見出し画像

【2022/11/27】巨人が米をタイタンだよ


・5200字弱

・長すぎる~~~~~~

・モ~、バカ~ン


・とあるボドゲスペースに行ったわよ~という話

・店員さんがちゃんとボドゲに詳しい人だったので、こちらが「どうしよ~何のボドゲがいいんだろうね~」とオタオタしていると「コレオススメです」と能動的に紹介してオススメしてくれた。

 二十人くらいはいたのに常にその全てに気を配っていたので、すごい店員さんだったよ。いい所だよ。君らには教えないけど。

 ボドゲスペース、今までに4か所ほど行ったことがあるけど、どこも店員さんが「周波数がおれと近い人間」なので気持ちがいいね。

 これは妄想なのだけど、できるもんなら店長とバトルしたいよね。店長の十八番のボドゲが一つあって、それで勝負を仕掛けることができるの。それが運要素のある完全情報ゲームで、無敗だったらかっこいいな。

 店長に勝てた際の ”賞品” はない方がいい。賞品がなければ「勝ちたい」という内発的動機付けが燃え上がるが、賞品があったら「賞品が欲しい」という外発的動機付けになってしまう。妄想はこの辺にしておこう。

 面白かったボドゲを7つほど紹介します。

 


・目測(原題:KURZ VOR KNAPP)

 赤いのを適当に10個置き、その周囲に適当に木材を散らかした状態からスタートする。プレイヤーは、それらに一切手を触れずに、「この赤と赤の間に、この木材を置きます」と宣言してから、宣言通りに乗せてみる。木材の4つの角がぴったり入っていればセーフで、手持ちの赤いのを消費していい。

 題名通り、目測の力が試されるわけだ。ルールも洗練されていて、完成されたボドゲだった。

完成されたボドゲとは:
 「このボドゲはまだ改良の余地がありそう」という感想が一切湧いてこないボドゲのこと。

 強いて言うなら、もぐぐうままは検索したときにパッと出てこないようなアイデンティティのないタイトルが嫌いなので、「目測」ではなく「目測大工」みたいな、検索しても何もヒットしない名前をタイトルにして欲しかったというのはある。


・ドロップイット

 ボドゲには大きく分けて3種類あると思う。

 ①言葉の共感性が問われるゲーム(itoやcodenamesなど)。

 ②論理的思考の問われる、資源奪い合いゲーム(将棋やドミニオンなど)。

 ③電子ゲーム化ができない程度に玩具と手足を使って楽しむゲーム(ベルズや目測など)。

 もちろん全てのボドゲが上記のどれかに分類できるわけではないと思う。ボドゲ初心者である私がそう思っただけなので、ボドゲ界隈にはもっと正確な分類方法があるのかもしれない。

 が、ひとまず上記の分類でいうなら、ドロップイットは「③電子ゲーム化ができない程度に玩具と手足を使って楽しむゲーム」だった。プラスチックでできた溝の中に板を落としていくと、一定のルールでそのプレイヤーの得点が加算されていく。ただし点数が無効になるパターンが3つある。有効な点数をより多く稼いだ方が勝ちだ。ルール説明もシンプルな、子供も楽しめそうなボドゲであった。

 思うに、ボドゲ初心者に対してボドゲを勧める際に、いきなり論理的思考の問われるゲームを進めてしまっては、ボドゲの面白さを理解する前に回れ右してしまうかもしれない。私がもしライトなボドゲ初心者にボドゲを勧めることが仮にあるとすれば、ベルズのような玩具系を勧めた方がいいのかもしれない。

 ただしそのボドゲ初心者というのが、遊戯王やデュエマに一度でもハマった経験があるというなら話は別だ。最初からドミニオンや宝石の煌きをオススメしよう。


・ベルズ

・ポーチがそのまま盤になっててシャレてる~!

・磁石の棒でベルを吊ることができる。自分の色を一つ決めて、他の色を取らないように自分の色のベルを全て取るゲームだ。これもルール説明がすぐ終わるし、シンプルで子供も楽みやすいゲームだと思う。

・このゲームを設計するにあたって、軽い金属球を用意する必要が出て来たときに、「じゃあベルにしよう」と思いついたのはセンスがいいね。

 ベルでなかったら、この金属球のことを「金属球」と呼称しながらゲームを進めなければいけなかったのだ。


・ザ・マインド

 これは面白かったので帰宅してからゾンアマで購入して他の友人ともやりました。シンプルでいいよ。

 勝敗を競うゲームでなく、複数人で協力してミッションの成功を目指すゲーム。同社が出してるitoと似ている。

もし、最後のレベルまで到達し、クリアできたなら、あなたがたは無意識の果てに第六感を共有するという至高の境地に至ることができるでしょう。

ザ・マインドのパッケージ裏面より

 各プレイヤーにカードをn枚配る。カードには1~100までの数字が書いてある。配られた後は言葉も発してはいけないし、アイコンタクト含めあらゆるコミュニケーションをとってはいけない。その状態で、各プレイヤーは好きなタイミングで好きなカードを捨て札の山に捨ててよい。その捨て札が、カードの数字が低い順に並んでいたらゲームは成功である。

 つまり、相手より低いカードを持っていると思ったらカードを切ればいいし、相手より高いカードを持っていると思ったら黙っていればよいのだ。

 最初はn=1である。例えば最初に二人に配られたカードがそれぞれ「87」と「91」とかだった場合、お互いに「おそらく私の方が高いカードを持っているのだから、君が先に出しなさいよ」と睨み合う時間ができるのだ。これがなかなかどうして難しい。

 ザ・マインド、タイトルが内容を的確に表していて良いね。

 最初はn=1なのだけど、クリアできるごとに1ずつ増やしていき、n=12までクリアできたら ”その精神は至上へと達する” らしい。

 とある友人とやったときはレベル8くらいまでノーミスだったのだけど、パートナーとやったときはレベル3すらクリアできなかった。

 人生大丈夫か!??!??!!??!!?!!


 他人にゲームのルールを説明していて思ったけど、やはりボドゲスペースの店員さんってルール説明が上手いね。

 元文は見つからないのでうろ覚えだけど、ネットでこんな内容のコピペを見たことがある。

「Aボタンでジャンプできる」と言うより、「ジャンプをするならAボタン」と説明した方が覚えられやすい

 ボドゲスペースの店員さんもそんな感じで、ゲーム目的→ゲームシステムの順番で説明するのが上手いんだよね。

 私がボドゲのルールを他人に説明した際のモタつき具合と比べてもやっぱ説明の上手い人って説明が上手いなと思う。

 ボドゲスペースの店員さんの説明が上手かったとき、よく「いや~説明がお上手ですね」と言ってしまう。彼らもルール説明を上手にしようと日々努力しているのだろうけど、私以外の人ってそういう所褒めないだろうから……


・ゲームオブトレイン

 購入して友人とやりました。山札から降ってくる運を捌いていくような、よくある資源取り合いゲームです。ただこれは友人曰く、2人でやるよりもっと大人数でやった方が面白いらしい。ルール説明は割愛。

 例えば七並べとかは目先の利益だけ追及していればいいけど、ゲームオブトレインは将来の利益を見越して目先の損害を被る行動をとるような、つまり投資をした方が得な場面がよくあっていいね。

 自分の目先の損得、自分の将来の損得、相手の目先の損得、相手の将来の損得、この4つを考慮しながらプレイすると勝てるのかもしれない。これがもっと大人数でのプレイになったら……もうどうなっちゃうんだ!


 新品は数字が綺麗に整列してあるから、有名なシャッフル(ヒンドゥーシャッフル)だと大して混ざらず、次のドローカードが推測できることがよくあった。

 やっぱりウォッシュシャッフルが一番だね。タロットとかを混ぜるアレです。

ウォッシュシャッフル

チェミーシャッフル・アイリッシュシャッフル・コーギーシャッフル・ビギナーシャッフル・スクランブル・焼きそばシャッフルとも呼ばれる。 カードを机に広げ手でかき混ぜるシャッフル。麻雀の洗牌《シーパイ》に似る。カードの上下も入れ替わるため、カード裏の上下が対称となっていないカードやカード・スリーブを使っている場合は不適である。カジノやカードの上下方向が重要なタロット占いなどで使われる。

 ビギナーシャッフルって言うな!


 ゲームオブトレイン、ゲームデザインは良いのだけどカードのデザインがいまいちだ。青背景に白文字で数字が書かれていてわかりづらい。

 先ほど紹介した「目測」というボドゲも、赤い支柱を白とかにしてしまっては視認性が最悪になり、面白さが70%減ると思う。

 それから、トランプのように上下対象に設計してもよかったと思う。対面のカードの数字がわかりづらい。

 せっかく面白いゲームなのだけど視認性が悪いので混乱しながらプレイしていた。もう少し数字が直感的にわかりやすいといいかもしれない。


・宝石の煌き

 資源取り合いゲームです。運要素のある完全情報ゲーム。

ここで言う資源とは:
 意思決定に関わる全ての要素のこと。

 脳が処理できるワーキングメモリの量を限界まで使うゲームって面白いよね。簡単すぎると簡単すぎるし、複雑すぎると複雑すぎるよね。

 宝石の煌きは多くの人のワーキングメモリをちょうど埋めるラインのゲームだから多くの人に愛されているのだと思う。ちょうど複雑すぎない複雑さのゲームだ。

 ボドゲスペースでこれをプレイしていたら、後から入ってきた親子の子供が店員さんと「宝石の煌きありますか」「今別の方がプレイしてます」みたいな会話をしていた。めんごね……そんなに大人数がいるわけでもないのにピンポイントで被るということは、それだけ人気なボドゲなのだろう。

 しかし子供が理解するには少し複雑で退屈なゲームだと思う。もちろん子供の性格にもよるけど。幼少期の私にコレを渡したら、理解できないまでも喜んで理解に努めていたと思う。何の話?


 ここまで読んだ人にだけ教えるけど、ちょっと遠出して行った中野駅近くのオムライスの美味しいボドゲカフェは良かったです。

 立地が良い割に、ボってないからありがたい。ボドゲと料理って相性が悪い――なぜならボドゲが汚れてしまうため、飲食とボドゲは同時にはできないから――と思うのだけど、よくどっちもやろうと思ったよね。カードはスリーブに入っていました。店員さんは良い人でした。


 友人を連れてボドゲスペースに行く理由だけど、自分がボドゲを楽しいのもさることながら、相手の脳内を直に覗けるのも楽しいんだよね。相手は注意力を全てボードの上に向けていて、自分も同じく注意力を全てボードの上に向けている。そこで交わされる一手は、まさしく互いの脳を絞って出て来た一滴の体液だ。言語よりも ”じか” なコミュニケーションがそこにはあると思う。

 特に、DiXitとかito、勇者ヌルポコ、人狼、ザマインド、codenamesみたいな、共感性の問われるゲームはその傾向が強い。その人ならではの取捨選択判断があるよね。



・タギロン(オンライン)

 2人がそれぞれランダムな5枚の手札を引き、交互に質問カードをぶつけあう事によって手札を推理し、先に相手の手札をピタリと言い当てた方が勝ち。漫画映えしそう。

 山札の中にダブったカードはないので、自分が持っているカードは相手は持っていないということになり、自分の手札も推理の材料になる。

 質問カードもダブったカードがないため、自分が質問されたくないカードは自分が使えばいいし、裏を返せば相手が使ったカードは相手が聞かれなくなかった質問である可能性がある。

 宣言を外してもペナルティはない(一手は消費するが)ため、相手の手札を絞り込めたら最後は当てずっぽうで言い当てることもできる。

 ただし、相手の宣言が妙に早い場合、つまり質問カードの中身だけではこちらの手札を推理できないはずなのに宣言された場合、それは相手の手札も推理材料として使っていることを意味する。相手が宣言を外した場合、それも推理材料として使える。

 これ以上シンプルにできないほどシンプルなゲームなのに、奥は深い。オセロと同じくらい好きだ。

もぐぐうまま豆知識:
 オセロが大好き

 もともと紙だったゲームがスマホアプリになったそうなのだけど、そのUIは低予算で、簡素で良い。カードゲームを楽しむのに3Dアニメ―ションなんていらないんだよね。これくらいシンプルでいいんだよ。

 論理が好きで、論理以外が嫌いな人にオススメのゲームです。



・前回のボドゲ感想

・前々回のボドゲ感想



・日記の更新が1か月以上空いてしまいました。趣味とは楽しいからやるのであって、義務でやることではないのです。日記のことです。

・おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?