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れいわ新選組山本太郎代表に批判殺到

◉個人的には、これぐらいの政治ジョークは、ありだと思いますよ。政治家は一般人より、受忍限度は大きいですから。使い古されたナチス・ジョークの改変で、レベルは低いと思いますが。ただ、批判が来たのは内容がつまらないからではなく、日本の言霊信仰の地雷を、この政治ジョークが踏んでしまったから、ですね。これって日本においては割と重要な部分です。

【「麻生、安倍、森の飛行機が墜落。助かったのは日本国民」れいわ新選組の応援演説での“不謹慎ジョーク”に批判殺到】女性自身

「みなさん、僕は政治のことは何かわかりません。本当わかりませんけども。れいわ新選組が素晴らしいのは、山本太郎さんは大衆の言葉を使って自分の言葉でしゃべりかけている唯一の政治家です。素晴らしい!」
6月4日、マイクを握りしめこう呼びかけたのは芸人のぜんじろう(54)。この日、東京・池袋でれいわ新選組の街頭演説イベントが実施された。ぜんじろうは、次期参院選の比例代表に同党から出馬表明をした水道橋博士(59)の応援に駆けつけたのだ。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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■言霊信仰の国■

例えば、運動が苦手な子が小学生が、「明日の運動会、雨天中止にならないかなぁ〜」なんて言って、実際に雨が降って中止になったとしたら。運動会を楽しみにしていた子から「オマエがあんなこと言うからだ、謝れ」と言われるでしょう。雨が降るかどうかは、季節や気温や湿度や高気圧と低気圧の複雑な要因で決まります。小学生に天気をコントロールする力はないです。

でも、日本では言葉には不思議な力があり、言葉にすると現実を変えてしまう力がある、と信じられています。言葉の霊力、言霊と呼ばれる力。もっとも、こういう思想は実は、世界中にあります。アメリカでも、野球で完全試合が進行中の場合、選手やアナウンサーがその言葉を口にすると達成されない、というジンクスがあったりします。

■日本文化の根底にあるもの■

こういうのは呪術的な発想でもありますから、合理的な思考が普及すると、どんどん主流からは外れていくものなのですが。日本の場合はこれが、かなり根強く残っています。それが日本の和歌や俳句、繊細な文化の根底にあったりもするのですが。日本人自身がこのような技術的な発想にとらわれて、無自覚に思考している部分はあまり知られていません。

元のナチス・ジョーク自体は、生きてる時に発せられたものではなく。ヒトラーたちナチスの主要幹部たちが死んだ後に生まれたジョークでしょう、たぶん。少なくとも現在の日本で口にしても、既に亡くなった歴史上の人物です。でも、まだ存命の政治家や、政界は引退したけれどそれなりの知名度を保った有名人に使った場合は、どうでしょうか?

■マスコミの非対称性■

これはつまり、その政治家や元政治家たちを、「飛行機事故で死ねばいい」と言ったも同然と、言霊信仰では見倣される訳です。その人物の死を願う、というのはたとえ政治的な立場が対立していようとも、不謹慎と言われても仕方がない。もし実際に名前を挙げた人物が飛行機事故にあったらぜんじろう氏、土下座して謝る事態に陥るでしょう。

そういえば、精華大学の講師が誰かが、自分の気に入らない歌手について、「早く死んだほうがいい」と2020年8月29日にFacebook上で発言しましたが。反政府・反自民・反体制の方は、割とこういう発言を気軽にしますね。そして主要マスコミは、あまり批判しません。何かと言うと「非対称性が〜」と口走るくせに、そういうダブルスタンダードに対しては甘いですね。

■対案なき反対野党とマスコミ■

けっきょく、「政府与党の政治はここが問題であり、私たちにはこのような対案がある」と、政策本位での政治論争ができず、個人攻撃や人格攻撃に走る野党と、それをちゃんと批判しない左派マスコミの甘やかしによって、日本の野党はどんどんレベルが低くなっているわけです。宮本-袴田論争の昔から、感情的になるには日本人の常。国民民主党は政策論で勝負する健全な方向に、シフトしましたが。

昭和の時代ならば、そんなダメ野党もマスコミによって守られてきましたが。令和の時代、10年前と比較してスマートフォンの普及率は爆発的に増加し、そのような野党やマスコミや左派文化人のダブルスタンダードな言説に対して、簡単に検証されツッコミが入る時代になっています。今夏の参院選でも、民意が示されるでしょう。

■言っていい事・時・人・■

この件に関して、当人がツイッターで発信していますが。この発言に対しても疑義を呈する人や、ツッコミが大量に入っていますね。当たり前です、麻生太郎副大臣のジョークは、ご自身もそれなりに高齢な立場からの自虐ギャグでもありますから。マスコミが無理やり騒いで出現に仕立て上げましたが、毒蝮三太夫師匠の毒舌ギャグ同様、問題視するようなものでしょうか?

今でもたまにTBSラジオでやっていますが、「ババア、亭主が死んだからって、長生きしやがって」と、毒蝮三太夫師匠に言われた本人や周囲がゲラゲラ笑っていますからね。アレにも怒る人がいますが。自虐ギャグと死を願う言霊の違いも分からないとは、師匠の上岡龍太郎さんから何を学んだのか? このような言い訳をすること自体が、芸人としてはセンスがないなぁ……とは思いますが。

繰り返しますが不謹慎ジョーク自体は基本、言論の自由の範囲内だと思いますけどね。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ