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アブラナ科のルーツ

◉アブラナ、漢字で書くと油菜。つまり、菜種油を作るための花という意味ですが、菜の花という呼び名のほうが一般にはシックリきますね。鹿児島では池田湖のある指宿で、菜の花マラソンなどが開かれていて、子供の頃は菜の花は身近でした。そのルーツが解明されたとのこと。

【白菜やキャベツのルーツはどこ? アブラナ属の謎をDNAで解明】ナショナルジオグラフィック
 韓国のキムチに使う白菜や、北欧のシチューに使うカブ、そのほか食卓に欠かせないキャベツやブロッコリー、小松菜。これらの野菜は全て、元をたどればアブラナ属のブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)またはヤセイカンラン(Brassica oleracea)というたった2種の野草から生まれた変種だ。
 さらにいえば、食用油として広く使用されているキャノーラ油は、ブラッシカ・ラパとヤセイカンランの交配種であるセイヨウアブラナ(Brassica napus)から作られる。(参考記事:「キャノーラ油の起源と、もしかしたらすごい社会貢献度」)

アブラナ科の植物というと、世界中で栽培されていますし、同じ科で遺伝子が混ざりやすいという特徴があるので、ルーツがよく解っていなかったのですが。

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■日本人が最も愛する野菜■

自分がパッと思いつくやつでも、アブラナ科の仲間はこれぐらいありますね。もちろん、ダイコンとかカブはその中で膨大な品種があり、日本人の生活にはなくてはならないものですね。日本人は野菜といえば根菜類で、ダイコンとかカブは大好きですからね。煮てよし、生で良し、酢の物や干してもよし、漬物にも使いまくっていますからね。日本人が最も活用してる野菜と言えそうです。

・ダイコン
・キャベツ
・ハクサイ
・コマツナ
・カブ
・ナズナ
・ブロッコリー
・カリフラワー
・カラシナ
・ブロッコリー
・チンゲンサイ
・ミズナ
・ルッコラ
・ハボタン
・ワサビ

こうやって見ると、野菜の王様というか、活用範囲が広いですね。これに対抗できるのは、ナス・トマト・ジャガイモ・ピーマン・唐辛子・ホオズキ・タバコなどの一大勢力を抱える、ナス科の植物ぐらいですかね? ワサビも、アブラナ科というのはちょっと驚きですが。個人的には、カリフラワーはそんなに好きではないのですが、ブロッコリーは好きですね。子供の頃は苦手だったんですが、なぜか中年からは大好きになりました。

■ハクサイは20世紀の野菜■

興味深いのは、日本人が大好きなハクサイが、比較的近年になって普及した野菜であることですね。自分もハクサイはすき焼きなどの煮物にも漬物にも合うので、大好きなんですが。Wikipedia先生によれば、ハクサイは江戸時代の昔から日本に入ってきてはいたんですが、やはり他のアブラナ科の植物と交雑しやすく、結球する性質が失われやすいんだそうで。明治時代はまだ普及していなかった、というのは驚きですね。

明治末期から大正にかけて、宮城県の沼倉吉兵衛が宮城農学校(宮城県農業高等学校の前身)と伊達家養種園で芝罘白菜(チーフ白菜)の導入に成功した。松島湾の馬放島という小島で隔離育種したので、松島白菜の品種名を与えた。農家は島で採取した種を得て栽培し、仙台白菜の名で出荷した。

時代劇とかで、江戸時代や明治時代に白菜の漬物を食うのは、おかしいってことですね。逆に言えば、この100年ほどでいろんなハクサイの調理方法が普及したんですねぇ。個人的には、御飯のお供としてのキムチは欠かせないので、日本でも栽培できるようになったってのは、大きいですね。考えてみると、鹿児島には朝鮮出兵で日本に連れてこられた陶工の子孫が数多くいますが、彼らにキムチの文化は伝承されておらず、こういう理由があったんですね。

■アブラナ属の植物は「植物界の犬」■

記事によれば、〝アブラナ属の植物は「植物界の犬」と呼ばれるほど変種が多く、昔から生物学者や栽培農家を驚嘆させ、困惑させてきた。〟とのこと。言われてみたら、犬ってチワワのような小型犬からアイリッシュ・ウルフハウンドやセント・バーナードのような大型犬まで、実に多種多様。ダックスフンドのような胴の長い犬から、ブルドッグのようにマズルが短い犬まで、実に多くの種が生み出されていますね。人間との付き合いが長いから、でしょうね。

アブラナ科の植物も、それこそ花も食べられますから。油を取るという目的からも、実に多くの種類がありますから。花・種・実・葉・根と、いろんな部分が発達して、利用されていますからね。人類にとって、これほど有用な植物は、なかなかないですね。今後はバイオテクノロジーも相まって、さらなる利用が期待されますね。そのためには、原初の種類や性質の解明は不可欠。今後に期待したいです、鹿児島大学とかバイオテクノロジー強いですし。

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