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台湾有事に日本は集団的自衛権行使

◉韓国では麻生太郎副総理の発言「台湾有事の際に日本が集団的自衛権を行使するべき」が話題になっているようですけれど、日本のマスコミはあまり報道に積極的ではないですね。反五輪の報道は熱心ですが。集団的自衛権の行使という、割と踏み込んだ発言なんですけどねぇ……。

【麻生副首相「中国の台湾侵攻時に日本は集団的自衛権行使できなければ」】中央日報日本語版

台湾有事の際に日本が集団的自衛権を行使するべきだと麻生副総理兼財務相が6日に発言した。

メディア報道によると、麻生太郎副総理は5日に東京で開かれた政治資金パーティに参加し、中国の台湾侵攻は存立危機事態にあたる可能性があるとし、日本は集団的自衛権を行使できなければならないとの考えを明らかにした。

麻生副総理はこの日取材陣に対し、最も望ましい解決法は当事者間の直接会談を通して平和的解決を達成するということだと述べた。その上で、われわれが台湾海峡を通過できなくなるような多様な状況を考慮すべきとした。

これは基本的に、アメリカが中国と対立する際は、日本もアメリカ親分の下に馳せ参じるよ、という明言ですから。少なくとも、在日米軍基地を提供する立場からすれば、アメリカの交戦国(この場合は中国)から間接的に参戦とみなされるので、当然ですね。

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■背後にアメリカの意向?■

もちろんこれは、日米首脳会談で、アメリカの意向を汲んだ上での発言でしょうね。東京新聞の記者も、赤木ファイルでもう終了した森友学園問題を執拗に質問する暇があったら、こういう話題の方をちゃんと聞くべきなんですが……。軍事音痴なので、質問できないのでしょうか? 麻生副総理も、あくまでも〝最も望ましい解決法は当事者間の直接会談を通して平和的解決を達成するということだ〟と述べた上での、立場の確認ですから。

中国の圧力によって香港の民主主義が圧力を加えられ、一国二制度を早くも骨抜きにしている現実がある今、こういう発言も国民にはスムーズに受け入れられますからね。左派マスコミとしては、藪をつついて蛇を出すのを恐れたのでしょうね。「キミの新聞社はウイグル問題で、中国を批判してるのか?」とか突っ込まれたら、困りますから。

■中国は反発も……■

現状、どう見ても力の論理で周辺諸国と武力衝突を繰り返しているのは中華人民共和国政府。新疆ウイグル自治区や香港の民主主義や民族主義を弾圧しているのも、中華人民共和国政府の側。アメリカにもイロイロと問題はありますが、それでもまだ建前が通用しますからね。台湾を中国が武力侵攻して、さてそこに民主主義はあるのか? んなことはないであろうことは、中国が現在進行系で進めていることですから。そして、中国の反発を、朝日新聞が報じています。

【中国政府、麻生氏の「台湾」発言に抗議 「誤りで危険」】朝日新聞

 中国外務省の趙立堅副報道局長は6日の定例会見で、麻生太郎副総理兼財務相が、台湾海峡情勢が悪化した場合に集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」にあたる可能性に言及したことについて、「強烈な不満と断固とした反対」を表明し、日本側に抗議したと明らかにした。

 趙氏は、麻生氏の発言を「誤っており、危険だ」と非難。過去の日本の侵略の歴史にも触れて「現在の中国はすでに当時の中国ではない。いかなる方式であっても台湾問題に介入することは絶対に許さない」と語った。

昔だったら、朝日新聞や毎日新聞が「中国様がお怒りじゃ~!」と煽れば、大衆も誘導・扇動できたのですが。双方向メディアの登場で、マスコミのダメっぷりは若い世代を中心に、周知されつつあります。新聞はすごい勢いで部数を落とし、テレビの視聴率は下がり、広告の出稿量も減る一方。ネットにはネットの問題がありますが、健全化された部分も大きいと思いますよ? けっきょく、自衛隊も日米安保も、岸信介の慧眼が正しかったという方向ですが。

■建国以来の中華人民共和国の歴史■

中国共産党は、中華民国統治下で1921年に結党され、100年の歴史を誇ります。中華人民共和国は、国共内戦中の1949年10月1日に、毛沢東が天安門広場で成立を宣言しています。ただし、国連における中国の代表権は、1971年10月25日に中華民国から中華人民​共和国に入れ替わっていますから割とラグがあります。その歴史の中で、こういう体外的な対立は、こんな漢字です。

1950年:チベット侵攻
1950年:朝鮮戦争
1956年:アンフィトリテ諸島占領
1962年:中印国境紛争
1965年:ベトナム戦争
1969年:中ソ国境紛争
1974年:クレスセント諸島侵攻
1979年:中越戦争
1984年:中越国境紛争
1989年:天安門事件
2010年:尖閣衝突事件
2014年:南沙諸島に人工島建設
2020年:中印国境衝突

いかがでしょうか? 日本は曲がりなりにも1945年8月15日の敗戦以降、基本的には対外的な戦争は起こしていません。朝鮮戦争に、自衛隊の前身が参加して犠牲者は出していますし、任務状の殉職はありますが、宣戦布告したりされたりするような行動は、起こしていませんので。一方、中国はもう紛争と戦争のオンパレード。ほぼほぼ5~6年に一回は、揉め事を起こしていますね。これで平和を愛する諸国に入るのか? 中国擁護派は右も左も、考えるべき。

ちなみに、1989年から2010年までの20年ほどはおとなしかったのは、1989年の天安門事件があり、国際的に批判されたから。加えて、1997年の香港返還という、100年越しの大事業がありましたから、猫を被っていただけ。そして、天安門事件でかなり中国に友好的に動いた日本(知らない人は検索してね)に対して、尖閣衝突問題を起こし、それ以降執拗にイヤガラセしている事実も。台湾有事については、リアルに考え準備しておくことでしょう。

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