ウクライナ敗北なら世界大戦?
◉なにやら、切り取りっぽい見出しだなぁと思ったら、やっぱり元の意味をずらしての見出しでしたね。意訳にしても、ちょっと言葉が強い。まぁ、元記事は共同通信社、桜ういろうアカウントの所属する通信社ですから。これが問題ないなら、内閣総理大臣の暗殺を〝自業自得〟とまとめられたからって、怒るのはおかしいということになりますけどね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ウクライナ支援のイラストです。
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■原文と翻訳を読む■
コチラに、元のインタビューが乗っていますね。リンクと該当部分を転載しておきます。Deeol翻訳ですが、ニュアンスはもうちょっと弱いというか、仮定の話という感じですね。これを見出しだけ見て、ゼレンスキーは思い上がってるとか、感情的に批判している左派が目立ちますが。あなたたちは、プーチン大統領のウクライナ侵攻さえ、正確には見通せなかったでしょうに。バルト三国やポーランドまで侵攻しないと、断言できるんですかね? 少なくとも、力による現状変更の成功体験を与えるのって、おかしいと思いませんかね?
通訳が入ってるので、本来のウクライナ語の微妙なニュアンスが失われている可能性もありますが。国外や国内の専門家でさえ、ウクライナ侵攻はないと言ってた人間が多数いて、正確な未来予想はできないでしょうね。700億ドルは、本日のレートで10兆3397億3500万円。莫大な額ですが、第2次世界大戦のアメリカの戦費総額は約3000億ドルとか。チャーチルも、平和主義でヒトラーをのさばらせず、もっと早い段階で叩いておけば、こんな大惨禍にはならなかったと、嘆いていましたが。人間は、実際に損害を被らないと、理解しない生き物ですが……。
■アメリカへの牽制■
このインタビュー自体は、アメリカへの牽制の可能性が高いですね。当たり前の話ですがアメリカは、四年ごとに大統領選挙があります。だから、四年経つと厭戦気分が出てくるんですよね。ロシア連邦によるウクライナ侵攻は、まだ2年めですが。来年2024年は、アメリカ大統領選挙がありますから、当然ながら共和党候補は、ウクライナへの支援に疑義を挟んでくるでしょう。一般的なイメージとは逆に、民主党は国内優先のモンロー主義で穏健派、民主党が好戦的。民主党の大統領が始めた戦争を共和党の大統領が終戦させるというのが、アメリカの基本。ブッシュ親子が、例外なんですよね。
その民主党のバイデン大統領ですが、ハッキリ言えば高齢。1942年生まれですから、御年81歳。再戦したら大統領を終えるときには85歳ですから、かなり難しそう。かといって、若手の候補にめぼしいのがいないのも事実。ロバート・F・ケネディ・ジュニアとか、人気はイマイチのようです。息子のコナー・ケネディはウクライナで従軍するなど、なかなか行動的で面白いのですが。もう一人、JFKの長女キャロラインの息子の、ジャック・シュロスバーグもいるのですが、まだ30歳。祖父の名を継いで、ケネディ家の代表として出馬するのは、おそらくは40代になる12年後でしょうかね?
一方、共和党のドナルド・トランプ前大統領は1946年生まれで、こちらも77歳と高齢といえば高齢なんですが。まだまだ、エネルギッシュですね。ただ、二度目の大統領は難しいでしょう。ただ、他に候補もいませんしね。なにか、強烈な個性の大統領候補が出てきて、ひっくり返らないものか。いずれにしろ、今度の大統領選では、ウクライナ支援が争点になる可能性があり、バイデン大統領の不人気から、共和党候補はモンロー主義に回帰して、ウクライナ支援を批判する可能性があるので。イギリスなどがアドバイスをして、先手を打って釘を差したのではないでしょうかね。
■今後の展望として■
個人的には、ウクライナでプーチン大統領の野望を止める、これは大事です。それができれば、カリスマ性を失ったプーチン大統領は、失脚したりクーデターで国外逃亡の可能性も出てきます。上手くすれば、ロシア連邦解体にも繋がるでしょう。北方領土どころか、サハリン州が返ってくる可能性も。でも、もしウクライナが敗北して、プーチン大統領にやったもん勝ちの成功体験を与えたら? 間違いなく中国と北朝鮮が、連動するでしょうね。特に、武器教諭でカネとエネルギーを分配してもらった北朝鮮は、南進のために必要な武器を蓄え、乾坤一擲の勝負に出る可能性があります。
その場合、戦力差を補うために、いきなりロシアから提供された戦術核を、先制攻撃に使うかも知れません。国境線からすぐ近くの首都ソウル。人口5170万人の内977万人が集中するソウル。勝てば官軍がまかり通るなら、やるでしょうね。そして、北朝鮮が最初に戦術核を使えば、ロシアは長崎以来使われてこなかった核抑止力の禁忌を破ったのは自分ではないという、免罪符を手に入れてしように踏み切る可能性。はい、ただの市井の物書きの妄想です。邪推です。でも、ウクライナ侵攻を予想できなかった専門家の分析に、どれほどの信頼性があるのやら。
北朝鮮南進の可能性、台湾有事の可能性、それと合わせてのポーランド侵攻の可能性。思い出しましょう。第二次世界大戦は、ソ連とドイツのポーランド侵攻から始まったことを。1939年9月1日にドイツがポーランド侵攻し、9月17日には赤軍がポーランド東部へ侵攻を開始。けっきょく、大国は戦火の拡大を恐れ、第一次世界大戦の惨禍での厭戦気分と平和主義が蔓延し、チェンバレンらは右往左往。独ソ不可侵条約が締結され、条約の秘密議定書でドイツとソ連はポーランドを分割占領に合意。イギリスとフランスは宣戦布告はするも、アリバイ作り。ポーランドの悲劇は、御存知の通り。
■21世紀の枢軸国?■
けっきょく、ポーランド侵攻によって第二次大戦を起こした同じ悪辣な全体主義国家でありながら、ドイツは敗戦国として裁かれ、ソビエト連邦は戦勝国として火事場泥棒をやり、国連常任理事国に。このときの、ルーズベルトは容共過ぎて、未来に禍根を残したわけで。それが今、ウクライナ侵攻で吹き出しているのです。ソ連・中国・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を平和勢力として、日米安全保障条約に反対した学生や文化人やマスコミは、悪人の手のひらで踊らされた愚か者。
状況は似ています。あのときは、日独伊三国同盟の枢軸国が、悪のファシストとされましたが。今は露中朝が軍事独裁国家。しかも、全部核保有国。歴史は繰り返しませんが、韻を踏むことはあります。ジャニーズ事務所と豊臣政権とか、類似した事例はなんぼでもあります。プーチン大統領に戦術核も戦略核も使わせず、でも戦力と国力を削りまくって、最低でもウクライナから完全に押し返す。できればクリミア半島を奪回して、国内的な立場を失わせる。ベストはロシア連邦解体で、それが中国の孤立化と、北朝鮮のドミノ倒しの破綻を狙う。ウクライナ敗北は、第三次世界大戦へのたくさんの可能性の、ひとつではあるでしょう。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ
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