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ヘタな鉄砲数撃ちゃマシンガン。


コピーライター橋口幸生氏の「100案思考」という本を読んだ。いろいろ体験談や思考法が書かれている本なのだが、非常に実践的なところに絞られていて面白かった。
思考や発想について書いた本だと、「デザイン思考」「KJ法」「マンダラート」などがよく紹介される。まぁそれぞれ向いている人にはいいと思うのだが、ある程度すでに考えがまとまっていないと使えないような感覚があった。というか試してみたけどあんまり成果が出たことがなかった。
それらについては結構バッサリ「ダメ」という結論づけていて、理由も「考えぬいた気分になって結果が出てないのに満足してしまう」とこれまた明快。自分もマンダラート的なものを無理やり埋めていき、最終的に「…で?」となったことがあるので非常に共感できた。

結論的なことを乱暴に書いてしまえば、「書けない、浮かばないと思った時にはとにかく調べろ」「ダメな案でいいから数を出していけば使えるものが出てくる」といったところか。

実はこの「とにかく対象について調べる」というのは、いろんな人が提唱している、というか読んだことがある。ただこれが最も「地道で確実で、そして面倒くさい」方法である。最後の「面倒くさい」がポイントで、面倒くさい思いをしたくないから「何かパッとひらめく方法があるのでは」と思考法の本を読んだのに、結局面倒くさい方法しかないんかい、となる人は多いのではないか。まぁそういう人は別の「5秒で閃く!プロが実際に使う思考法」とか「強制的にアイデアが出てしまう脳の作り方」みたいな本に飛びつくのではなかろーか。
※本のタイトルは架空のものです。

この本では100案を出すためのハードルを下げていく方法が書かれているので、単純に面倒くさいことをやれよ、と書かれているわけではない。
「まぁそんな感じでいいのなら…」と思わせてくれる。

ただやっぱり最終的には「調べる」ことが重要なのは間違いない。宣伝会議賞なんかでも、オリエン情報のページとか、協賛企業のホームページのトップだけを見て「う~んヒントがない」とうなったりしてないだろうか。まぁこれは自分のことだけども。
中には調べようと思ったけどホームページの情報も複雑だったりして読み進めるパワーがなくて断念、なんてこともある。だが、おそらくそういう企業のほうが競争率としては低いので狙い目だ!と思ってページを見たけどやっぱり読み進めるパワーがなくて断念する。まぁこれは自分のことだけども。

それはさておき、やっぱり思考がぐるぐるループするのは同じ情報を何回もすくっているから、という状況が多い。いろんな方法を使ってとにかく数を出していくことが重要だ。日本には昔から「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」という言葉があるが、これがあながち間違ってはないということだ。てにをはを変えただけのコピーを30個並べても別に何も起きないが、まとまってなくても同じ数出せば、どこかは拾えるものが出てきやすい。
だからと言って本のタイトルを「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」にしてたら売れなかったと思うので「100案思考」というタイトルは正しい。

ということで気になった方は読んでみてください。
と思ったけどタイムライン見る限り既に読んでる人が多そうなんだよなぁ


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