【兵庫旅】ただ今を過ごす幸せを、ここで / こぞら荘・森の宿
瀬戸内海に、ぽっかりと浮かぶ淡路島。
関西からほど近く、これまで何度も訪れてきたお気に入りの場所。
そんな淡路島を訪れるたび、思わず寄ってしまう場所がある。
それが「こぞら荘」。
ここは「山の上の雑貨店」「こぞらのおやつ」「森の宿」などが集まった複合施設。これまではふらっと、「はぁ、やっぱりすきだなぁ」と深呼吸をしに立ち寄っていたのだけれど。
今回はついに、ずっと憧れていた森の宿にお泊まりする。
チェックインは雑貨店にて。柔らかくて可愛らしいスタッフさんが受付の間、ほのかに甘い金木犀のお香を焚いてくれた。
それから敷地内の小さな小屋へ。この日は七夕だったので、笹の葉が飾ってあって。静かに音楽が流れる空間で、今の願いを短冊に……。
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森の宿は、風のへや・月のへや・木漏れ日の3種類。今回は、ちょっぴり山をのぼったところにある離れ「木漏れ日」へ。
日中のこの雰囲気を味わいたくて、チェックインのはじまる15時に来たのだけど、ほんとによかったぁ。
どの窓からも、森の緑が美しくて、まるで子どもの頃に見た絵本の世界。昔から私、きっとこんなおうちに憧れていたんだ。
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「今日は灯りを消して、自然光とキャンドルを楽しむ日なんです」と聞いたので、ラストオーダーの時間にゆとりを持って、カフェ「森のオト」へ。
「桃のヨーグルトクリームタルト」は、甘〜い桃とサクサクのタルトを、さっぱり深みのあるヨーグルトクリームが見事にまとめてくれる。上に乗ったピンクペッパーを合わせると、はじめてのおいしさ……♪
店内の落ち着いたアンティークな空間がまた、すきなんだ〜。
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外で夜ごはんを食べて、おうち時間。オレンジの柔らかい灯りに包まれた部屋の中は、蛍光灯とはまた違った夜をつくってくれる。
淡路島の地ビールで、ささやかな晩酌。こうして大切な人と語らう時間が、何より幸せだなぁ。静かな音楽と楽しい話し声だけがゆったりと流れる空間は、「いまここにある幸せを、たんと味わうんだよ」と、優しく諭してくれる。
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自然光でゆっくり目覚めた朝。「木漏れ日」の朝ごはんは、自分たちで調理する(他のお部屋はお弁当)。まあるいパンにはバターを挟んで、パキッとウインナーにはケチャップとマスタード。コーヒーも丁寧にドリップして……。
心と身体に栄養が沁み渡るなぁ。
チェックアウトは遅めの11時。なのだけど、ちょっと早めに出て「こぞらのおやつ」へ。土日はオープン前から並ぶと噂の人気店。宿泊者だけは特別に、ちょっと早く案内してもらえるんだ。
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何度も訪れてしまうのって、恋かな?
……ううん、これはちょっぴり違う気がする。
あの頃だいすきだった、親戚のお姉さんに会いに行くような。そこにいるだけで自然と肩の力が抜けて、優しさに包まれる……どこか懐かしくて、いつ会えても嬉しいあの感覚。
忙しい毎日の中で、置いてけぼりにしてしまいそうだから。
きっと何度でもここに来て、思い出したくなるんだろう。
忘れかけたら、また来るね。
この優しい時の流れを。
▼こぞら荘HP
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