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台湾有事と麻生副総裁訪台

◉麻生太郎自民党副総裁の、訪台が一部で話題です。左派系メディアは最初、ろくに報じていなかったのですが、麻生氏が「日本、台湾、米国をはじめとした有志国は強い抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ」と述べたとたん、戦争する気だ~自衛隊で憲法違反の攻撃をする気だ~と、騒ぎ出しています。閣僚ではなくなり、でも元総理大臣で、派閥の領袖でもある人物の発言だけに、重いですね。たぶん、安倍晋三元総理が存命ならば、麻生さんではなく安倍元総理が訪台していたでしょう。

【「極めて挑発的な発言」 共産が麻生氏を批判】産経新聞

 共産党の小池晃書記局長は8日の記者会見で、自民党の麻生太郎副総裁が台湾有事を念頭に「日本、台湾、米国をはじめとした有志国は強い抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ」と述べたことを批判した。「戦う覚悟というのは極めて挑発的な発言だ」と強調した。

 抑止力に関しては「相手に恐怖を与えることであって、まさに軍事対軍事の悪循環を引き起こすものだと厳しく批判してきた」と指摘。その上で「麻生氏の発言はまさに抑止という考え方の危険性を赤裸々に語っている」と述べた。

https://www.sankei.com/article/20230808-NYNP6W37XJO5XBDDOXHPEYUN4A/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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■次期総統候補への踏み絵?■

これは、自民党はかなりの高確率で、習近平政権による台湾有事の情報を掴んでいるのか? たぶん、バイデン政権経由の情報でしょうけれど、だとしたらこれはかなりの切迫状態。国際政治の蚊帳の外の共産党は、言葉尻を捕らえての、批判というかイチャモンを繰り返していますが。元総理であり、安倍政権では長らく副総理として、重しのポジションでしたし。この訪台を狙ったように、現在は副総裁。外祖父は吉田茂の人物が、祖父の形見の帽子を被って、李登輝元相当の墓参のために訪台し、かなり軍事に対して突っ込んだことを言う。メッセージと受け取るなという方が無理。

台湾に関しては、実は今の宙ぶらりんな状況を維持したい、という意見がけっこう大きいんですよね。台湾として独立したいとは言わず刺激せず、かと言って中華人民共和国に取り込まれたくもない。そういう曖昧なポジションは、時に有効ではあるのですが。どうにも、そういう状況ではなくなったと、アメリカと日本は認識しているわけです。ウクライナ侵攻と、それに対するゼレンスキー大統領の毅然とした態度、そして西側各国の称賛を見て、台湾にも覚悟を求めているように見えます。G7広島サミットでも、ゼレンスキー大統領は招待され、西側の意志は明らかに示されましたね。

■ロシア連邦の窮状?■

ロシアが戦略核はもちろん、戦術核を使っても許さないよという、間接的なアピール。一応この恫喝によって、プーチン大統領も戦術核を使う可能性はだいぶ減ったとは思いますが。現実問題として、ロシアの軍需産業 依存経済もかなりやばい状況になっているようです。ウクライナに侵攻した結果、別に利益を得ているわけではありませんからね。それどころか経済制裁によって、貿易の利益は、減っているわけですし。

インドなどが石油を購入していますが、ルピー で購入しているので国際的な市場では、ドルかユーロでないと使えない状況。いくら積み上がっても、経済的には苦しくなる一方。中国などから購入している部材も、足元を見られて 粗悪品を流されているのか、歩留まりが悪いようで。ロシアの富裕層は、自分の資産をこっそり取る に変え始めているという、噂もあるようですし。ロシア連邦軍の今後の状況次第によっては、中国 もう動くに動けなくなる可能性は十分 高そうです。

■台湾の地理的な状況■

もし台湾有事が起きたら? 中国としては、電撃戦で短期決戦が最重要。ところが台湾って、九州ほどの大きさなんですが、最高峰が新高山と昔は呼ばれた、玉山で標高は3952メートルです。九州最高峰が、屋久島の宮之浦岳で、標高1936メートル。九州本土の最高峰は大分県の九重連山・中岳で標高1791メートルですから、台湾が意外に山がちな国土というのは理解できるでしょう。そう、中国が西側から攻めても、台湾軍は山岳部に逃げ込んで ゲリラ戦が展開できます。

世界最強のアメリカ軍ですら、ベトナム戦争では ゲリラ戦を仕掛けられて泥沼の戦いに行き詰まり込まれ、事実上の敗北に至りました。攻める中国軍にとって、山岳部での対ゲリラ戦は経験がなく、そうなれば電撃戦失敗の可能性が高いです。ところが、台湾の太平洋側の山岳地帯を攻撃しようと思ったら、中国軍は尖閣諸島や宮古八重山諸島を占領し、東側から攻撃を仕掛ける必要があるわけです。また台湾海峡は潜水艦が航行するには浅い、という問題もあります。

台湾有事は日本有事というのは比喩的な意味ではなく、ベトナム戦争でアメリカ軍が打つ手に困って枯葉剤をばらまいたように、沖縄を勢力下に入れて台湾を東と西 から挟撃するという選択肢は、夢物語というわけではないのです。そこまでは行かなくても、台湾を攻撃するにあたって日本の領海や排他的経済水域に侵入する可能性は高いのです。日本の野党やマスコミは、そこら辺の危機感は全くないようですけれどね。スパイ事件をワシントンポストが報じても、全く騒ぎませんし。

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