見出し画像

水産業ネタ3題:サバ養殖・アニサキス撃退・インド市場

◉お魚関係の話題を、3つほど。以前にもnoteにしましたが、九州では陸上型の養殖に、九州電力やRKBなどの大きな企業が参入し、高付加価値なの可能性を模索しています。養殖によって病気や寄生虫の問題も、克服できますからね。そして、JR西日本も、サバの養殖に参入。コチラは、割と順調なようで、今後も新規に養殖事業に参入する会社が増えるかもしれませんね。

【JR西日本の「サバ養殖」事業はその後どうなったのか?】ダイヤモンド・オンライン

JR西日本は12月12日、13日の2日にわたって、同社の最新の取り組みを発表する「JR西日本グループイノベーション&チャレンジデイ」を開催した。現地で見た、数々の取り組みとは。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

https://diamond.jp/articles/-/335894

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、サバのイラストです。

◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉


■アニサキスを感電死■

サバというと、いわゆる青物と呼ばれる代表的な魚です。栄養分も豊富で、煮てよし焼いてよしの万能なお魚。味噌煮とか、ご飯が進みますからねぇ~。ただ、冷蔵技術が未発達であった江戸時代は、サバの生き腐れなんて呼ばれて、食中毒を起こしやすい魚のイメージもあったようで。あと、アニサキスなどの、寄生虫の問題もありますね。そのアニサキスの、画期的な撃退方法が、研究されているようです。

【寄生虫「アニサキス」1億ワットで感電死…熊本大学、4年費やしアジで技術確立】読売新聞

 魚介類に寄生して食中毒をもたらす「アニサキス」を死滅させるため、熊本大が電気エネルギーを使った殺虫方法の研究を進めている。アジでは刺し身の品質を損なわずに感電死させる技術を確立した。併せて対象魚種の拡大や、別の寄生虫への応用も目指しており、関係者は「生魚や生肉を安全においしく食べられるようにしたい」と話している。(篠原太)

https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20231221-OYTNT50108/

俳優の森繁久彌さんが救急車で運ばれて以来、アニサキスという名前がすっかり有名になったそうですが。原因は、夜食に食べたサバの押しズシ、ばってらだったそうですが。とにかくアニサキス、すごい激痛で知られていますから。それでも鮭とかは一定時間、冷凍することで アニサキス を殺すことは可能なのですが、それだと冷凍から解凍の過程で、どうしても味が落ちてしまうので。熊本大学の研究は電流を流すことで、アニサキスを殺してしまうという方法だそうです。

■インドに養殖マダイ■

養殖関係で、もうひとつ。インドへの養殖マダイの輸出だそうです。インド半島は太平洋・大西洋と並ぶ三大洋のひとつであるインド洋に面して、漁業が盛んな地域です。なにしろ、小さいとは言え地球表面の水の約20パーセントが含まれる海域ですから。ただ、インド半島自体は亜大陸というか、世界で2番目に大きな半島ですから、内陸部も大きく。南部はサメなども食べるそうですが、北部は羊肉の文化ですからね。タンドリーチキンとナンは、インド北部の食文化です。

【赤坂水産、養殖マダイでインド市場に挑む 地域発世界へ 愛媛県】日経新聞

マダイやヒラメの養殖を手掛ける赤坂水産(愛媛県西予市)が植物性飼料で育てたブランドマダイを海外に売り込んでいる。サステナビリティー(持続可能性)に対する関心の高まりを捉え、米国やシンガポールで販売が好調だ。事業拡大に弾みをつけるため、世界最大の人口を抱えるインド市場の開拓に挑む。

「和食に関わってきたが、この味には感動した」。11日、インド西部のムンバイで開かれた日本食材の商談会で、赤坂水産の養...

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC286960Y3A121C2000000/

個人的に、南インド料理のケララ・バワンに行きますが、北部と違って南部は、米が主食で菜食主義が多いそうなので。なので、野菜系のカレーってなんか、和食に相通じる部分があるんですよね。『美味しんぼ』でも鰹節や梅干しのような、調味料の文化が紹介されていましたが。中国武術の回族系武術が、インドのカラリパヤットの影響が見られるように。インドとの文化的影響は大きく、タイにもインド文化は多く浸透しているんですよね。そういう意味では、鯛が受ける要素は、充分にありそう。

■簡単なまとめとして■

さて、陸上養殖事業は右肩上がりのようで、コレ自体は新しいぎょぎゅの形だと思うのです。というか、水産庁のデタラメな行政で、漁業自体は獲り過ぎが一向に改まらず、シシャモもサンマもヤバいです。というか、地球温暖化で海水温も変化し、取れる魚自体が、変化しています。であるならば、大手企業が陸上養殖事業に進出することで、可能性が広がると思っています。九州とかWikipedia先生によれば、推定人口が1255万8511人で東京都より少なく、人口密度も297.7人/km²ですから。

四国はもっと少なくて、357万3919人で人口密度も190人/km2ですからね。中国地方の人口密度は221.3人/km2と、九州と四国の中間ぐらい。それぐらい、西日本は関西圏の一部以外は、土地あまり状態。ちなみに東京都は、八王子とかけっこうな田舎ですが、人口密度は6,432人/km2と、溢れかえっています。23区に限れば、1万5607人/km²と過密です。あんがいAIとドローンとロボットの活用によって、農林水産業は人手不足の問題を克服できるかも知れませんしね。

農家になるのはイヤでも、JR西日本や九州電力やRKBの社員なら、喜んで就職するでしょうし。農業自体が、そうやってカバーする時代に入るのかも知れません。農家を公務員化するより、そっちのほうが健全でしょう。公務員は仕事しなくなるので。食の安全保証を考えれば、農業・林業・漁業などを大手企業によって集約し、効率化を進める。ブランド米はむしろ、輸出して。夕張メロンや和牛やトラフグやマグロのような、高付加価値のものは輸出で攻めに回るべきでしょうし。個人的には、ウナギの完全養殖に成功すれば、次に世界に届く和食は、うな重だと思いますしね。

日本の農林水産業は成長産業。

気に入った方は、サポートで投げ銭をお願いします。あるいは、拙著をお買い上げくださいませ。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ


売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ