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「儲かる話」はみんな詐欺なのか?

以前に比べれば投資アレルギーの人は減ってきたように感じるが、特に中高年にはまだまだ投資に警戒感を示す人は多い。株や土地は投資手法として一般的だが、先物商品やFX、仮想通貨に至っては「ヤバいギャンブル」という認識が根強いのではないだろうか?

投資詐欺へ注意喚起するアドバイザーも多い。こんな感じ。

詐欺事件に引っかからない唯一の方法。資産をまんまと持っていかれないためにするべきこと。「楽に利益を得られる」とSNSで投資話を持ちかけられた60代の男性が、18回にわたって振り込みした総額4300万円を騙し取られてしまったそうだ。まずここで、警告しておきたいことは、「楽に儲けられる投資」など一切ない。詐欺集団は無知識の人を洗脳する話術を持っており、全てマニュアル化されている。これを防衛する手段は1つしかない。それは、知識をつけることで、怪しい話に乗ることもなくなる。

あるファイナンシャルプランナーのブログ記事をAI Samaruで要約

上記のようなことを言いながら、さり気なく自分の投資サロンへ誘導しているのがちょっと笑えるが・・・


過去の失敗

入社間もない1989年。日本はバブル真っ盛りだった。職場でも休憩時間に株の話をしている人は多かった。「株は儲かる」と先輩に勧められて証券会社に口座を開設し、大手鉄鋼株を1000株買った(当時は1000株単位でしか買えなかった)。確か、なにかの雑誌で見た銘柄だったと思う。年が明けると持ち株は急落。バブル崩壊である。70万で買った株は塩漬けになり、最終的には20万ぐらいになって手放した。これが私の最初の株体験。それ以来、持ち株会や確定拠出年金を除いて株には手を出さずにいた。

55歳になり、定年も近づいたことだし経済的基盤を固めたいとの思いから株や日経先物などへの投資を始めるが、素人考えでいくつもの株に手を出しては損を出した。とある投資顧問に入会したが、結構な月謝を払う割には大して利益も出ず、コロナショックでは日経先物とオプションで大きな損を出して退会した。株以外では、FXの自動売買でも結構やられた。2022年からの急激な円安。そのうち戻るだろうと逆張りしていたらどんどん損失が膨らんで、結局損切りすることに。

振り返ってみれば、裁量でやったトレードでは儲けよりも損の方が大きく、結局は楽天証券のS&P500積立とか確定拠出年金(全世界株への投信など)が一番成績が良かったというオチだ。

やめない理由

それでも投資やトレーディングをやめない理由は単純で、楽しいからだ。日々の世界経済の動向や、個々の銘柄の値動き(チャート)をwebサイトで見ながら自分なりに考えて資金を配分する。チャートの形や、期待値の考え方も交えながらトレードするのはそれなりに知的な作業だ。

過去の痛い経験から、損切りラインは必ず設定し、ロットは小さく、ナンピン買い禁止。自分で決めたルールを守れば大損することもない。株価や為替にはある周期性があり、「勝ちやすい局面」というものが存在する。そういうところだけで勝負すれば、リスクは抑えつつ、そこそこの利益を得ることは可能だ。

投資をやっていると世の中の見方も変わる。マスコミの流す情報があてにならないこともわかる。テレビや新聞が投資を煽る頃には株価はだいたい天井で、その後の暴落で大損するのはだいたい経験の浅い個人投資家だ(私もその洗礼を受けた一人だが)。世の中がカネで動いていることがわかれば、なんでコロワクがあんなに持ち上げられたのかも理解できる。(ビル・ゲイツが立派な慈善家だって?とんでもないww)

再び、AmazingTickについて

前置きはこれぐらいにして、ここからが本題。

以前のnote(https://note.com/mofuneco/n/n750cd29e0bef)で書いたソーシャルトレーディング(コピートレード)について、もう少し深堀り。

私はあるトレーダーのコピートレードをやっている。国内の証券会社ではこういう仕組みがないため、AmazingTickという海外の証券会社を使っている。もちろん、口座開設する前にはネットで調べた。「AmazingTick 詐欺」でネット検索すると、ぞろぞろ出てくる。検索エンジンによって出てくる順序は異なるかもしれないが、こんな感じ。

大方がAmazingTickの利用は危険だと警告している。

https://tsukahikaku.com/amazing-tick/
https://tobashi-shakkin.com/sagi-henkin/amazing-tick-sagi/
https://yoko.lawyer/media/amazing-tick-sagi/

例えば、
・金融庁への登録がない
・正式なライセンスを保有していない
・投資詐欺の口コミが多数寄せられている
などなど・・・
まぁ、この時点で普通の人なら「こんな怪しい証券会社とは関わりたくない」と思うだろう。

ただ、それぞれのサイトをよくよく見ると、自分の弁護士事務所への誘導だったり、FXの自動売買システムを紹介したりと、かなり胡散臭いのだ。要するに、AmazingTickを批判しつつ、自分たちの広告をしているのである。

これなど、HPの構成見ただけで怪しさ満載だ。

リスクを取るということ

AmazingTickの口座開設を推奨するつもりはないし、フォローしているトレーダーをここで紹介するつもりもない(フォローしている、としか言えない)。読者に責任を負える立場にないからだ。ただ、コピートレードに関心のある人には、多少なりとも参考になるかもしれないので、少し話を進めてみたい。

AmazingTickに関するトラブルは、おおまかに言うと
1.会社そのものの信用の問題
2.コピートレードに誘導する側の問題

に分けられる。

1.については海外の新興企業のせいかわからないが、会社の概要を説明した資料や情報があまりない。日本の金融庁のお墨付きもないので、金融危機などで会社が倒産したら資金は戻って来なくなるかもしれない(ちなみに日本の銀行預金はペイオフ制度で1000万まで保証されている)。ただ、私はAmazingTickという会社そのものが悪質な詐欺集団だとは考えていない。入出金は問題なくできることを確認しているし、サービス窓口も普通に丁寧だ。

2.については、相当用心したほうがいいだろう。口コミで寄せられる苦情の多くはインチキトレーダーに騙されるケースではないだろうか?だいたい9割ぐらいはインチキかギャンブルまがいのトレードではないかと思う。確かにこちらのリスクは高いと思う。

私がトレーダーを選ぶ基準は以下のとおり。
・エントリーの考え方が明確、かつ損切りラインをきちっと決めている
・翌日にポジションを持ち越さない
・月ベースの勝率が安定している
・SNSなどでの普段の言動

これらを踏まえた上で、お試しに10万円ぐらいの証拠金でスタートし、数ヶ月間の実績をふまえて証拠金を段階的に増額している。結局のところ、自分でやって検証するのが一番だ。ネットでの評判は参考程度に聞き流している。

今ではそれなりに大きな金額を運用しているが、今のところ問題はない。月利にすれば6〜10%ぐらいの利益が得られるので、個人年金として使えると考えている。

驚異の複利効果

仮に月利8%で安定して勝てるトレーダーのコピートレードを出金しないで続けるとどうなるか? 資金は複利計算で増える。以下、簡単な数学の問題だが、直感よりも遥かに大きいので驚く。

投資元本が何倍になるかの計算:
1年後(12ヶ月):1.08^12=2.518・・ (^はべき乗)
3年後(36ヶ月):1.08^36=15.968・・
5年後(60ヶ月):1.08^60=101.257・・  

9ヶ月で証拠金は2倍、つまり投資元本が回収できるので、元本を全額出金してしまえば後はノーリスクで毎月ほぼ安定した収入が得られる計算になる。

この話を嫁にしてみた。
私:100万円を月利8%で5年間運用したらいくらになると思う?複利だよ。
嫁:うーん、500万ぐらいかな? 
私:いや、1億(笑)
嫁:は? うそー
私:ほれ(と電卓で計算して見せる)
嫁:なんか、目がギラギラしてるんだけど

iPhoneの関数電卓モードで計算。小数点以下は無視。

私の目がギラギラしていたかどうかは知らないが、計算に間違いはない。確かに魅力的な投資だと思う。フォローする相手を間違えなければ、の話だが。
証券会社破綻のリスクもあれば、トレーダーが途中からおかしなトレードをやりだす可能性もなきにしもあらずなので、確実に儲かるなどとは言えない。ただ、リスクを取るだけの値打ちはあると思っている。

他人がやらないことをやる

こういう話を他人にしても信じてもらえないだろうから、身内以外にはしゃべっていない。どうせ投資詐欺でしょ、と一笑に付されるのが関の山だろう。そう、世間一般の常識とはそういうものだ。

ファイナンシャルプランナーがおすすめする投資方法を聞いていれば、大損はしないだろうが、他の人と同じことをやっていても大して成功もしないんじゃないかと思う。

ビットコインは、10年前は1BTCが1000円もしなかったが、つい最近、1000万円の大台を超えた。当時はほとんど誰も存在を知らなかったし(もちろん私も)、そんな話をしても「投資詐欺」扱いされるのがオチだったろう。要するに、世間であまり知られていないものは「怪しい」とか「詐欺」とか言われるものなのだ。

コピートレードも、まだやっている人が少ないからいいのかもしれない。参加者が増えればインチキトレーダーも増えそうだし、そうなれば当局の規制も強化されるかもしれない。

追記

AmazingTickコピートレードの実績 (6/1更新)

昨年の10月から始めているコピートレードでは、かなり安定した勝率と利益率を出している。AmazingTickはヤバいとか、そういうネット情報に惑わされず、自分で検証して、納得して選んだ結果だ。
獲得した利益の金額を出すのは控えるが、近い将来もらえるであろう月々の年金よりは多い。

コピートレードはフォローするトレーダー次第で儲かることもあれば大損することもある。中には詐欺まがいの行為も横行していると聞く。
要は結果がすべて。実際に利益を継続して出せているなら、そもそも刑事罰を食らうようなリスクを冒すわけがない。

AmazingTickのコピートレードでの戦績。勝率は7〜8割で安定して推移。10月は後半から参加した影響で月間利益率が低めに出ているが、トータルでは平均8%ぐらいをキープしている。


関連動画

私が持ち株のウェイトを下げてコピートレードに資金を回している理由。
世界経済の先行き不透明感と、近い将来必ず起きるであろう株価暴落への備えから。

デイトレードのいいところは、相場が暴落しようが大して影響を受けない点。むしろ、ボラティリティ(株価の変動幅)が大きいほど、下落では売り(ショート)で利益が出る。もちろん、損切りラインの設定や資金管理をしっかりやった上での話だが。

 



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