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国葬が終わっても国葬に反対します

◉Twitterのハッシュタグで〝#国葬が終わっても国葬に反対します〟とあり、呆れました。国葬儀の前に予言していましたが、アベノセイダーズの皆さんは安倍晋三元総理という最高のサンドバッグを失い、急性アノミー(社会の規範が弛緩・崩壊することなどによる無規範状態や無規則状態)に陥る、と。予言的中ですね。ちょうどTwitterで分断という言葉について、このような指摘が流れてきました。正鵠だと思うので、転載しておきます。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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■分断はないが乖離はある■

ジョークで、殺虫剤のキンチョールで知られるメーカー大日本除虫菊は、密かにハエ・カ・ゴキブリを飼育して都市にばらまいていると。実際にそういう害虫がいなくなれば、殺虫剤のメーカーは倒産してしまいますからね。そういうジョークと言うか都市伝説が生まれるのも、故のないことではないです。市民活動家が立ち上げた団体が、目的を達成した後解散もせずズルズルと、新たな目標をたてて活動し続けるのと同じでしょう。

これは例えば「ゆとり世代が〜」とか「若者の●●離れ」などという形で、老人の若者批判という形をとることが多いです。60年安保や70年安保はもう、62年前と52年前の出来事です。あの頃大学に入学したての18歳の人間も、今では最低でも70歳になっているのですから。新聞・テレビ・ラジオという旧メディアもまた、これらの老人層と親和性が高いです。そういう意味では老人と若者の間に乖離があるのは事実かもしれません。

■間違っていたのはどちら■

60年安保は、日米安全保障条約を10年ごとに改定することに対して、当時の学生たちが反対して起こした運動でしたが。
 ・日米安保
 ・自衛隊
 ・皇室
 ・国旗
 ・国歌

60年70年安保の学生たちが否定したモノを、今は多くの国民が肯定しています。

60年安保の時に内閣総理大臣であった岸信介を、当時の全学連の学生たちは激しく憎悪し、アメリカ合衆国から金をもらっているとかCIAのスパイだとか、大して証拠もないのに誹謗中傷してきました。しかしながら、
 ・ソビエト連邦
 ・中華人民共和国
 ・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)

60年70年安保の学生たちが肯定したモノを、今は多くの国民が否定的です。全体主義国家で独裁国家であることが、バレてしまいましたから。

■キメラ=鵺化する左派■

「自分ら間違ってました(岸信介のほうが概ね正しかった)」と認められない老人たちとその子分が、アカデミズム界隈やマスコミ界隈、法曹界隈で分断を作ろうとする令和の世。彼らは少数派になったため、戦力を補強しようとします。 かつては軍事独裁国家と、岩波世界などで罵ってた韓国とも、福島瑞穂・高木健一弁護士らが慰安婦問題で接近し。韓国の親北朝鮮団体と連帯を深めます。

さらに韓国キリスト教界隈と近しいキリスト教左派の団体や、矯風会などのキリスト教右派にも接近。愛真高校繋がりのSEALDsや、北原みのり女史とか仁藤夢乃女史らはこの系譜。でも、そうやって本来は相容れないはずの表現規制派や性の開放反対派を左派が取り込んだ結果、キメラ=鵺的になって主張が矛盾・ダブスタだらけに。この状況がヤバいのは、戦前の歴史を多少は知ってると、ピンときます。

■戦前の思想的な状況は■

戦前の軍国主義・帝国主義って、国粋主義者の右翼や薩長藩閥の流れを汲む連中が、金や領土的野心で起こしたと思ってる人が多いでしょうけれど。 実際は東北地方の困窮や、政治家の腐敗などに怒った青年将校が、五・一五事件や二・二六事件を起こしました。明治維新で新政府軍と対立した東北地方は、薩長藩閥政治から排除されたため、東北諸藩の優秀な子弟は実力主義の軍隊を目指します。東條英機が岩手県出身なのは、偶然ではありません。

五・一五事件の青年将校たちは革命という言葉に高揚していたのが、当時の記録からわかります。また二・二六事件の思想的主柱だった北一輝の思想は、天皇制と国家社会主義が混交した、鵺的折衷的思想です。両者は本来相容れるはずもなく、北を偽装共産主義者と批判する者もいたほどです。 また寺内大吉が『化城の昭和史 二・二六事件への道と日蓮主義者』で指摘したように、日本の軍国主義拡大に日蓮主義者が果たした役割は、小さくないです。

■昭和に類似する令和■

つまり戦前の日本は、本来は相容れない主義者たちが、鵺的に混淆していた状態でした。殊更に国粋主義的な面や天皇主義的な面が強調されますが、実は共産主義や社会主義の影響がかなり大きかった面は、無視されがちです。現在の左派から蛇蝎のごとく憎まれている岸信介も、国家社会主義者です。岸はある時期、社会党から立候補しようと考えていたほどです。反東條・非戦論の安倍寛の息子の安倍晋太郎に、自分の娘を嫁がせたのも、その流れ。

 ・共産主義者(国家社会主義)
 ・天皇主義者
 ・大アジア主義者(興亜論)
 ・日蓮主義者

こうやって並べると、天皇陛下にアベを叱ってもらおうとした現代の左翼の、鵺的状況とかなり似ているのがわかります。 それって無自覚の天皇主義者ですよね? ちなみに日蓮宗は、仏教だが一神教的と評される宗教です。現在の左派は、日蓮宗の代わりにキリスト教が入り込んでいる構図です。日蓮主義者だと、最終戦争論というアルマゲドン的世界観を持ち、山形県出身の関東軍参謀であった石原莞爾が代表的人物です。

■戦前と同じマスコミ■

そして、戦前も戦後も決定的役割を果たしたのが、マスコミです。満州事変も当初は批判的だった朝日新聞ですが、それで部数が落ちると主戦論に転向。そうすると新聞の部数は、ガンガン上がり始めます。威勢のいい少数派の意見を取り上げ、煽り、民意を誘導し、テロを讃美。朝日新聞の部数は倍増近い300万部に。戦争で儲かった企業と言うと、名作『はだしのゲン』の影響で軍需産業を思い浮かべますが。実際は、マスコミが儲かったのです。

今はスマートフォンが爆発的に普及し、若い層は意見を広く見て、極端な意見に向かうのは左右ともに10%弱だとか。これも、ネットによる分断論に対する反論として、研究が出ています。若者の多くは左右に極端に偏った意見は距離を置き、妥当な意見に着地するのに、マスコミは昭和の時代のまま、旧態依然と。令和の世の鵺的な左派を評してバラモン左翼と呼ぶ理由を、マスコミ界隈・アカデミズム界隈・法曹界隈はもう少し、真摯に考えるべきでしょう。

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