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ナナフシの生き残り戦略

◉ナナフシ、ウチの田舎では、5センチぐらいの小さいタイプは、けっこう見かけましたね。コブナナフシという種類らしいですが。世界中に約2500種類もの数がいて、かなり巨大なものもいますね。それが、生き残り戦略として、鳥類にわざと食べられ、卵を拡散していたとのこと。興味深いですね。昆虫と鳥──というか恐竜の時代からの、長い長い関係があるのでしょうね。植物などでも、わざと実を鳥類に食べられることで、広範囲に拡散するといった形での共生は、よく見られますが。昆虫でもですか。

【「死は始まりに過ぎない」ナナフシは鳥に食べられることで版図を拡大していた!】ナゾロジー

食べられることで版図を拡大する昆虫が日本にいたようです。

神戸大学大学院 理学研究科チームはこのほど、枝そっくりの飛べない虫「ナナフシモドキ」(以下ナナフシ)が鳥に食べられることで、卵を日本全国に長距離拡散している証拠を発見しました。

もちろんナナフシ自身は死んでしまうものの、体内にあった卵が無傷のまま排泄され、新天地で孵化するという。

ナナフシにとって自らの死は始まりに過ぎないのです。

研究の詳細は、2023年10月11日付で科学雑誌『Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences』に掲載されています。

https://nazology.net/archives/136644

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ナナフシの写真です。かなり大きいですね。

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ナナフシが動きが鈍いというか、木の枝に擬態する昆虫ですから、気づかれないようにゆっくりとした動きですからね。羽根はありますが、細身の身体で、飛べなかったり。なので、遠距離への移動は難しいでしょう。この卵の拡散方法は、ユニークですね。どの進化の過程で身につけたのか、気になります。うちの田舎にいたコブナナフシは、両性生殖を行うタイプのナナフシのようですが、多くの種類でメスだけで繁殖できる、単性生殖が可能とか。なるほど、そういう特殊な生殖能力ゆえ、こういう生き残り戦略を選んだですね。

昆虫は、約4億年前に出現し、最初に陸上に上がったであろう生物のひとつ。魚類が波打ち際から陸上に出たのが、いつかは明確ではないですが。魚類などの天敵がいない世界で、石炭紀の頃には大繁栄しています。原始的な両生類のイクチオステガがデボン紀後期の約3億6700万~3億6250万年前の頃。恐竜の出現がだいたい2億4330万年から2億3323万年前に出現したとされますから、ずいぶんと長い付き合いです。ちなみに、最大のナナフシはこんなタイプがいるようですが。

フリーガニストリア・チャイネンシス Phryganistria chinensis Zhao:・2014年8月に中国南部の広西チワン族自治区で発見された、体長62.4センチメートルのナナフシ。これまでに知られている全80万7625種の昆虫の中で最長だという。

62.4センチって、でかい! このナナフシも、動物に食われることで各地に卵をばらまいていたのでしょうかね? 東南アジアには、世界最大のジャックフルーツがあります。このジャックフルーツ、アジアゾウに食われて、種を拡散するために巨大に進化したという説がありますね。昆虫と植物の共生関係は、昔から知られていて。花の蜜を吸うために蛾や蝶の仲間が吻をのばしたように。お互いが互恵的な形で進化した種類は多いです。鳥類と昆虫の共生も、普通にあるでしょうね。新参者の人類ですら、シラミやダニの進化を促していますから。

ほかにも、モーリシャスのドードーと、樹木タンバラコクの関係も、似ていますが。この樹の実は固く、ドードーだけが食べていたようで。ドードーの腸内で、固い殻が削られて、体外に排出すると芽を吹くというサイクルなんですが、ドードーの絶滅後に、新しい気が育っていないので、共生関係を気づかれたとか。食べられることで生まれる共生関係。ここらへんの研究は地球の歴史とか、生物の歴史を感じさせて、面白いですね~。巨大ナナフシを食うのは、やはり巨大な鳥類か? 気になります。

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