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osaji それから

これでお話はおしまい。それから…?


中学初めての国語の授業では、主人公の感情と天気の描写がリンクすることを習った。もやもやしていたら雨が降る、嬉しくなったら虹が出る。


どんな物語が好き?と考えると、あり得ない程作り物めいて、でもどこかでありえそうなもの。静かに余韻を残すもの。
私たちはほんの少しだけ登場人物の人生を覗き見しているだけで、物語が終わっても、彼らのそれからの日々の営みを想像できるもの。
何度も繰り返して見る映画のラストシーンは曇り空やくすんだ青。虹は出ないし花火も上がらない。


osajiのそれから、はそういう私の好きなラストシーンを思わせる色。ロマンチックであると同時にリアルであるような、虚構と現実の間のような。


水面に移る光のようにシルバーがキラキラと輝く、憂いを帯びたペールブルーという公式の説明文に心惹かれてやまないの。



写ルンですで切り取った夏の空みたいに、小さな日常に潜む予感の色。
幼い頃に漠然と描いていた未来に不確定要素を一匙溶かし入れて。
陰る、揺れる、ちらつく、光る。


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