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上げろよ上げろ、棚の上

アゲアゲでいこうぜ~!ヒュ~~~!!
何をアゲるのかといえば自分である。匿名掲示板はもとより、各ニュースのコメント欄では「自分を棚に上げて書き込みする」ものが多いのなんの。
先日「乃木坂次期エースのスペック高杉」みたいな見出しがあり、見てみるとすごく美人な子が紹介されていた。しかも学業成績もよく多趣味なんだとか。
「へ~、確かに美人だな、これは人気出るんだろうなぁ」
と思ってコメント欄を見ると「顔がデカイ」「そんなにじゃない」「こっちの子 (画像)のほうが美人」みたいなのがけっこう書いてあった。

「いやお前らはこのレベルにケチつけられる顔面なのか?」
と反射的に思った。まあ批評は自由だし不細工なら何も言う権利がないというわけではない。だがしかし、タレントが絵を描けば「中学生レベル」「デッサンが狂ってる」と書き、イケメン高校生日本一決定となれば「チャラすぎ」「ホストみたい」と騒ぐ、この「匿名強気層」はなんなのだろう。

まあ実名でホームレスいらないとか言ってるとすごい反応にはなるんだけど…。
それはさておき2ちゃんねる時代から名無しの声というのはそんな感じではあった。今はヤフーコメントなども似たような存在だと思う。
書き込んでいる人らが本人を目の前にして言えるかというとまず言えないであろう。これらはいわゆるノイジーマイノリティなのだろうか。それともデジタルネイティブ世代などでも結構多くなっているのか?

2ちゃんねる全盛時代は匿名書き込み(いわゆるカキコ)は本当に闇の存在みたいに扱われていた記憶がある。書き込んでいる人はけっこう多いものの、書き込んでいること自体は誰も公表しないような。ただ中にはそういう用語をリアルでも使うものが現れたりして何となく存在が浸透していた。
まあリアルでもとはいえ使われるのはせいぜい「ワロタ」くらいで、「拙者オタクではござらんのでヌヴォフ」みたいなのはさすがにほぼいなかったと思うが…。
かなり2ちゃんねるにどっぷりだった友人が「オマエモナー」とか「草」とか使ってたから危うくはあった。彼女もいない状態の時に恋愛相談スレで相談に乗っているとか言ってたから「何やってんだおもしれえな」とスレを見てみたら、何となく友人の書き込みがどれかわかって「匿名でも実際に知ってる奴はなんとなく分かるもんだなぁ」と思ったりした。

自分も「まぁが多い」とか「とりあえずって書きがち」とかクセがあるので、知っている人間からしたらバレるのであろう。
そういえばその昔格ゲーの情報を集めていたとき、有名プレイヤーの掲示板にみんな質問などを書き込んでいたのだが、そのプレイヤーのネタ(プレイスタイル)についての言及が多く、それに対する本人の反応も鈍かったので「これはこのプレイヤーがネタに飽き飽きしているな」と見て取れた。そう思ってそのことを書き込んでみたら図星だったらしく「誰だ!?知り合いか?」みたいなことを本人から聞かれて変な空気になったこともあった。
けっこう漏れ出るもんだよホント。今でいうとTwitter見てればけっこうその人の精神状態わかることもあるし。

話がズレた。結局「匿名だと強気になりがち」という当たり前のことなんだが、何でかと言うとやっぱり「ディフェンスが必要ないから」だよなあと。敵の攻撃が届かない砦の上から石を投げているようなもんなので、軽装だしぜんぜん自分が攻撃を受ける想定をしていない。だからたまにやりすぎて開示請求やら名誉棄損やら食らうのは、その砦の上空から爆撃されるようなものだ。一切備えをしていないからあっさりと全滅させられる。
「言うほど可愛くないなぁ」とか書いてるレベルならまだおとなしいかもしれないが、そこから「ブス」とか「枕だろ」とか平気で書き出すようになってくるともはや「※個人の感想です」では済まない。そもそも自分はどうなのかという話になる。政治や制度に文句を言うのとは違うからなあ(こちらも行き過ぎると同じだが)。


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