界仰天ニュースを帰省した嫁実家でなんとなく見ていたが、料理中の油爆発動画ばっかり立て続けに流れて「いやもうわかったしこれ世界が仰天する話か?」と思ったりした。5時間もやるから何でもかんでもネタにしないといけないんだろうけど。現場スタッフまじ大変。

まぁ、Youtuberが増えれば既存Youtuberがワリを食うのは当然のことで、ビルに例えてみるとよくわかる。人気店の老舗があって、中規模店があって、新店が入って、一番潰れやすいのは中規模店だ。しかもビルの中の面積は変わらないわけだから、どこかが影響を受けるのである。もちろん老舗が傾くこともあるし。実際、20個チャンネル登録してる人がいるとして、全部のチャンネルにアップされた動画を見ようと思ったらそれだけで毎日数時間かかるわけだ。そりゃー面白くないなと思ったものから見なくなるであろう。しかも同じ人がガンガン違う企画を出せるかというと…おそらくは難しい。例えば大食いなんか1キロラーメン食べて次の日に2キロチャーハン食べて…とやったとして結局「食べきるのは同じ」と思われたらもう飽きられると思う。正直アレの面白さがわからない。
だからテレビからYoutubeに移った人がちゃんといろんな企画をやってるのは凄いと思うし、個人ではやっぱり限界があるんだなぁと思う。何より優れた企画力のある人を抱えたとしても、さすがにペースが速すぎると摩耗する。

しかし、それでYoutuberが企画を練って、偏らないようにいろんな人を集めて、ちゃんと打合せして失敗しないようリハーサルして…となっていくと「それテレビじゃん」と気づきそうだ。広告もめちゃくちゃ間に挟まってくるからCMとも変わらないし。そう考えると初期のYoutubeってテレビ黎明期のようなものだったのかなぁ…。
もちろん小回りが利くとか、テレビで流すほどのボリュームはないが狭い層には刺さる、とかいろいろ実験的な場としてはしっかり価値があると思うのだが。

ただ規模として大きいものはテレビに、アイデア一発勝負のものはYoutube、みたいな棲み分けがより一層進んでいくのかもしれない。テレビの深夜放送ではYoutube規模のものもあるが。しかし深夜放送の内輪ネタ感とYoutubeの個人放送って何か似てるようで違うんだよなあ。何でだろうか。とりあえずランジャタイの「がんばれ地上波」は応援しています。

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