琉球のお話

お久しぶりです。

今月投稿した短編を二つとも琉球のお話にしてみたのですが、琉球への思いが収まらなくなってきたのでnoteさんの方で発散させて頂きます。

琉球、今の沖縄県の事です。

私の母親が沖縄県出身なので小さい頃から何度も訪れている思い入れの深い場所です。

小さい頃から歴史がとてつもなく好きで色んな国の歴史を調べていたのですが、琉球という国の歴史を調べ始めたのは四年前。案外最近のお話です。

歴史が好きな祖父が私に『絵でわかる 琉球王国 歴史と人物』という本をくれました。なぜくれたかは知りませんが、とにかく貰いました。妹はすぐ分かる英語!  みたいな本を貰ってました。即捨ててたと思います。

四年前は祖父母が今現在住んでる沖縄本島だけではなく、母親の故郷である宮古島にも行くことになっていて、結構長い間沖縄にいました。

従兄弟たちとご飯を食べたり、お正月だったので親戚の家を回ったり、沖縄本島ではやる事がたくさんありあまり本を読めませんでしたが、沖縄本島から宮古島に向かう飛行機の中で読んでました。

その時の私が知っていた沖縄の知識と言えば、昔は日本ではなく琉球という独立国だった。中継貿易をしていた。という事だけでした。ほぼ無知。

知識は全くありませんでしたが、どんな国の歴史でも大好きな私だったので少し読んだだけで琉球という国の歴史がとても好きになりました。基本的に資料を読んだ国は好きになるような性格なので、別にそこには特段驚かないのですが、私の琉球好きは四年経っても変わらないし、むしろ最近は好き度が増しています。欲しい資料たくさんで困りまくってます。


わー、前置きから長すぎますね。何年も文章を書いてるはずなのですが、長い文章しか書けないのどうにかしたいです。

今まで琉球を舞台にしたお話を三つ書きました。一番最初に書いたのは、チルという名前の遊女が主人公のいちゃりばちょーでー。次に書いたのは、真牛(もうし)という女の子が主人公のウタうたう龍の子。今のところ最後に書いたのが、ナベと摩鬼(まうに)が主人公の幼き龍の国。

ここで懺悔させてもらうと、琉球の人名が全く分かりません。なぜそんな名前なの……?  ってものばかりで理解ができておらず、自分で名前を考えるという事が全くできておりません。

なので、主人公三人の名前は琉球三大女流歌人の方々からお借りしました。苔の下という歌物語に出てくる遊女、吉屋チル。歌で嵐を止めた、恩納ナビ。伝説にもなっている美声の持ち主、北谷真牛。

この三人の名前は琉球の女性によく使われました。なので、ナビの名前にありふれたという言い方をしています。

いちゃりばちょーでーには琉歌のことは一切書いていませんが、ウタうたう龍の子と幼き龍の国では琉歌に少しだけ触れてます。ウタうたう龍の子は名前を借りた北谷真牛の美声もお借りしました。幼き龍の国ももっと琉歌について触れたかったのですが、お話の都合で最後に少し触れるだけになりました……悔しい。

いちゃりばちょーでーとウタうたう龍の子についてはあまり書くことは思いつかないのですが、幼き龍の国は書きたいことだらけです。本当にたくさんあります。

今まではわかりやすさに重点を置いて書いてたのですが、幼き龍の国は私の好き勝手に書こうと初めから決めていました。なので、方言も入れたし読み方も琉球のものにしました。

ルビがたくさんで読みにくくなってしまった気もしますが、私的にはとても楽しく満足して書けました。

本編外で説明をしなければならない力不足なのですが、摩鬼(まうに)の正体を本編内で語れませんでした。本当は最後に正体について触れる予定でいたのですが、どうにも納得できず。色々といじって書き直した結果が今投稿している本編となりました。

摩鬼は元人間で今は人魚になったという人物です。元王族で神女。琉球に恨みを持っていて、王族を殺してやりたいと思った人物。

これは実在する人物なのですが、百度踏揚(ももとふみあがり)という人物です。

彼女は第一尚氏、五代国王の尚泰久(しょうたいきゅう)王の娘です。

彼女の人生を簡単にまとめるのは難しい上にもったいないので長々と語りたいところですが、自己満足でしかないので簡単にまとめます。

王女として政略結婚で阿摩和利(あまわり)という人物に嫁ぎますが、阿麻和利は謀反を企んでいたため殺されます。(諸説あり)

その後、鬼大城(うにうふぐしく)という呼び名を持つ大城賢勇(うふぐしくけんゆう)という武人に嫁ぎますが、彼もまた謀反の疑いで自害に追い込まれます。(諸説あり)

二人の夫を失った百度踏揚は、晩年、玉城で静かに暮らしたと言われている人物です。

言葉が良くないかもと思いますが、とても魅力的な人生を歩んでいた人物です。本当はもっと登場人物がいるし、出来事もあるし、この時の琉球の情勢とか、もっともっと語りたいのですが我慢します。

そんな百度踏揚が死んでも死にきれず人魚として生きる事を選んだら面白いな、と思ったのが幼き龍の国です。

人魚になった彼女が摩鬼と名乗っているのは、二人の夫を弔い続けたいという気持ちがあるという設定からです。

琉球の女性たちはみんなそれぞれ魅力があって好きなのですが、その中でも特に好きな百度踏揚を物語にできてとても満足しております。

満足満足と言ってますが一つほど心残りがありまして、ノロの漢字を神女としたことです。ノロは漢字で表記すると神女か祝女、どちらでも良いそうです。私のイメージ的には祝女なのですが、意味が見てすぐ分かるように神女の方にしました。本当は祝女の表記にしたかったな……と少しだけ思っております。

琉球のお話を書くために持ってる資料を読み返していたら琉球への思いが溢れしまってどうしようもないので、今書いてる長編のお話に組み入れることにしました。

そのお話は恋愛ものなのですが、小説家が出てくるのでその人に琉球のお話を書いてもらう事になりました。

仲宗根豊見親(なかそねとぅゆみゃ)という人物のお話です。宮古島の英雄と言われている人物です。

なので、宮古島の資料を買って読んでる最中です。なにこれ楽しい止まらないという気持ちで読み進めてます。本当に楽しいです。


長々と文章書いてたら収まってきたので、長編を書き進めてきます。琉球史とても楽しいのでよろしくお願いします。私が一番好きな人物は百度踏揚と尚宣威王です。



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