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戦争反対の思考停止と言霊思想

◉X(旧Twitter)を見ていたら、とても良いツイートが流れてきたので、これをタネに、左派の思考の飛躍の原因とか、アレコレ考察してみますかね。

私は戦争は反対するもんじゃなくて抑止するものかなという考え方です。犯罪に反対しても仕方ないのと同じ。もし自国が侵略戦争をしようとするなら、「侵略反対」でいいんじゃないかなと思います。「戦争反対」だと、自衛権まで否定するようになりかねない。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、山中の鳥居の写真です。

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■癌に反対で健康が訪れる?■

日本の左派は、戦争反対を表明しさえすれば平和が訪れる、と無意識に思い込んでいます。無意識ゆえに、アプリオリに自分の考えは正しいと思いこんでいるので、これを説得するのはかなり骨が折れるんですよね。その思考の是非以前に、発想の土台が非合理的で間違っているんだよ、というところから説明しないといけないので。例えば「私たちは癌に反対します!」と言っても、癌がなくならないのと一緒です。反対したら癌にならないなら、なんぼでも反対します。だからこれは、無意味なスローガン。癌に対して大事なのは、

・癌にならない健康的な生活(予防)
・癌を早期に発見する前検診(警戒)
・癌予防に有効な食品の接種(抑止)
・癌の治療技術の研究や開発(対応)
・なったときの手術や治療法(対処)
・癌保険や手術後の各種備え(防備)

といった部分でしょうに。こう言われれば納得する人もいるのですが。ところが、コレがこと軍事になると、途端に反対すれば戦争がなくなるという、言霊思想の呪術的発想になる人達がいます。それって、敵性語を使わなければ戦争に勝てる、なんて呪術的発想と同根ですよ? この、不吉な未来を想像しない・遠ざければ現実でも怒らないというのは、合理的思考ではなく呪術的発想です。日本人の素朴なアミニズム=神道の文化です。ヘッダーに鳥居を持ってきた理由です。「戦争反対!」と言ってる人たちこそ、実は戦争を近づける人であり、戦争になったら「敵性語反対!」と言い出す人たちです。 

■軍事も病気の対応と同じ?■

日本の左派は昭和の時代、ソビエト連邦・中華人民共和国・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)といった軍事独裁国家を、平和勢力と見做す曇った知性しか持ち合わせていませんでした。そういう人たちが、机上の空論で練り上げたのが、非武装中立論なんです。話を、戦争に戻して。上記のような思考の飛躍を認めた上で、癌に対する対応と戦争に対する対応を、揃えてみると、こんな感じになるでしょうね。

・戦争にならないための多面的な外交(予防)
・戦争の予兆を早期発見する情報収集(警戒)
・自衛隊の戦力を充実させ報復力兼備(抑止)
・軍事技術の新規開発や兵器の国産化(対応)
・日米安保を軸にした的確な戦術実行(対処)
・報復能力の向上と交渉の窓口の確保(防備)

もっと言えば、カール・マルクスの共産主義思想がそもそも、ユダヤ・キリスト教の千年王国思想を焼き直した、疑似科学の宗教だと、見抜けなかった程度の知性。だから、D.H.ローレンスの『黙示録論』を翻訳するほど読み込んでいた福田恆存に、まったく刃が立たなかったんです。1954年に『平和論の進め方についての疑問』を中央公論に発表され、反論に窮して「福田はロックフェラー財団から金をもらって書いた」などと、今と変わらぬ反論にもならない陰謀論を口にしたとか。「岸信介はCIAから金をもらっている」と同じパターン。

■日本の左派がやってきた事■

日本の左派は、そもそも共産主義思想が宗教だと見抜けなかったので、土台から間違っていたのですが。その間違った土台を疑い、離村を再構築することなく、屋上屋を架したので。砂上の楼閣は違法建築のレベルに。戦争にならないための多面的な外交で思考停止し、とにかく話し合いで解決しろ・解決できると思考停止。現実には、プーチン大統領をどうやって説得するというのか? 出来もしないことを、政府に押し付けて無責任。与党精神の欠如。まぁ、考えてもろくな対案が出せない荻上チキイズムでしょうけれど。

戦争の予兆を早期発見する情報収集(警戒)も、スパイ防止法に反対して、孫子も重視した諜報活動の軽視と警戒の怠りをやらかし。自衛隊の戦力を充実させ報復力兼備(抑止)は、非武装中立論のお花畑で、そもそも抑止力を否定または放棄。軍事技術の新規開発や兵器の国産化(対応)も、学術会議が率先して軍事技術の研究を阻害するようアカデミズムに働きかけ。日米安保を軸にした的確な戦術実行(対処)は、日米安保に反対するアホ学生が暴れ回り、今は暴走老人になって式典で大声で騒ぎ、迷惑をかけています。 よく、国が保ったなと。報復能力の向上と交渉の窓口の確保(防備)は、言わずもがな。

どんだけ対処しても、癌で亡くなる人はいます。逆に、何も対処せずとも癌にならず、老衰で穏やかに亡くなる人もいます。でも、後者を持ち出して、絶対化し、前者を全否定するのは、いかがなものか。こんな当たり前のことを、福田恆存の1954年の『平和論の進め方についての疑問』以来、ずっと理解できずにグダグダやってるのが、二流のインテリである左派です。ウクライナ侵攻で、日本の隣国はそういう国の巣窟だというのを、用焼き気づいて。でも、今までのお花畑平和論に変わる離村武装ができないので、平和平和9条平和の空念仏を、唱え続けるしかないのです。

■悪魔化と悪魔祓いの珍論法■

さて、当方のツイートに、こんな引用ツイートが付きました。そうです、この問題は、イジメにも通底する問題を、含んでいます。

「私たちはイジメに反対します!」
「いや誰だって、反対だろ。どうやって抑止するかが大事だろ?」
「岸田総理にお手紙を書くなど、平和教育をしてます!」
「OBがイジメを自慢して、大問題になってただろ?」
「イジメ反対に反対する、あなたはイジメ推進派です!」
「反対だっつてんだろ……」

まぁ、こういう会話になりがちなのは、反対を表明すれば事が成るという、言霊思想ゆえ。反対でなければ賛成派だ、という単純なゼロイチ思考。だから噛み合わない。自分は絶対的正義だという、無邪気な無謬性信仰があるので、反対するやつは悪意のある悪人という思考ですね。朝日新聞OBの稲垣武氏は、これを相手の悪魔化と呼び、朝日新聞などはそうやって悪魔化した相手を批判する、悪魔祓いであったと喝破されています。一種のストローマン論法なんですが、非常に感情的な部分が入るので、悪魔化と悪魔祓いが、シックリ来ます。

■現実とフィクションの間で■

お花畑脳は、無為自然と無為無策を混同するものですが。されもうひとつ、珍論をご紹介。どうもこの肩、現実とフィクションな見分けがつかなくなっているようです。

何度も言ってる話だけど、戦争映画やドラマで「敵が攻めて来るぞ。我が国は戦う準備を。攻められる前に叩くべきだ」とか言う役はだいたい悪役で、ドラマの途中か後半で滅びます。

そういう考えは間違いだと、昔から決まってるのです。

何が決まってるんだか。これに対して、毛髪差別者もへもへ氏が反論。

https://twitter.com/gerogeroR/status/1691958558471106990?s=20

それ日本の娯楽だけで顕著な話で海外だと「攻めてこないと言い切る楽天家がひどい目にあう」って話もくっそおおいですよ。
現実だとチェンバレンとかがやらかしたし、ウクライナ侵攻では米国が「あいつらは本気で攻めてくる。」とウクライナに警告したのに本気にせず対応が遅れたりしてます。
ウクライナ戦争時のアメリカは間違っていたのでしょうか?

そう、むしろ楽天的な予想で、かえって災害を巻き起こす愚者は、昔から描かれています。もっと単純でわかり易い例は、かのスピルバーグ監督の世界的大ヒット作品『ジョーズ』ですね。サメの被害を確信し、ビーチ閉鎖を提言する主人公ブロディに対して、夏の観光シーズンの書き入れ時に余計なことをと、市長や有力者たちは警告を無視。結果、犠牲者が出てしまうわけです。日本で例えれば、戦争なんか起きない非武装中立だ戦争になったら逃げればいい、なんてのがフィクションの世界では、むしろしっぺ返しを受ける人間。

ナイフ氏はサメ映画と、低俗なB級娯楽映画バカにして見てないタイプなのかもしれませんが、娯楽の皮に隠して、人間の愚かさの本質は描けるんですよ。ラブストーリーの『タイタニック』でも、タイタニック号は沈まない船だから、救命ボートはこんな数で充分、なんて部分は同じですから。

■軍部大臣現役武官制を希望■

さて、最後にこちらの意見も。1.5万イイネと、けっこうな支持を集めていますが、糸井重里さんがずいぶん前にやったコピーの、焼き直しですね。ロシア連邦・中華人民共和国・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)にとって、これほど都合の良い意見はないでしょうね。プーチン大統領から勲章がもらえるぐらいの。

もし、
万が一日本が戦争になったら、最前戦に行く順番としましては。
1番
総理大臣
2番
閣僚、官僚
3番
自民党
4番
公明党
5番
維新、国民民主党
6番
自公維国に投票した人
7番
投票に行かなかった人
それ以外の方は安全な場所に優先避難となりますが、宜しいでしょうか?

軍部大臣現役武官制を、望んでるんですかね? 安全な場所って、日本国内の何処にあるんですかね? 専守防衛の日本は、いきなり本土決戦になるのは、昔から指摘されているんですが。国外に脱出するにしても、島国日本は飛行機や船で脱出しいないと、地続きで逃げられる東欧諸国とかとは違うんですが。こういうお花畑平和論や軍事論は、大衆の愚かな願望としてガス抜きにはなりますが、現実には寄与しません。

■笑福亭鶴光師匠と抑止力と■

そういえば、韓国のDJ SODAさんがイベントで、オッパイを触られたということで、何やら騒ぎになっていますが。触った中には女性もいて、さらに彼女の過去の言動も掘り返され、収集がつきませんが。おぎの稔議員の、このツイートで、笑福亭鶴光師匠の名曲『うぐいすだにミュージックホール』を思い出しました。「場内での写真撮影並びに踊り子さんのお肌・衣装には絶対お手を触れることのないよう、固く固くお断りします」を思い出しました。露出の高い女性に触れるのは反対、と言っても状況は変わりませんね。そこは、戦争反対と同じですね。

さて皆さん、ストリップ小屋のオッサン達は、モラルが高いから踊り子さんに触れないのか? 違いますね。昭和の時代のオッサンとか、酔っ払ってストリップなんてことも、普通にあったわけで。でも調子に乗って触ると、怖いお兄さんが出てきて、どやされるから触らない。これが抑止力です! そりゃあない社会は気が楽で、安心でしょうけれど。ということで、社会には抑止力は必要ということですね。またひとつ、笑福亭鶴光師匠に人生を学びました。なんか、時事問題をまとめて横断してしまいましたが。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ


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