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古代の地球とヒカゲノカズラ類

◉ヒカゲノカズラ、観葉植物として、今でも普通に売っていますし、杉のような葉っぱで、変わった植物だな……という印象ですが。古代に出現したシダ植物の中まで、ヒカゲノカズラ亜門を形成する、実は進化して木にも重要な植物です。漢字では小葉植物と呼びますが、杉の葉っぱのような突起がワシャワシャ生えていて、これを小葉と呼ぶんだそうです。シダのような、面積のある葉っぱを大葉植物と呼び、コチラから進化したようですね。イメージ的には逆に思えるんですが。不思議です。古代デボン紀に分岐して、4億3760万年前には存在していたようです。シーラカンスと同じ時代の、生きた化石です。

【【すごい植物】世界全体にとてつもない影響を与えた“ヒカゲノカズラ”の豪快な生きざま】ダイヤモンド・オンライン

地球誕生から何十億年もの間、この星はあまりにも過酷だった。激しく波立つ海、火山の噴火、大気の絶えまない変化。生命はあらゆる困難に直面しながら絶滅と進化を繰り返した。「地球の誕生」から「サピエンスの絶滅、生命の絶滅」まで全歴史を一冊に凝縮した『超圧縮 地球生物全史』(王立協会科学図書賞[royal society science book prize 2022]受賞作)は、その奇跡の物語を描き出す。生命38億年の歴史を超圧縮したサイエンス書として、西成活裕氏(東京大学教授)「とんでもないスケールの本が出た! 奇跡と感動の連続で、本当に「読み終わりたくない」と思わせる数少ない本だ。」、ジャレド・ダイアモンド(『銃・病原菌・鉄』著者)「著者は万華鏡のように変化する生命のあり方をエキサイティングに描きだす。全人類が楽しめる本だ!」など、世界の第一人者から推薦されている。本書の発刊を記念して、内容の一部を特別に公開する。

https://diamond.jp/articles/-/316313

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ヒカゲノカズラと鳩のイラストです。

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■植物進化の地球史■

ヒカゲノカズラ、観葉植物として、今でも普通に売っていますし、やはり古代から現代まで生き残った植物だけあって、環境にも適応する能力が高いのでしょうね。生きた化石と言うと、どうしても動物の方が思い浮かびますが。実際は植物の方でもかなりの古い形質を残すものがいるんですよね。シアノバクテリア類(藍藻)が生み出したストロマトライトなどは、それこそこの地球に大量の酸素をもたらした証拠。藍藻類はそれぐらい原始的な植物です。

海中で生まれた植物が地上に上陸するのは、動物よりもかなり早かった可能性が高いです。最初は波打ち際の、干満の差がある地域。あるいは河口付近の汽水域など。植物の場合は動物ほど、海水の塩分をどうするか問題が重要ではないですからね。水分がいくらでもある水中に比較して、地上はそういう意味では過酷な環境でもありますが。近江商人の教えではないですが、壁を乗り越えた先には、大きな可能性があるのもまた事実。

■石炭の形成と石油■

陸上に進出した植物たちは、石炭紀の頃には大繁栄を極めたわけで。石炭紀というその名の通り、この時代には大量の植物が地上で生い茂り。でもそれを分解する生物──菌糸類やバクテリアがまだまだ不足していて。莫大な量が家中に蓄積されていき。膨大な量の石炭になったわけですからね。ただ思うのですが。地球上で石炭がを形成できるような大森林が存在できる地域って、かなり限られていたように思うんですよね。

それこそ植物がほとんど存在できない山岳地帯や砂漠地帯、氷に閉ざされた地域も、太古の昔だって多かったでしょうから。昔も今も地球の表面積の70%は、海ですから。そう考えると石油があと30年でなくなるというのは、嘘だろうなと。最低でも石炭の2倍以上の埋蔵量はあるのだろうし、海という陸上に比較して比較的均質な環境のことを思えば、石油の方が数倍多くても不思議はなさそうですが。石油の有機生成説と無機生成説に関しては、今回は省略しますが。

■進化は最上の推理小説■

しかし、石炭紀の地球というのも、想像を巡らすと面白いですね。現在は比較的湿潤な場所に生えているシダ類が、巨大な森林などを形成して生い茂り。そこには巨大なメガネウラのような昆虫が飛び回り。風の谷のナウシカのような風景が展開されていたのでしょう。両生類はまだ汽水域などにしか存在せず。ムカデやヤスデのような巨大昆虫にはあまり会いたくありませんが。しかし膨大な酸素と植物のおかげで、年がら年中山火事が起きていた時代。

あの時代でも、火種はいくらでもありますからね。火山とかの溶岩は、そんなに多くなくても。落雷による火災は今も昔も多いですからね。案外そういう火災の繰り返しの中で、植物もまた進化したのかもしれません。オーストラリアの植物など、山火事を前提に進化したものが結構多いですからね。地球進化史と言うとどうしても、動物の進化に意識がいってしまいますが。植物の進化もまた、巨大なジグゾーパズルのようなものなのでしょう。

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