お彼岸のおはぎ 〜わが家のおやつの雑記帳〜
古い家での暮らしには
おばあさんの話が欠かせず
事あるごとに
夫からいろんな話をよく聞いていたので
会ったことのない私も
いつのまにかなんか困った時には
おばあさんにお願いするようになっていて
台風の時も大雪の時も
夫がスマホを落とした時も
最後は神頼み
ではなく、おばあさん頼み。
台風にも大雪にも、屋根は持ち堪え
(雨漏りはしてたけど)
スマホはなんと
翌朝夫がもう一度見に行ったところに
落ちてたという
おばあさんパワー!!
そんなことも思い出しながら食べるおはぎ。
やっぱり家で作るのがいい。
子供の頃、
お墓参りの帰りにいつももらってた
あのおばちゃんのおはぎは
あんこがゆるめでおいしかったなぁ。
あんこって冷めると固くなるので
加減が難しい。
最近はあんこには塩を入れず
もち米の方に塩を入れている。
もち米にはうるち米を混ぜて
炊飯器で普通に炊けばいいのだけど
秋はうるち米ではなくさつまいもを。
さつまいもと一緒につぶしたもち米は
次の日でも柔らかく、ほんのり黄色くて
わずかな甘さとわずかな塩気。
何より季節感。
畑の鳴門金時はどんな具合だろうと
こそこそ手で掘ると
まだ小さく丸いのが出てきたので
二つだけ持って帰る。
今回はもち米とさつまいもをお鍋で炊いたら
水が多すぎてやわやわ、
あんこもゆるめで
とろ〜っと柔らかいおはぎ。
あんこたっぷりなのは手づくりならでは。
あんこが足りなくなったらきな粉の出番。
きな粉餅は小さく丸めると
きな粉をたっぷりまぶせるし
ぱくっと食べやすい。
黒蜜もかけたくなる感じ。
(信玄餅みたいにね)
おばあさんがいたら
お墓参りもまだ行ってなくて
お客さん用の座敷で
お客さん用のお膳を使うなんて
もってのほか、やね。
なんてことも言いながら
「いただきます」と
ねんごろに手を合わせて
おはぎを食べる。
「これ食べたら思い出すねん」
っていう話は何回でも
し続けていきたいもの。