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8月31日に聞く曲

◉8月31日と9月1日は、1日しか違わないんですが。気持ちの上では、違うんですよね。鹿児島では夏休みは8月31日で終り、9月1日から2学期が始まり、もう秋。もちろん南国なので、10月ぐらいまで暖かいんですが。東京ではもう、日中でも夏の気配を感じます。寒さに弱い自分にとっては、これから寒くなていく季節。そういう意味で、8月31日に夏を惜しむ歌を聞くのが、毎年の恒例です。今年も、名曲を聞きながら───。

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①稲垣潤一『夏のクラクション』

まずはこの曲から。ちょうど高校3年生の夏休み、大学受験のために勉強していた火、ラジオから流れてきたのがこの曲で。あれから30年以上、毎年聞いています。夏のクラクションをもう一度鳴らしてくれ……それはもうできない、過ぎ去った日々。思えば17歳で青春時代の真ん中でしたが、そんな自覚はなく。けっきょく過ぎ去ってからその価値に気がつくのが、人間なんでしょうね。

②ガラス越しに消えた夏

これも、高校時代を思い出します。大沢誉志幸さんの曲で、御本人の歌唱もありますが、個人的には鈴木雅之さんの声が、いいですね。先を急ぐキミと、振り向きすぎるボク。なんというか、これも切ない曲で。出会いと別れは人生につきものですが。あのときに素直に告白していたら、自分の人生はどうなっていたのだろう……そんな後悔の念は、常に自分たちの心の中にありますね。中年すぎると、特に。

③井上陽水『少年時代』

藤子不二雄A先生の映画版『少年時代』の主題歌。漫画は、柏原兵三の小説『長い道』を元にした作品で、A先生の最高傑作ではないかと、自分は思っています。映画は大ヒットというわけにはいきませんでしたが、このうたは名曲として、これからも歌い継がれるでしょうね。井上陽水さんの歌詞が、本当に少年時代の原風景をイメージさせて。夏が過ぎて、アザミの綿帽子が秋風に流される。まさに自分が見た夏の風景。切なく、美しい風景。

④ひまわり

作詞作曲した福山雅治バージョンもいいですが。前川清さんバージョンは、子供の目線から見た、母親と過ごした日々の歌に聞こえ、福山雅治バージョンだと別れた彼女との同棲した日々の歌に思えるんですよね。どっちも良いですが、少年時代からの流れで聞くなら、前川バージョンかなぁと。福山氏は長崎の生まれで、自分と同じ年。やはり、同時代の人間の原風景には共通性がありますね。スイカ、ヒマワリ、花火……夏の日々。

⑤secret base 〜君がくれたもの〜

コチラも本来はZONEの名曲ですが、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のエンディングで、声優たちが歌うバージョンがやっぱり、子どもたちの夏という部分で、好きですね。夏の思い出と言っても、楽しい思い出ばかりではなく。仲の良かった友達の死が、この作品では描かれていますし、やはりそこには断ち切れない思いがあって。そういう苦味とか切なさを伴った名曲として、この曲は名曲として歌い継がれるでしょう。

⑥米津玄師『パプリカ』

コチラも色んなバージョンがありますが。作詞作曲した米津玄師バージョンは、公式のアニメと相まって、本当に切ないです。子どもたちが歌いバージョンは希望に満ち溢れているのに、米津バージョンはサビを含んだその声が、これは広島柳が崎のあの夏を歌った曲ではないかと、そう思わせる力があります。真偽はわかりません。多様な解釈があるから、名曲だと思います。でもこの曲を聞くたび、『この世界の片隅に』を思い出します。

⑦杏里『夏の月』

最後はしっとり、男女の別れの歌を。杏里さんの透き通った声が、本当に素晴らしい曲で。彼女は他にも『オリビアを聴きながら』や『キャッツアイ』や『気ままにリフレッション』など名曲は多いですが、個人的にはこの曲が一番好きですかね。夏の歌というと太陽とかヒマワリとか花火が多いんですが、月ってのがいいですね。秋の月の切なさとは違う、微妙な存在感の付き。ある意味で、月がもっとも注目されないのが短い夏の夜。だからこそ、この曲はしみるのでしょう。

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他にも名曲は多々ありますが。来年はこれに、1曲でも2曲でも増えるといいですね。名曲は日々生まれているので。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

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