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人間は速さより持久力優先

◉チンパンジーと共通の先祖から分岐した人類ですが。チンパンジーが森林にとどまったのに対して、人類の祖先は草原に出ます。正確には、気温の変化で乾燥化が進み、森林が草原に変化して、適応せざるを得なかったのですが。その草原で、人類は鋭い牙も爪も持たず、知力で生き残ってきたのですが。もうひとつ、二足歩行を獲得して、効率的に歩くことを身に着け、アフリカから世界中に拡散したんですね。その時の武器が、持久力。人類はスピードやジャンプ力は他の哺乳類に比較して、大したことないですが。持久力はけっこう上位です。

【人間の特徴的な歩き方は、速さよりも「持久力」を優先して進化した:研究結果】WIRED

人類の歩き方は、ほかの動物とは違って特徴的なひざの使い方をする。長年その理由はわからなかったが、これは速度より持久力を優先した結果であることが、このほど発表された研究結果から明らかになった。

https://wired.jp/article/humans-walk-weird-scientists-may-finally-know-why/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、砂漠に残る足跡の写真です。

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昔、ある長距離走の選手に聞いた話ですが。あるマラソンチームの外国での合宿で、地元のワンコが練習についてきたそうです。最初は普通にマラソンチームを追いかけていたんですが、途中で脱落。だいぶ遅れて村に帰ってきたそのワンコ、疲労困憊で二度とマラソンチームの練習について行かなかったとか。当たり前ですね、長距離走の選手は毎日20キロとか30キロを走りますから。月間1000キロとか、普通です。犬は基本的に、瞬発力型なんですよね。犬種としては、アラスカンマラミュートやシベリアンハスキーのように、犬ぞり犬は長距離が得意ですが。

東海道は東京の日本橋から京都の三条大橋まで、距離は約492キロあります。江戸時代の旅人は、この距離を約半月近くかけて移動していました。新選組は16日で京都に到着していますね。これもだいたい、一日30キロのペース。ただし、早飛脚はこれを3日で結んだとか。豊臣秀吉の中国大返しはだいたい200キロを10日間ほどで移動していますから、当時の軍隊の速度としては驚異的でしょう。現代の軍隊の場合、行軍の目安は理想的な状態でも20~25キロと言われますから。スパルタスロンでは246キロを制限時間36時間以内に走破しますから、人類は一日100キロぐらいは移動できちゃう生き物のようです。

人類が体毛をなくしたのは、こうやって長距離を歩くので、汗をかいて体温を下げる必要があったから、という説もありますね。海中生活説もありますが、普通にこの驚異的な持久力の獲得の進化と併せて考えると、当然ですね。初期の人類は、アウストラロピテクスのルーシー(アファール猿人)は身長も110センチぐらいしかなかったのですが。それがどんどん脚が長くなり、歩くのに適した体格に変わっていますからね。チンパンジーやオランウータン、ゴリラなどの類人猿と比較しても、人類の後肢は異常に長く、大量の筋肉を下半身に持っています。歩くために進化したと考えるのが、妥当。

日本人は、スピードやジャンプ力、筋力ではなかなか上位のスポーツでは通用しないのですが。そのかわり、持久力はかなりある。田植えとか稲刈りとか、濃厚は持久力が重要ですからね。人類進化史から見ると、割と妥当な進化なんですよね。まぁ、だからこそ瞬発力や筋力などは、希少なんで。褒め称えられるんですが。そこはないものねだりではなく、適材適所で良いのでは二でしょうか? そういえば、黒人もアフリカの地域によって、瞬発力型と持久力型に分かれるんだそうで。伝説のアベベ選手とか、マラソンの名選手もいますからね。これも、多様性ということで。

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