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忘年会メモリーズ ~地獄のもつ鍋編~

年が明けてもう1か月以上経ったところで、ふと「そういや昨年末の忘年会はなかなかだったな」と思い出した。こういうのは覚えているうちに書き留めておいたほうがいいかな~と思ったので書いておく。完全に過去の日記であり旬でもなんでもないが、よろしければお付き合いください。
※画像のもつ鍋はイメージ

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友人たちと自分含め4人で昨年末忘年会をした。コロナ明けということで非常に久々である。ちらっと会うとか昼飯を一緒にくらいはあったのだが、イベント的にわざわざ、というのは本当に久しぶりで、まず店を探していた。というか友人Nがグループラインで提示していたので、まあそこでいいかね、みたいな話をしていたのだが、いざ問い合わせをすると「年末は料金アップ」とか「3時間と書いてるが年末なので2時間です」みたいなことを言われてすっかりテンションが下がった、とのことで別の店を探した。
「どの店もほとんど埋まっているぽい」という話はあったが年末まで3週間近くあったのでまだどっかあるだろう、と探してみたらあっさり見つかったので予約。
参加予定のN、M、Yに対して予約完了の旨を伝えると、Nから「もつ鍋コースあるね。。。」という某芸人のような余韻のあるライン。変更したいならそう言わんかい、と思いつつまたみんなの意見を集約とかやってるうちに時間が経って変更不可になっても面倒なのでささっとコース変更。4人分もつ鍋コースとした。

かくして当日。店内はかなり混んでおりコロナ明けらしい活気が感じられた。やはりみんな「会う」ことに飢えていたのではないだろうか。
全員がそろい、忘年会が始まる。基本的に串焼きの店であり、当然コース内にも串焼きが入っていた。料理自体は美味しく、シーザーサラダ、ポテトフライ、串焼き…と消化していったところで早くももつ鍋がセット。「あれ?順番的には唐揚げになってるけど」と思ったが、「まあもつ鍋も準備だけ済ませておく感じか」と様子見。

そしたら普通にもつ鍋の加熱が始まったので、「忘れられてないだろうな」と一応店員に声をかける。
「すいません、コースを頼んでるんですが、か…」
「唐揚げですよね!すいません、少しお待ちください」

全部言う前に言われた。なんだ、急激に深刻な唐揚げ不足にでもなったのか?まあ忘れられているわけではないのならよい。そうこうしているうちにもつ鍋も準備が整ってきた。しかしよく見ると穴あきオタマしかない。スープがすくえないではないか、と思ったが声をかけようにも店員がばたばたしているのでとりあえず食べる。
「んまい」
「もつ鍋久しぶりだわ」
「しかしもつ自体はあんまりいいやつじゃないね」
「まあそんな高いコースでもないしなぁ」
みたいに感想を言い合う。ついでに言うと当然他の話もしていた。Mが年始からフィンランド旅行に行く話だとか、Nがストリートファイターリーグをかなり細かく見ている話だとか、Mと俺がストリートファイター6をやってるがろくに勝てない話だとか(勝てないあるあるを言い合う)をして楽しく過ごす。そして減っていくもつ鍋、残ってるスープ。さすがに店員を呼び止めて聞いてみる。
「すみません普通のオタマあります?」
「少々お待ちください」確認して戻ってくる店員「すみません、本日お鍋のお客様がものすごく重なってて…」
「……オタマがない?」
「すみません」

終了。仕方なくそのまま続行して食べる。減っていくもつ鍋、相変わらず残ってるスープ。そして唐揚げは来ない。
「この小皿ですくうしかないか」
「それはさすがにやめてくれ」
「しかしこれ穴あきじゃあ絶対すくえないぞ」
「うーん、スープが旨いのになあ」
あまりの残りスープの量に、ふと思いつく。居酒屋といえば何か取り分けたりとかするための大きめのスプーンくらいあるんじゃないか?小さいがあれなら穴あきオタマより遥かに有用であろう。
「すみません、何かスプーンみたいなのでももらえませんか」
「あ…はい。少々お待ちください」
そして運ばれてきたのは4人分のデザートスプーンであった。この小ささに疑問は持たなかったのか、店員さんよ。しかしクレーマーみたいになってもアレなのでそれでスープをすくいはじめる。何杯も何杯もすくってようやくすすれるくらいの量だ。
「さすがに小さすぎるだろコレ」
「なんかあれだな、地獄で延々石積みをやらされてるような感覚」
まあ一応すくった分だけは当たり前だが消えることはないのでそれで済ませた。そして雑炊まで食べて、出てくるデザート。
(……唐揚げは?)
よっぽど聞こうかと思ったがかなり腹もふくれてきているしどうしようかなぁ…と思いつつデザートのミニケーキを食べていたら満を持して唐揚げが出てきた。コースを頼んでデザートの後に唐揚げが出てきたのは人生初だ。映画のエンドロール途中で本編が挟まってくるような変な感覚。まあ美味しかったのでそこはよかったのだが。

そんな感じの忘年会であった。しかし話している内容がほとんどゲームの話だった気がする。いいおっさん同士なのにとも思うがそれができる友達がいるのもありがたい話なのかもなぁ。

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