能力の高い人はクレームを言わない。

そんなことはない!と私にも思った時期があるが、結論、それはまだまだ青二才のレベルが高かった若かりし頃の幻想であったと感じる。

クレームの発生過程を色々観察してみると、情報漏洩・金銭的な損害の発生か、気持ちを踏み躙られた、の大体2つに分類される。

前者は烈火の如きクレームを伝えてもいいだろう。というかすべきだ。相手がことの重大性に気づいていない場合は会社そのものにクレームを入れることも検討して良いだろう。

問題は後者だ。

結論、気持ちを踏み躙られた、と反応する人間は基本的に幼稚の領域から人間性が向上していない。

そもそも、相手に期待するのが間違いなのだ。特に昨今は集客の一環として無料のサービスが巷に乱立している。そうしたものに、少なからず期待する気持ちはあるだろう。しかし、それが期待を上回らないといけないというルールはこの世に存在しない。成長の原点にはなるかもしれないが。にも関わらず、殊更粘着質にサービス後にクレームを入れて、相手の出方を伺う人間がいる。無料にも関わらず、更に搾取しようとするのである。

とるべき態度はたった一つ。以降、そのサービスを使わなければいいのだ。クレームを入れる必要はない。本当に品質の悪いサービスであれば自然と淘汰されていく。その様子を見て心の中でほくそ笑めばいいのだ。

クレームの多い産業。それは知的レベルが決して高くない人間たちを相手にしなければいけない環境の産業と言えるだろう。公の分野、食の分野などはそれに当たるだろう。

あなたはクレームを言っていないだろうか。勿論、クレープ屋でココアバナナミルクチョコレートクレープを明確に頼み、その代金を支払ったにも関わらず、イチゴバニラクレープが出た時は、その時は当然、主張すべきだ。私はココアバナナミルクチョコレートクレープを頼んだ。イチゴバニラクレープではない。作り直してくれと。ここで即座に作り直すクレープ屋は繁盛するだろう。一方、顧客の回転率を念頭に置いた上で躊躇するクレープ屋は、淘汰されるだろう。

あなた自身の人間性が幼稚であると、わざわざマーケットにバラす必要はない。あなたは正当な主張だけを行い、その対象が淘汰されるか否かは市場に任せればいいのだ。この感覚は一種の投資にも似ているものである。断罪をすることに、さほどの価値はないことを理解すべきだ。

真に成人の感覚を持ち合わせている人間は多くはない。私もまだ未熟だ。それは特にこの数年、顕著に感じる。だからこそ、あなたは明日から【クレームを言わない】ということを心がけておいてほしい。するとどうなるか。あなたはクレームを入れてしまいそうな産業やサービス、人間関係を自然と遠ざけ、あなたの気分を向上させてくれる環境を実現していく。

まとめよう。クレームを言うことを正当化することがもしあなたに多いのであれば、それはあなたが不健康であること以外の何物もささない。

心を、健康に。

8月6日、日本にとって大事な日に、記す。

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