そして伝説へ。~アレフガルドよ、天空の城よ、永遠に~
なんとなくフランス料理のメニューみたいなタイトルになりました。
先日行ってきたドラゴンクエストのコンサートについて、覚えてるうちに書 きなぐりたいと思う。
まず最初に書いておくと自分はドラゴンクエストは10以外クリアしている。思い入れのあるのは3と5。まあこれは世間的にもそうだと思う。初めてパーティーが組めるようになる3と、結婚というドラマを盛り込んだ5の人気はやはり少し抜けている印象だ。一緒に行った友人は「5と6やってない」というのがいてびっくりした。よく行く気になったな。
ただクラシックコンサート自体は初めてであった。まあドレスコードがあるわけではなくかなりカジュアルな雰囲気だったので良かったが。印象的だったのがかなり女性が多かったこと。それこそドラクエ1~4のリアルタイムのころはドラクエやってる女子はまれだった記憶がある。それが今では…と思うと感慨深い。
今回の指揮者は佐々木新平氏で、演奏はオオサカ・シオン・ウインドオーケストラ。クラシックに明るくないので初めて知ったが、指揮も演奏も素晴らしいものであった。演奏や技術については言える知識を持たないが、何より「楽しそう」であったことがよかった。佐々木新平氏は長身(足も長い)・イケメンで非常に舞台映えするザ・指揮者であったが、その「ドラクエ愛」は本物であると感じさせるトークだった。コンサートマスターの男性は広島出身かつ名前が「よしひこ」ということで、「勇者ヨシヒコの凱旋」というようにネタにされていた。 そもそも「勇者ヨシヒコの冒険」をどれくらい知られてるんだ、と思ったが会場の反応からすると結構知られていた様子。こちらの連れは知らなかったので元ネタを教えたが。
<当日のプレイリスト>
ドラクエ1~3はロト3部作、ドラクエ4~6は天空3部作である。タイトルごとに途中で指揮者による楽曲の説明と演奏の聞きどころの説明が入った。これは非常によいやり方だと思う。「この曲の後半ではピッコロトランペットが活躍します」とか「ファミコンの時は使える音が少なかったのでテンポを上げて勢いを出していました」とか、ゲームとクラシックを繋げる説明でより親しみと期待感が増した。
■吹奏楽による「ドラゴンクエストⅠ」
1. 序曲
2. ラダトーム城
言わずと知れた初代。曲数も少ない時代だがそのぶん同じのを何回も聞いていることもあり、非常に耳に残っているラインナップ。しかしこのクラシックで何も違和感のない曲をファミコン音源でやっていたのはすごいなあ
■吹奏楽による「ドラゴンクエストⅡ」
3. 遥かなる旅路 ~ 広野を行く ~ 果てしなき世界
4. この道わが旅
初期のフィールド曲は傑作が多いと思っているが、まさにその傑作ぞろいのラインナップ。会場ファンのボルテージも高まっていたように思う。「広野を行く」はほんとに短い曲なのだが何度でもループして聞けるなぁ、と今更。
■吹奏楽による「ドラゴンクエストⅢ」
5. 冒険の旅
6. おおぞらをとぶ
7. 戦闘のテーマ ~ アレフガルドにて ~ 勇者の挑戦
冒険の旅を聞いた瞬間に「アリアハン、今出た!」と記憶がよみがえった。かつ昔から好きだったラーミアの曲「おおぞらをとぶ」、そして何度聞いたかわからない戦闘のテーマと、一転してそこから静かな「アレフガルドにて」に聞き入っていると激しいアクションでラスボス曲である「勇者の挑戦」にチェンジ!この転換部分は鳥肌ものであった。
■吹奏楽による「ドラゴンクエストIV」
8. 序曲
9. 恐怖の洞窟~呪われし塔
あれ?1のオープニングと同じでは?と思ったが実は微妙に違いがあるらしくその解説をされた。でもそんなに耳が良くないのであんまりわからず(笑)。
恐怖の洞窟は不気味な雰囲気がオーケストラで増幅されてダンジョンの感じを思い出した。ただ個人的にはキャラクター曲(ライアンやトルネコなど)が好きだったのでどれか聞きたかったかな~
■吹奏楽による「ドラゴンクエストV」
10. 王宮のトランペット
11. 戦火を交えて~不死身の敵に挑む
12. 結婚ワルツ
「みなさんが選んだのはビアンカ、フローラ、デボラ、ルドマンのどれですか?」というアンケートが急に始まりまた別の盛り上がりを見せた。
リメイク版に出てくるデボラも押さえているあたりさすがだ。
■吹奏楽による「ドラゴンクエストVI」
13. 木洩れ日の中で~ハッピーハミング~ぬくもりの里に~フォークダンス~木洩れ日の中で
14. 時の子守唄
メドレー的に街の曲やカジノ曲が流れ、「あ~あったな~」と思い出しながら聞いた。しかしエンディング曲の「時の子守歌」は、「覚えてない」というのが正直なところであった。一応クリアしてはいるのだが6の印象があまりないためである。ちょっともったいない気がしてしまった。
アンコールは2曲。
4の勇者の仲間たちより「間奏曲」。エピソード間の箸休め的な曲だ。そしてラストアンコールでは恐らく誰もが待ち望んだであろうドラクエ3のエンディング曲、「そして伝説へ」。会場ボルテージ最高潮。
しかし不思議だったのは、エンディング曲なのでそんなに何回も聞いているわけではないのに、すごく覚えているということ。よほどクリアした時の感動が強かったのだろう。
ゲーム音楽をこういうコンサートで初めて聞いて思った感想は「みんなプレイ当時を思い出しながら聞いているんだな」というもの。曲が流れるたびに「ボスに挑んだドキドキ」「悩み抜いた選択」「追いかけ続けたはぐれメタル」などのシーンが浮かぶことでより没入できていたのではないだろうか。曲とシーンが結びついているのはすごく強い。
正直コンサートに行く前は「ゲーム音楽なんてYoutubeでいくらでも聞けるしなぁ」と思っていたのだが、大音量で生の音に触れるというのはやはりそれだけの価値があるな…と思わされた。
クラシック以外でもゲーム音楽ライブとか聞いてみたいものだ。
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