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ロシア滅亡の予兆

◉30万人の兵力を新たに動員しようとしたら、70万人のロシア人が国外に脱出したとの報道。これは危険な予兆ですね。自分が戦火に巻き込まれないうちは、やれやれイケイケどんどんと、無責任にプーチン政権を支持し煽っていたのに、自分や自分の子供達が動員される可能性が出てきたら、さっさと逃げ出してしまう国民。ロシアの経済状況を考えれば、国外に出るためのパスポートや資産を持っているのは、かなりの富裕層と考えられますから。

【ロシア国民70万人出国か 国防相「予備役動員で20万人が入隊」】産経新聞

 ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領が導入した予備役を徴兵する「部分的動員」を巡り、ショイグ国防相は4日、軍高官らとのオンライン会議に出席し、現時点で20万人以上の招集兵が露軍に加わったと発表した。一方、米経済誌「フォーブス」のロシア版は同日、露大統領府筋の話として、9月21日の部分的動員の発表以降、60万~70万人の露国民がロシアから出国したと伝えた。

 部分的動員について、露国防省は30万人の予備役を招集すると説明。ロシアは招集兵を、併合を宣言したウクライナ東・南部4州の「防衛」に回すほか、各地の国境警備部隊やシリアなどに駐留している国外派遣部隊を前線に投入するための交代要員として活用するとの観測が出ている。

https://www.iza.ne.jp/article/20221005-C2CYGJT6PFKUFADIBF7CHIU6PU/

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ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ウクライナ平和を願うイラストです。

■戦前の日本との類似性■

日本の場合も全く同じように、真珠湾攻撃でアメリカを攻撃したという一報が入った時、多くの日本人はそれまで石油輸出禁輸などでたまっていたアメリカへの鬱憤が晴らされたと、当時の人々の感想が記録に数多く残されています。山本夏彦さんなどは、そこらへんの戦時中の実態を、よくエッセイなどに書かれていましたね。『橋のない川』で部落差別問題に取り組んだ作家・住井すゑは、こんなことを書いています。

「無敵皇軍。何がいけない? ははゝゝゝ無敵皇軍を不穏だなんて言った腰抜野郎、今こそ出て来い。神国日本は開闢以来無敵なんだ。それを英米の倣慢野郎に気兼して、無敵皇軍と云っても書いても不可ないなんて、そんなべらぼうな話があるかつてんだ」

ウィキペディアより引用

呆れた内容ですが、これを書いた時点で住井すゑ、アラフォーの年齢ですからね。それが戦後は人権派作家みたいなポジションに、スルリと身を翻し、恥知らずなもんです。名作『はだしのゲン』の中で、戦前は軍国主義の牽引車だったのに、戦後は反戦を訴えた正義の人に身を翻した町内会長(名前を失念しましたが、たしか吉田調書のデタラメな内容で社長謝罪に追い込まれた記事を書いた元朝日新聞の記者と同じ苗字だったような気がします)は、普通にいたわけで。

■幕末にも似た現象が…■

実はこれと似た現象が、日本では幕末にも起きています。江戸幕府が長州征伐を発令した時。旗本や御家人で隠居を願い出る者が続出したそうです。それも働き盛りの20代30代の人間が。そんなに若くして隠居をしたら、当然ながら後を継がせる息子は8歳とか12歳とか、そんな子供ばかりです。先祖の手柄によって、二百何十年も江戸幕府からの禄を食んできたのに、いざ自分が働く場になったら、とっとと逃げ出してしまう。

ロシア連邦と言っても、昔のモスクワ大公国の地域以外は、貧しいものです。ロシアの外貨獲得の大きな役割を果たしている地下資源にしても、シベリアなどの地域から得たもの。そのお金のおかげでおいしい思いをしてきたモスクワの人間が、いざ自分が戦場にいかされる可能性が出たとたん、外に逃げ出す。江戸幕府は旗本八万騎と誇っていたわけですが、実際は役立たずのポンコツばかりで、薩長など西南雄藩によって、倒されてしまった。ロシアもそっくりです。

■停戦のタイミングは?■

現実問題として、プーチン政権がいくら強権を発揮しようとも、民衆の反発は大きいようで。日本の場合は、本土空襲されるようになってようやく、この戦争は負け戦というのを気付きだした人もいたようですが。ロシアの場合、まだ本土は攻撃されていませんからね。アメリカとしては、ロシア崩壊までは望んでいないような気がするんですけどね。実際にそうなれば、世界的に経済が大打撃を受けますし。ゼレンスキー大統領とバイデン大統領の思惑に、ズレが出てくる可能性は高いと、個人的には思っています。

バイデン大統領は、今回侵入したロシア軍による占領地域を全部、奪還できれば停戦を促すぐらいの考えでしょうけれど。ゼレンスキー大統領はあわよくば、クリミア半島まで奪還したいと狙っているでしょうし。ロシア本国まで攻撃できるロングレンジの武器を欲しがるゼレンスキー大統領と、そこの輸出はダメ出しをしているバイデン政権とのズレ。冷酷なことを言ってしまえば、アメリカとしてはこの戦争がズルズルと1年2年と長引いて、ロシアの体力を削ることさえも、実は望んでいない可能性。

■混乱より独裁がマシ?■

ロシア内部から、反プーチン大統領の気運が高まって、内部からプーチン降ろしが可能とは、とても思えず。有り得るとしたら、プーチン大統領暗殺かクーデターか、そのどっちかでしょうけれど。後者の場合は、下手すると内戦状態に突入でしょう。個人的にはロシア連邦自体、崩壊して解体して欲しいと思っていますし、二度と周辺国の脅威とならないように、モスクワ大公国レベルの領土の国に、戻って欲しいとさえ思っていますが。

もしそうなったなら、ソビエト連邦が崩壊した時以上の大混乱になるでしょう。その状況になったら、ロシアは誰かが核のボタンをうっかり押してしまう危険性があります。ここで帝政ロシア以来の膿を一気に出すべきか、ソフトランディングを模索するかといえば、アメリカは後者を選ぶでしょうね。来年の今頃にはバイデン大統領とジェネスキー大統領が罵り合う、そんな状況もなくはなさそう。生き残るにしても崩壊するにしても、厄介な国ロシア……と。

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