【書評】黒い海 船は突然、深海へ消えた/伊澤理江

不条理だと思う出来事に対して、
人はいかに立ち向かっていけるのだろうが
むしろ世の中には不条理なことしか
存在しないのではないかと思ってしまった。
そんな不条理に対して
筆者と野崎氏が立ち向かっていく過程に
自分自身が勇気づけられていく。
自らにに何が出来るのだろうか?
世の中の不幸な出来事を他人事にせず
自らに取込み、自分事として向き合えるだろうか?
黒い海とは、世の中にある不条理。
自らがその中を泳いで抜け出すことが出来るだろうか?
後半、石牟礼道子氏の詩を取り上げている。
この作品がただのノンフィクションではなく、
人々への希望への道しるべだと強く感じた。