ボクシングの移籍やらお金やら問題
僕はアマチュアボクシングを4年、プロボクシングを10年やらせていただいた。
アマチュア時代は下手くそだけど、本当に毎日が必死で、いつも勝っても負けてもキラキラしていた、日々だった。
プロのジムに行って、名門行ったり、出来たばっかり行ったり右往左往する中で、縁を信じてジムに所属し、そこでプロになった。
良いジムの定義は良く分からない。
だけど、移籍や練習の環境について、選手が悩むことは去年から減りそうだなと思った。
ここ僕がにコメントしてある通りだ。
プロボクシングあるあるだが
①激励賞をねこばばされる
これは本当にどこのジムでもあるあるだと思う。
これを読んでいるプロボクサー、元プロボクサーは「あるあるw」と大きくうなずいているかと思われる。
分からない人に説明すると『激励賞』とは、ファイトマネーとは別の、いわば結婚式の『ご祝儀』だ。
完全に応援したいという気持ち100%で見返りゼロのやさしさだ。
それを「この人との関係を結べたのはうちのジムのおかけだから3割もらっていいか?」とか話を持ち掛けてくる(僕は15000貰った奴から1万もらっていいか?と言われたw)
これって本当に意味不明で上記に書いてあるように祝儀を「産まれて今日まで育てたのは俺だから」と言って両親が祝儀袋を回収したらどう思うだろうか?という所。
②移籍に対して謎の代金を要求される
これも次のあるあるだ。
「これこれこういう理由があって移籍したい」と懇願すると「おいおい、ここまで育てた恩をわすれたみたいな言い草だな。100万ぐらい払ってもらわないと腑に落ちないな」みたいになる。
また、仲良くしていた選手が移籍する際にはジムに言われたのは「向うのジムでもしチャンピオンになった場合ファイトマネーの5%はバックしてくれよ」となぞ提案をされたようだ。
いやいや、強くなったのは誰のおかげなの?って言ったらそれって選手の頑張りを尊重するべきだと僕は思う。
「本当にここまでこれたのは○○トレーナーのおかげです」と、選手が言うのは一向にかまわないし、恩を感じているのだろうな、と。いわゆるエモい所だ。
しかし、「育てたのは俺だ!!」っていうのは筋違いも甚だしいと感じる。
こういった問題も、明確な定義が無いからヤクザみたいなことができるのだ。
移籍金なんていう契約はないし、ジムとの契約も特になく。
一般会員と同じく入会手続きで住所と電話番号を書くぐらいだ。
この自由移籍法案は凄くいい内容だと思う。
今まで胡坐をかいて、経営もマネジメントも営業も大してしてこなかったジムはどんどん淘汰されていく。
選手に必死に「残りたい!」と思わせる環境を作る必要性が出てきたからだ。
それが出来ないと、どんどん選手は移籍をしていく。
事実、もういわゆる大手のジムに移籍選手が殺到しているようだ。
それもうなずける、僕も今現役だったら移籍をかなり前向きに検討する。
そもそも、ボクシングの内情をしって最初のジムを選んでいるわけではないからだ、なんとなくだったり、紹介だったり、近いからだったり、聞いたことあるからとかそんなもん。
この先チャンピオンになるにはいくら必要で、そのスポンサーのパイプが凄く強いからこのジムにしよう!と若い20歳そこそこの兄ちゃんが考えているわけがない。
そして、こういった内容を知っているからこそ、元プロだった選手はどんどんプロボクシングと関係を希薄にしていく。
上記は3つのジムはすべて元プロボクサーで元世界チャンピオンの経営しているジムだ。
世界の頂きに登ったチャンピオンも、プロに加盟せずに、各々でボクシングジムを経営している。
上記にあるように日本でプロボクシングの選手として試合をするには、プロボクシングに加盟しているジムに所属しているというのが条件になる。
加盟料はJPBAへの協会加盟金1000万円(元世界王者300万円、元東洋太平洋王者400万円、元日本王者500万円)という謎の金額、内訳はどうなっているのか?これはヤクザでいう、みかじめ料と一緒ではないか?と疑ってしまう内容となっている。
だからどんどんプロボクシングから元選手は離れていく。
応援したいという気持ちは個人同士はあるのだが、その組織を応援したいとは思わないのだ。
ここをどうにか綺麗にしていかないと、日本のプロボクシングはどんどん淘汰されていくのではないか?というが、今の日本プロボクシングに対する、一般人の懸念。
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