見出し画像

野党再生の可能性

◉衆議院選挙は、ある意味で世代交代の選挙だたった面がありますね。もちろん、大物で当選した人もいますが、甘利・小沢・辻元・石原と言った名前のある議員の選挙区での落選は、その感を強くしました。維新の会が躍進し、野党共闘は野党共倒になってしまったのですが、ここからどうやって野党は再生するのか? 批判ばかりする野党を日頃から批判してるので、建設的な提案をしてみたいと思います。自公も改善すべき点は山ほどあるのは言うまでもなし。

【立民「論客」相次ぎ落選 「批判だけでは支持されず」】産経新聞

 衆院選で、立憲民主党では辻元清美氏をはじめ黒岩宇洋、今井雅人、川内博史各氏ら国会審議で政権批判やスキャンダル追及をしてきた「論客」が落選した。
 社民党から議員生活を始めた辻元氏は「ソーリ!」と答弁者を指名するスタイルで有名になった。昨年2月には、当時の安倍晋三首相に週刊誌報道をベースに質問し、安倍氏が「意味のない質問だよ」とやじを飛ばしたこともあった。

ヘッダーの写真はnoteのフォトギャラリーより、自分が撮影した京都植物園の睡蓮です。けっこう気に入ってる一枚です。泥の中から花の咲く。敗北を噛みしめることで、失敗は成功のマザー。

◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉

■ケット軽視とネット偏重■

産経新聞が括弧付きで「論客」と書いたのは、辻元議員ら桜を見る会追求チームへの、皮肉もあるのでしょう。彼らは論客などではなく、西村博之氏が国会議員になったようなもので、日頃から論理的矛盾やダブルスタンダードを、突っ込まれまくっていたわけで。ただ、マスコミにガードされ、その自家撞着が議論の俎上に上がることが、めったになかっただけで。でも、双方向のインターネットでは、そこは若者には共有されていたと思いますよ?

今回、野党支持者を見ていると、Twitterのハッシュタグまつりで何度も政権に批判的なお題がトレンド入りし、それが民意だと勘違いしたようです。でもそれは、大幅に水増しされたものであることは、早くから鳥海不二夫東大教授のデータ分析で、指摘されていたことです。都合の悪い部分は軽視し、都合の良い部分だけ重視していては、民意はつかめません。あんがい、NHKや朝日新聞の政党支持率という、昔ながらの調査のほうが、参考になりました。

■沖縄さえ自民支持が上回る■

今回、民主王国の愛知県は、全トヨタ労働組合連合会が与党シフトしたことで、瓦解しました。そして、それは左派の力が強かった沖縄でさえ。オール沖縄が、ついに自民党の得票より落ちた、というのは大きいです。けっきょく、玉城知事のコロナ対策はゴテゴテの上に行きあたりばったりで、批判されながらも専門家の意見を尊重してワクチンに舵を切った菅義偉内閣のほうがずっと現実的だったのが、ハッキリしちゃったわけで。基地反対と唱えれば、米軍基地が消えるわけでもないですから。

【衆院選沖縄選挙区、自民4候補の総得票数がオール沖縄4候補を逆転 14年の結集以降で初】琉球新報

 10月31日に投開票された衆院選で、沖縄県内4選挙区の得票数を分析したところ、自民公認4候補者の総得票数が29万4455票に上り、玉城デニー知事を支える「オール沖縄」勢力4候補者の総得票数28万8711票を5744票上回った。全県を対象とした国政選挙や県知事選で両勢力は激しく議席を争ってきたが、2014年に故・翁長雄志知事の下でオール沖縄が結集して以降、全県の総得票数で自民がオール沖縄を上回るのは初めて。オール沖縄の得票率が5割を下回ったのも初めてで、参院選や知事選など大型選挙が相次ぐ来年に向けて重要な局面を迎えている。

画像1

何度か書いていますが、炭鉱の町だった常磐炭鉱は、一山一家の方針で常磐ハワイアンセンターを開き、生き残りを賭けましたが。九州大学教授の向坂逸郎が食い込んで労使の対立を煽った三井三池争議は、結果的に三池炭鉱の衰亡とその後の後輩を生んだわけで。確かに老師は対立する場面もありますが、そこにイデオロギーを持ち込んでは、本来の労働者の生活を守ることができないわけで。労組と経営者が憎み合っても、不毛なだけです。

これは、同じく炭鉱の町の福岡県赤池町(現福智町)が財政破綻し、当時日本唯一の財政再建団体に指定されましたが、結果的に再建できたのに対し。北海道夕張市はどんどん赤字を膨らませて二進も三進も行かなくなってしまったように。沖縄と北海道。左派が妙に肩入れする地域ですが、対立を煽っても分断にしかならない。ならば、岸信介が地位協定でアメリカから妥協を引き出したように、地道に変えていくしかないわけです。劇的な変化を求めるのは、リベラルの悪い癖。

■対立ではなく解決を■

例えば日教組の横暴を批判して、全日本教職員連盟が生まれたように。なぜ連合が生まれたか? そこを考えれば、共産党との連携はありえないわけで。似て非なるものほど、対立は深刻なわけで。なのに、なぜ野党共闘で政権交代が可能だと思ったのか? 「ヘビとカエルとムカデが力を合わせれば、狼に勝てる!」というレベルの話ですね。そりゃあ、机上の計算では勝てるかもしれませんが。まずその三すくみを解消しなければ無理で、そのための努力を山口二郎法政大学教授らは、やっていなかった。

正義の自分たちに協力するのは当然と、思っていたのでしょう。残念ながら、昭和の時代の労働争議は遠く。一部のブラック企業はあっても、多くの大手企業は老師がよく話し合い、妥協できる部分は妥協し、会社が潰れるぐらいなら我慢できる部分は我慢しようというのは、80年代の欧米の労組でも見られた動きですからね。いかげん、全共闘世代の老人たちのイデオロギーを、若い世代が否定しないとダメでしょう。

■切るべきはラディカル・フェミニズム■

野党支持者は、連合の裏切りが戦犯だとか言っていますが。ある意味で最大の戦犯は、ラディカル・フェミニズムやそれに親しい人々であって。矯風会と接近している北原みのり女史のような存在を、切ることができるかが立憲民主党はもちろん、共産党も重要じゃないでしょうかね。共産党とか高齢化が進み、若い人材を取り入れたかったのでしょうけれど。それこそ、土井チルドレンとして福島瑞穂・辻元清美女史らを引き込んだ、社民党と同じ轍です。

【フェミ色の薄い維新の圧勝だった 野党共闘が負けた選挙後に私たちが一番恐れていること】AERAdot

 作家・北原みのりさんの連載「おんなの話はありがたい」。今回は、総選挙の結果について。
*  *  *
 維新の圧勝だった。野党共闘は維新に負けたのだ。自民党に入れたくない人たちが、野党共闘を批判する維新に投票した。女性議員も減った。465人中47人いた女性が45人になり、10%を切った。維新が4倍近くに増え衆議院の改憲勢力が3分の2を超えた。

しつこく書きますが、ジェンダーや多様性は、テレビ朝日系ANNの、選挙前の「衆院選挙で投票を判断するうえで最も重視する政策は何ですか?」という質問に、わずか3%です。切り捨てるべきだなんて言いませんが、多くの有権者にとって優先順位が低いのは、明らかです。というか、そういう政策を実現しようと思ったら、優先度が高いもので結果を出し、その上で実行するのが常道でしょうに。

画像2

■おまけとして■

将来的にアカウントを消したり、あるいはなかったコトにされるかもしれませんので、山口二郎教授の連続ツイートを保存しておきます。

ショックを隠さない分、敗戦直後から他人に責任転嫁を開始した連中よりは、マシですが。けっきょく責任転嫁している点や現状認識がバイアスがかかりまくってる点では、やはり山口二郎教授らが野党の問題点なのでしょう。岸信介の政治はそんなにおかしかったのか、そこから検証すべきでしょうね。不愉快な結論に至っても。岸の孫だから許せんとか、もろ封建主義の族誅じゃないですか。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ