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【セトリ予想】山下達郎 performance2024

今年も山下達郎のライブの季節がやってきました。
彼の音楽はおしなべて大好きですが、そのいちばんの魅力はライブパフォーマンスの素晴らしさにあると思います。

この記事では今年のライブ「Performance 2024」のセットリストを予想してみたいと思います。
あくまで素人の予想に過ぎませんので、実際のセットリストは大いに異なってくることでしょう。
1ファンの妄想として暇つぶし感覚でご笑覧いただけたら嬉しいです。
よしなにひとつ。


山下達郎のライブの特徴

山下達郎(以下、達郎)の特徴は大きく分けて以下の2点にまとめられると思っています。

・長い
・お決まりのライブ構成

達郎は70を過ぎた現在でも3時間近くのライブをすることで知られています。
コロナ前までは3時間強。コロナ後はさすがに少し短くなって3時間ないくらいになりましたが、いまだにそれだけの長さを休憩無しで突っ切ります。

また、ライブの大まかな構成も毎年変わりません。
これは恐らく1980年代ごろからずっと変わっていないはずです。
達郎は「久しぶりに観にくるファンも『あの頃と同様に楽しめるように』そうしている」という趣旨の発言をしています。

この2点の特徴を踏まえると、どうしても「飽きがくる」というのが難点になりそうですが、僕は毎年新鮮な気持ちで彼のライブに通い続けています。
それは彼の音楽が好きなのは勿論あるのですが、聴衆を飽きさせない工夫がセットリストの中に練り込まれているのが大きな理由だと思います。
今回はセットリストを予想する傍ら、どのような工夫が凝らされているかの自分なりの分析も書いていこうと思います。

なお、達郎はライブで必ず演奏する曲が複数存在します。
この直後にセットリストの予想を書くのですが、その中にはそうした必ず演奏する曲もすべからく含まれます。
彼のライブにはじめて参加する方がもしこの記事をご覧になっている場合は、ご注意いただければ幸いです。

山下達郎「performance 2024」
セットリスト(予想)※ここからネタバレあり






【本編】
Sparkle
Day Dream
僕らの夏の夢
サウスバウンドNo.9
エンドレス・ゲーム
Only with You
Paper Doll
Your Summer Dream(The Beach Boys)
I Love You part.2
おやすみロージー
クリスマス・イブ
希望という名の光
Get Back in Love
メリー・ゴー・ラウンド
Let's Dance Baby
アトムの子
Loveland Island

【enc】
プラスティック・ラブ(竹内まりや)
RIDE ON TIME
The Theme from Big Wave
YOUR EYES


予想のポイント① 必ずやる曲

達郎のライブにおいて必ず演奏される曲は5曲存在し、演奏されるタイミングも基本的には固定となって、セットリストの骨子にもなっていると考えられます。
それぞれのセットリストの中での立ち位置にも簡単に触れながら紹介していきます。

①Sparkle
For You(1982)収録。
イントロのカッティングでよく知られた曲。
昨今のシティポップブームの中で聴いたことがある方も多いのではないだろうか。
例外は稀にあるが基本的にこの曲から達郎のライブは幕を開ける。

②クリスマス・イブ
Melodies(1983)収録。
最も有名な達郎の曲。
夏のライブだろうとなんだろうと必ず演奏されるのは、この曲しか知らない人のためを考えてのことらしい。

③Let's Dance Baby
Moonglow(1979)収録。
2番のAメロ頭に「心臓に指鉄砲」という歌詞があり、原曲の指鉄砲のSEをクラッカーで真似するというパフォーマンスがファンの中でお決まりになっている。
達郎のライブはどんなに昂っても最初は座ってなければいけない(最初から立ってほしくないらしい)が、この曲はスタンディングの暗黙の合図でもある。

④RIDE ON TIME
RIDE ON TIME(1980)収録。
たぶん2番目によく知られている達郎の曲。
有名なのもあるし、これも曲の終わりに恒例のパフォーマンス(お立ち台からのノーマイクカデンツァ)があるため外れない。
基本的にアンコールの2曲目。

⑤YOUR EYES
For You(1982)収録。
アンコールの最後に達郎のひとりアカペラで歌われる。
この曲が終わると、That's My DesireのBGMと共に客席に手を振りながらステージを去っていく。

今回の予想セットリストでも、これら5曲は通常演奏されるタイミングに配置しています。

予想のポイント② セットリストの流れと準定番曲

基本的な構成は上記の通りになっています。
序盤、1時間ほど演奏した辺りで企画ものやアカペラなどで目線を変えさせた後は、クリスマスイブからバラードまでの流れで感傷に浸らせる。最後は畳み掛けるようにダンサブルなナンバーを続けて絶頂のまま終演という流れです。

「クリスマス・イブ」の印象が強い方にはイメージがつかないかもしれませんが、ジェームス・ブラウンのような激しさとグルーヴが彼のパフォーマンスの本質です。
シャウトを入れたりマイクオフでカデンツァを歌い上げたりといったソウルフルな様は、音源の彼からは決して伺うことができませんが、これこそ達郎のライブパフォーマンスの醍醐味です。
これを最大限に引き立てる方程式こそが、上述のセットリストの流れなのです。

上記画像の企画物or弾き語り枠以降の各枠のレパートリーは、過去のセットリストを遡るとある程度絞られてくるのが見て取れます。
今回の予想では、それぞれのレパートリーの中から比較的直近のライブから遠ざかっている曲をチョイスしています。

例えばアップテンポグルーヴ枠でこの10年の間で演奏されてきたのは「Bomber」「今日はなんだか」「メリー・ゴー・ラウンド」でした。「Bomber」は2023,2022と2年連続で演奏されていることと、「今日はなんだか」は多分来年のセットリストに入る(こう考えた理由は後述)だろうということで「メリー・ゴー・ラウンド」としています。

予想のポイント③ 「その年のリリース・記念年」に着目する

ポイント②で取り上げたように、大まかな流れは毎年変わらないのですが、曲の選択には適時性もしっかり盛り込まれているのが特徴です。

例えば2022年。
この年は達郎の11年ぶりのアルバム「Softly」の発売があったことで、アルバム内の曲が数曲盛り込まれました。すでに固定のレパートリーが確立されてる中で新曲がこんなに入るのか、と意外に感じたことを覚えています。

昨年2023年は、達郎初期の作品群(RCA/AIRレーベル時代)のレコード再発があったことで、初期の作品が多いセットリストでした。
その傍ら、アンコールの1曲目は新曲「Sync of Summer」であるなど、その年のリリースに影響を受けているのは間違いないでしょう。販促的な意味を考えれば当然なのかもしれませんが。

今年2024年は、以下のリリースや記念の年です。

・「Add Some Music to Your Day」LP発売
・「Big Wave」40th記念
・竹内まりや新アルバム発売

「Add Some〜」は学生時代の仲間うちで半ば趣味で作られたような作品です。
デビュー前なので正規のディスコグラフィには数えられない作品ですが、しっかり最新リマスターを行い、ライナーも書き直されているという。
これは商売根性というよりは、過去の作品愛が強いからこそなせる試みだなと感じました。

「Big Wave」はこの40thに際して特段再発などは行われないようですが、ラジオやファンクラブ会報で特集を組むなど、できる限り周年を祝いたいのだろうという気持ちが伺えます。

この2アルバムの記念に際して選んだのが以下の4曲です。
・The Theme from Big Wave
・Only with You
・I Love You part.2
・Your Summer Dream(The Beach Boys)

前者3曲は「Big Wave」収録の中でライブ演奏履歴がある曲です。
特に「The Theme from Big Wave」は定番のレパートリーでハードルも低いだろうから、今回は聴けると思って間違いないでしょう。
もしかすると「Sparkle」を差しおいて1曲目にくるかもしれないとも思ってます。

「Your Summer Dream」は「Add Some〜」収録の曲です。

ビーチボーイズの曲としてはとても珍しいノンコーラスの曲で、ブライアン・ウィルソンのファルセットがはかなく美しい。
達郎のカバーもブライアンへのリスペクトがしっかり伝わってきます。
正直大穴予想なのですが、過去2回だけ弾き語りで演奏されたことがあるようなので願望込みで選出。聴けたら泣いちゃうかもなあ。それくらい素敵な曲です。

そして、ツアー初日の前日にして、妻である竹内まりやの新アルバムの発売が発表されました。
会場で先行予約もできるということなので奥さん大好きな達郎であればMCで触れないはずがない。
「プラスティック・ラブ」は聴けると考えていいのではないでしょうか。

予想のポイント④ 序盤が分からない

ここまでで全体の3/4くらいの予想は完成するのですが、最後に残るのが「Sparkle」〜企画カバー枠までの序盤の部分です。
この部分は明確な根拠を持って予想を組めていないというのが率直なところです。毎年選曲が流動的で入りうる曲の候補も多い。

とりわけ難しいのが「Sparkle」直後の2曲目。
今回は比較的演奏期間が空いている「Day Dream」を選びましたが、思いがけないナンバーが入ってくる可能性が高いのはこの箇所だと思っています。

3曲目はMCを入れるからかボ・ディドリーリズムの曲が入ることが多いのですが、そのパターンが3年続いてるので、今年はあえて違うという予想。「ドーナツ・ソング」も「人力飛行機」も聞きたいけどね。

そこから3,4曲はスローとファストの曲を交互に入れたり、メンバーのソロにフィーチャーした曲を入れたりといった傾向を踏まえての選曲。
2023年がキャリア初期の曲中心、来年2025年はシュガーベイブ「SONGS」の50thなので、今年はキャリア中期以降の曲が多めになるのではないでしょうか。
先ほど「今日はなんだか」は今年ではないだろうと述べたのは、この曲がシュガーベイブ時代の曲だからというわけです。

まとめ

勝手に始めた試みにすぎないけど、セトリって組むの大変だよなあということを実感。
久々にあれがやりたい、とかって思っても前後曲の兼ね合いで難しかったり、お客さんの要望に応えられるようにしたり…。

大まかな流れが決まっていると冒頭で述べたが、それが決まるまでにも沢山の試行錯誤があったんだろうなと思います。

ともあれ、本日7/12から「Performance 2024」が始まります。
達郎のライブに参戦する方がもしこの記事を読んでくれたら、実際のセットリストと比べて「こいつ全然違うでやんの」と一笑に付していただけたら嬉しいです。

僕自身もチケットは取っていますが、それまではネタバレを見ず、「どれくらい被っていたかな」という悶々とした気持ちを抱えつつ、楽しみに過ごそうと思います。

いやー、本当に素晴らしいライブなので無理してでもチケットとって行ってほしいです。あと何年続くかわからないし。
達郎ファンも、達郎をさほど知らない人も等しく楽しめること間違いなしです。

以上、長くなってしまいましたがご清覧ありがとうございました。
「Performance 2024」楽しみましょう!

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