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私にとって "音楽" とは

「もえかさんにとって "音楽" ってなんですか?」
と問うてもらったとき。

うわぁ、20代の10年間、必死で追求してきたテーマじゃん〜なにか答えがあったと思うんだけど。最近音楽から離れてたからわからないな〜。

そんな言い訳がひとしきり聞こえたあと、ふと湧き上がってきたのが

「…ことば、かもしれません」だった。

私はおそらく音楽がすきだ。

なぜ「おそらく」なのかというと、「音楽がすきだ」と話す他の人たちとは全然話が合わないから。

音楽がすきだと言うと、必ずと言っていいほど聞かれるのが「どんなアーティストがすき?」

そんなとき私はいつも、申し訳なさそうに「いやぁ、実はあまり音楽は聴かないんです」と答え、相手をぽかんとさせてしまう。

本当に、私は全然音楽を聴かない。

大きな音が苦手なので、フェスとかも行ったことがないし(最近興味はあるけど)、会場によってはその場にいることすらできないと思う。

私の音楽への興味は、ほぼ100% "生み出す" ことに注がれている。

日常的に聴くことは難しいけど、聴いて学びたいとは常日頃思っている。よりよい音を生み出すために。

引き出しの奥には、ほとんど出番のないAirPodsがひとつ。聴くのがすきなら、どんなにいいだろう。

そして歌やピアノへの情熱も、それを趣味としている人に劣る気がする。「暇だしピアノ弾こ〜」となることなんて、ほとんどないから。

それなのに私は3歳でピアノを始めてから今までずっと、音楽のそばにいる。何度も「すきじゃないのでは?無理しているのでは?」と思ったし、もうほんとなんなん?と考え続けてきた。

いつだって楽しいとは言い切れない。
ふと楽器に触っちゃう、なんてこともない。

私にとって、音楽とはなんなんだろう?

無意識にやっている、で言うならば。

子どもの頃から私の頭の中にはよく、知らないメロディが流れていた。今でも美しい夕暮れどきにお散歩しているときとか。心が柔らかく動くときにはミュージカル俳優のような気分になる。

今だって変わらない。
このメロディを、ただ形にしたい。

それは美しい景色を見て思わずシャッターを切るような、そんな感覚に近いのかもしれない。

私にとって音楽は、エンタメじゃない。
もっともっと日常のなかにあるものだ。

ずっと申し訳なかった。音楽がすきだと言いながら、音楽のことを何も知らないのが。だからいつの間にか、音楽の話ができなくなってきていた。

だけどそっか。

私にとって音楽は、言葉なのか。
だから好きも嫌いもなく、ただ大切なのかも。

ようやく、趣味じゃなくても特技じゃなくても音楽を追求し続けることを、自分に許せそうな気がする。

問い直す、っていいな。
難しい質問だけど、私も誰かに問いかけてみたいな。

あなたにとって大切な〇〇とは?


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