最上三十三観音 第二十四番札所「上ノ畑観音」2/2
最上巡礼その始まりは 伝説「光姫物語」
上ノ畑観音を含め最上三十三観音という所にはある伝説が残されています。
山形城主最上家の五代目城主の最上頼宗(もがみよりむね)のひとり娘に「光姫」という方がおりました。光姫は熱心な観音信者で、その美しさ故に光姫をめぐる争いが絶えませんでした。それを憂いた光姫は出家をし、観音霊場を巡礼する旅へと出かけます。ある時、巡礼の経路も分からず途方に暮れていると、山中で老人と出会い、温かい宿を提供され、老人から霊場の道筋を教えてもらいます。翌朝の事、目覚めると宿は消え、道筋の書だけが残っていました。光姫はこれを観音様のお示しと受け取り、巡礼の旅に出たそうです。
この伝説が、現在の最上三十三観音の始まりと伝えられています。
「七観音菩薩像」と光る「百観音お砂踏み」
最上三十三観音の御堂は匠が作った文化財でもなければ金や朱に彩られた華美な御堂もありませんが、その地の方々で受け継がれてきた古の温かい心があり、どなた様でも自由に御堂に入って参拝することができます。
仏教では私達が亡くなると六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)という六つの世界のいずれかにまた生まれるとされており、その六道の世界に配されているのが聖観音(しょうかんのん)をはじめとする七体(千手観音(せんじゅかんのん)、不空羂索観音(ふくうけんじゅくかんのん)、十一面観音(じゅういちめんかんのん)、如意輪観音(にょいりんかんのん)、准胝観音(じゅんでいかんのん)、馬頭観音(ばとうかんのん))の観音様です。また「日本百観音霊場」の砂を集めた光る「百観音お砂踏み」もございます。是非、足を運んで頂ければと思います。
上ノ畑観音「オリジナル御朱印」
心安らぐ自然豊かな山形銀山。歴史と伝統を大切にしながらも、敷居の高さを感じることなく、どなたでも気軽にお参りいただける場所として、七観音(おすがた・イラスト)御朱印と月替り御朱印の頒布を行なっております。御朱印を通じて、心温まる思い出や日々の安らぎをお届けできれば幸いです。